
「ザ・セクストン」2024年11月12日発売の新アイリッシュウイスキーの魅力は世界観?
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2024年12月8日(日)ベルサール高田馬場にて『Whisky Festival 2024 in TOKYO』が開催されました!
Whisky Festival(ウイスキーフェスティバル)とは、ウイスキー文化研究所が主催する、国内外の蒸溜所やインポーターが一堂に会する国内最大級のウイスキーイベントです。これまで東京・大阪を初め日本各地で、延べ30回以上も開催されています。
Dear WHISKYでは、2023年8月に横浜で開催された『Whisky Festival 2023 in YOKOHAMA』 にも参加しており、当時の現地レポートも下記より併せてお楽しみください!
イベント名 | Whisky Festival 2024 in TOKYO |
会場 | ベルサール高田馬場 イベントホール (〒169-0072 東京都新宿区大久保3-8-2 住友不動産新宿ガーデンタワー) |
日時 | 2024年12月7日(土) 第1部 10:00~13:30/第2部 14:30~18:00 2024年12月8日(日) 第3部 10:00~13:30/第4部 14:30~18:00 |
入場料 | 5,000円(税込) |
主催 | ウイスキー文化研究所 |
HP | 公式HPはこちら |
蒸溜所やインポーターはもちろんのこと、バーグッズやウイスキーに合うおつまみの製造業者に至るまで、様々なウイスキー関連のブースが立ち並ぶ国内最大級のウイスキーイベントです。
会場入り口前の看板。浮世絵テイストのイラストがあしらわれ、日本らしさが感じられる。
会場内では無料/有料の試飲や、生産者と直接言葉を交わしながらボトルの購入ができます。また、イベント限定ボトルの販売や、有名講師によるセミナーも行われており、どちらも即完売の大人気の企画です。
飲み手と造り手で立場は違えど、同じウイスキーを愛する者達が集まる活気に溢れるイベントとなっています!
会場であるベルサール高田馬場に到着すると、既に多くの参加者が列を成しており、皆が開場時間を今か今かと待ち侘びている様子でした。
会場前に伸びる長蛇の列
受付では、ウイスキーを試飲する際に用いる紙製のトレーやお水、バッグが配られました。
グラスのイラストとイベント名が描かれているバッグ
エスカレーターに乗り込み、ブースが待つ地下1階へ進みます。
入り口前には、ウイスキー検定やウイスキー用のおつまみ、バーグッズの販売ブースなど、関連する多種多様な出展がなされており、ワクワク感がより一層高まります。
ホール入り口前にも並ぶたくさんのブース
会場に入るとすぐにウイスキーの香りを全身に感じることができます。
総勢112種ものブースによって生み出されるこの香りを嗅ぐことで、ウイスキーイベントへ来たということを鮮明に実感できました。
多くのブースとたくさんの人が一堂に会する様に圧巻される。
待ちきれないといった様子の参加者らは試飲を求めて、各ブースにひとだかりを作っていました。
日本各地の蒸溜所ブースにはブレンダーの方も立たれていることもあり、試飲を楽しみながら各ウイスキーの特徴を聞くこともできました!
また海外の蒸溜所もインポーターを通じて出展しており、日本未発売の商品を先行して試飲できるなど、このイベントならではの貴重な経験もできます。
先行試飲や新発売商品も無料で試すことができる。
会場内にはウイスキーのみならず、国内外のジン蒸溜所のブースやカクテル缶のブースも出展されており、飽きることはありません!
ここからはブースで伺えたお話をピックアップしてご紹介します!
スコットランドはスペイサイドのタムナヴーリン村に1966年にできた蒸溜所で作られている「タムナヴーリン」というウイスキー。
今回並べられていた「タムナブーリン」シリーズ
オフィシャルボトルの発売は2016年からと日は浅いですが、ゴンザレスビアースのシェリー樽や白ワインや赤ワインをはじめとする珍しい樽での熟成を行っている点がこだわりだそうです。
この日並んでいたピノノワールなどの一部商品は、生産中止になってしまうとのことでしたので、ぜひお近くのお店でチェックしてみてください!
ゲール語で「丘の上の水車」を意味するタムナヴーリン。蒸溜所にある水車小屋からは幻想的な雰囲気が漂う。(引用:明治屋オンラインショップ)
アイラ島の隣に位置するジュラ島の唯一の蒸溜所であるジュラ蒸溜所。
「ジュラ」の特徴といえば、シリーズ全てにそれぞれの個性が際立っていることだと言います。これは、ブレンダーのこだわりとして「味が違いが明確であり、ボトルの特徴がわかること」があるためです。
実際に試飲させていただくと、たくさんの種類がありながらも味わいの系統がガラッと変わっておりとても印象的でした。
きっとあなたも、「ジュラ」シリーズから自分好みの味わいを見つけることができるはずです!
ブースの机上には、全体的に角が丸みを帯びている特徴的なボトルや外箱がずらり。
中でもイチオシなのは「ジュラセブンウッド」。2024年、アジア最大のコンクールである東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)で最高金賞を受賞しました。
バーボン樽で熟成後、6種類のフレンチオーク樽(リムーザン、トロンセ、アリエ、ヴォージュ、ジュピユ、レ・ベルトランジュ)で熟成されており、樽由来の芳醇さや上品さが際立って感じられます。
フランス名産の樽の中でも特に高品質な樽が使用されており、本来一万円前後の価格帯では出せないレベルの商品を実現しているといいます。樽材にまでこだわるウイスキー愛好者にもおすすめできる一本です。
また、冬の寝酒として愛されるホットワインのウイスキーバージョンをイメージして作られた冬用ウイスキーも販売しており、シナモンや甘めの香りが味わいが感じられました。
「ジュラ ウィンターエディション」
今後日本に輸入を開始するというタスマニア産のウイスキーを試飲させていただきました!
景観やフルーツに至るまで、オーストラリアで随一だというタスマニア。その雄大な自然からもたらされるウイスキーはどれも特徴的でした。タスマニアにはピートウイスキーは少ないと言いますが、本ブースにはその貴重なボトルも存在していました。
中でも今回試飲させていただいた「カリントンミル」は、麦そのものの味が全面に出ており、これまでに飲んだことのないような味わいがありました。全てタスメニア産にこだわっているのもポイントだといいます。
また2025年以降順次輸入・発売予定のラムのボトルや、RTD(Ready To Drinkの略:蓋を開けてそのまま飲める飲料のことを指す)のカクテル缶なども多くあり、お酒ライフに彩りを与えてくれること間違いなしです!
ボトルには、タスマニアの美しい自然の写真が載せられている。
2022年5月に発売を開始し、一年後にはウイスキーコンクールで金賞を受賞するなど輝かしい経歴を持つ新時代のアメリカンウイスキーも試飲させていただきました。
ロサンゼルス出身の起業家アンドリュー氏自身が愛してやまないバーボンウイスキーとライウイスキーをブレンドし作り上げたウイスキー。
ブースにいたアンドリュー氏本人からは「バーボンとライのブレンドウイスキーはこれまでになく、両方の良いとこ取りができている点がセールスポイント」とのことです。
普段なかなか話すことのできない海外の方とも直接話すことができるのも本イベントのメリットの一つ。
バーボン由来の甘さとライのスパイシーさが一度にバランスよく感じられる、新感覚かつ非常に飲みやすい一本でした!
日本では2024年の9月から輸入が開始されているとのことで、興味を持たれた方はぜひその新しい味わいを試してみてください!
「THE BEVERY HIGH RYE」のブースの様子
タイで初めてとなるシングルモルトウイスキーのブースでもお話を聞くことができました!
スコットランド産の麦芽とポットスチルに加え、タイ産の良質な水を使用した本格的かつ伝統的な一本です。2016年より操業を開始した蒸溜所のボトルで、タイ国内でも近年発売されたばかりだそう。初めての海外マーケットとしてウイスキーラバーの多い日本が選ばれ、2025年2月に発売が予定されています。
発売されたらぜひ試してみたいですね!
タイ初となるシングルモルトウイスキー「プラカーン」
トルベイグ蒸溜所は、スコットランドのスカイ島に190年ぶりかつ史上2番目に建設された蒸溜所です。
このスカイ島は、3つの火山によって成り立つ火山島で、緑は少ないながらも美しい岩肌と海に囲まれているそうです。
ブースには本蒸溜所のマスターブレンダーであるネイル氏もいらっしゃっており、建設当時のエピソードをお聞きできました!
本蒸溜所の建設ですが、なんと400年前の農場の建物を改修して作られているそうです。加えてその建物自体が文化財に指定されているため、改築には役所の許可が必要でした。
歴史が感じられるトルベイグ蒸溜所の外観(引用:PR TIMES)
室内にある、かつて使用された農具である石臼も元あった場所になくてはならないため、一度外に出し、ウイスキー製造設備を完成させた後、再度戻したといいます。他にも屋根の材料も同じものを使わなくてはならないなどの制約もあり、改修にはたくさんの時間を要したそうです。
そんな苦労の末、2014年に初めて蒸留を開始しました!
今回は本蒸溜所のセカンドリリースボトル「トルベイグ アルトグランレガシーシリーズセカンドエディション」と、日本では2025年リリース予定のサードリリースボトル「トルベイグ ノック・ナ・モーン」の2種を試飲させていただきました!
化粧箱とともに並ぶ「トルベイグ」シリーズ
セカンドリリースボトルである「トルベイグアルトグランレガシーシリーズセカンドエディション」は、力強いピート感と、島の自然環境由来の海の香りを感じることができました。
また、サードリリースボトル「トルベイグ ノック・ナ・モーン」は本蒸溜所初のシェリー樽を使用したウイスキーで、セカンドリリースボトル同様の力強いピートと豊かなシェリーの香りがマッチし、複雑な深みを感じました。
なんとこのサードリリースボトルは、ヨーロッパのワイン/ライフスタイル誌『CLUB OENOLOGIQUE』“探し求めるべき最高のシェリー樽ウイスキー”のチャートトップにも選ばれるほどの完成度の高さを誇っているそうです!
みなさんの顔も赤く染まった頃、第3部の時間が終わりに差し掛かってきました。
行きそびれたブースや、最後に買っておきたいボトルがあるブースに駆け込みで足を運ぶ参加者の顔には、名残惜しそうな、しかし満足した表情が見受けられました。
会場ではチェイサー用にペットボトルの水を無料で配布されている。
出口付近ではスコットランドの伝統楽器、バグパイプの演奏がなされていました。
独特な音色は会場中にこだまし、耳と心に高揚感をもたらしつつ皆が会場を後にしました。
以上、『Whisky Festival 2024 in TOKYO』の現地レポートでした!
ここにしかない出会いや思い出がたくさん詰まったウイスキーフェスティバル。
次回は、パシフィコ横浜にて2025年4月26日(土)27日(日)に『ウイスキー&スピリッツフェスティバル2025 in 横浜』が開催されます!興味を持たれた方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
2023年開催のイベントレポートもございますので、ぜひそちらもご確認ください!