【独占インタビュー】ロバート・バーネカー、ソナト・バーネカー夫妻<第2弾> – KOVAL
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カタカナが多い、ウイスキー用語。国内外の様々な造り手、繋ぎ手、飲み手へインタビューを行っている Dear WHISKY だからこそ伝えたい、ウイスキーがもっと楽しくなるウイスキー用語をご紹介します!
ウイスキー初心者だけでなく、ウイスキーLOVERの皆様にも楽しんでいただけるよう、海外でよく使われていても日本ではまだあまり馴染みのない少しマニアックな用語も解説しています!ウイスキーボトルのラベルで見かける基礎的な用語から、ウイスキーのつくりに関わる用語まで網羅しているので、ボトルを片手に、ぜひご覧ください!
ウイスキーにはアルコール度数が記載されているが、英語ではそれをAlcohol by Volume、略してABVと記載する。スコッチウイスキーは法律でアルコール度数が40度以上でなければならない。
エイジ・ステイトメントは、ブレンドされている一番若い原酒の年数を記載すること。例えば、12年とボトルに記載があった場合、そのウイスキーにはより長熟の原酒がブレンドされていることもあるが、ブレンドされている原酒中で一番若いものの年数が12年であることを表す。
ラベルに熟成年数を表記しないウイスキーのこと。日本語ではノンエイジ、ノン・ヴィンテージ、ナスと呼ばれている。近年、熟成年数にこだわらない風潮が広まりつつあることから、ノンエイジのウイスキーが増えている。
樽熟成する前の蒸留液のこと。ニューポットとも呼ばれる。無色透明で、荒々しい香りや口当たりが特徴。
1つの蒸溜所のモルト原酒のみからつくられたウイスキーのこと。
他の樽の原酒と混ぜずに、1つの蒸溜所の1つの樽から瓶詰めされたウイスキーのこと。1つの樽の原酒からボトリングするため製造本数が少なく、希少価値が高い。カスクストレングスであることが多い。
樽出しのアルコール度数で瓶詰めされたウイスキーのこと。ウイスキーは瓶詰めされる際に加水され、40~43度ほどに調整されるのが一般的だが、加水されていないため、アルコール度数が50~60度であることが多い。
冷却濾過が施されていないウイスキーのこと。略して「ノンチル」。ウイスキー原酒は、温度が低くなると溶け込んでいる香味成分の一部が飽和状態となり、澱(おり)や白濁が表れる。これを防ぐために、多くのウイスキーでは冷却濾過し、濁って見える成分が取り除かれるが、近年はウイスキー本来の味わいを楽しめると、ノンチルフィルタードのウイスキーが増えている。
蒸溜所にはそれぞれ独自の味わいがあり、それをハウススタイルと呼ぶ。
製造工程における一度の生産量・使用量の単位。ボトリング前にヴァッティングなどを終え、タンクにまとめられたものを指す場合もある。
もともとはバーボンウイスキーの用語で、少数の良質な樽からのみボトリングされた、数量限定のバーボンを指したが、明確な定義はなく、最近では、「少量限定生産のウイスキー」という意味で用いられることが多い。
シングルモルトウイスキーへ、ティースプーンほど少量の他の蒸溜所のウイスキーを足したもの。またの名をティースプーン ウイスキー(teaspoon whisky)と呼ぶ。
ティースプーンモルトの特徴は元のシングルモルトとほぼ一緒だが、スコットランドの法律により、蒸溜所の名前やシングルモルトと名乗れなくなる。これはボトラーズにより蒸溜所の方針と異なるように瓶詰めされた時などに、蒸溜所のブランドを守るために行われている。
特定のティースプーンモルトには呼び方があり、Laphroaig(ラフロイグ)に少量のBowmore(ボウモア)を加えたものをWilliamson(ウィリアムソン)、Ailsa Bay(アイルサベイ)に少量の他蒸溜所原酒を追加したものをDalrymple(ダルリンプル)と呼ぶ。
過去に稼働していたが、今は閉鎖している蒸溜所のこと。サイレント ディスティラリー(silent distillery)とも呼ぶ。昨今のウイスキーブームより、ポートエレン蒸溜所が40年ぶりに再開したことをはじめ、スコットランドでは閉鎖された蒸溜所に注目が集まっている。
スコットランドで、ウイスキー1杯分を差す。明確に1ドラムが何mlという定義はないが、wee dram(weeはスコットランドでsmall、小さいという意味)で25ml、large dramは35mlと言われている。
数種類のウイスキーの飲み比べ。ボードなどにならんで出てくることが多い。テイスティングのこと。
密造酒を意味するスラング。アメリカで18世紀末の禁酒法時代に密造酒をつくっていた際から使われており、月光の差す中で隠れてお酒をつくっていたことに由来する。
ザ・キーパーズ・オブ・ザ・クエイヒ(The Keepers of the Quaich)とは、スコッチウイスキーの発展に貢献したと認められて招聘された人たちで構成される、スコッチウイスキー業界において最も格式の高い協会のこと。
ウイスキー業界へ大きな影響を与え、キーパー・オブ・ザ・クエイヒを数年務めた人に与えられる名誉ある称号。キーパー・オブ・ザ・クエイヒのメンバーを招待して年2回開催されるバンケットで授与される。約2000人のザ・キーパー・オブ・ザ・クエイヒがいるのに対して、ザ・マスター・オブ・ザ・クエイヒに選ばれているのは150人ほどである。
年に1回開催されるウイスキーのコンペティション。略してWWA。世界各国からエントリーされたウイスキーの中から、カテゴリーごとに最高賞を決める。カテゴリーは、シングルモルト、ブレンデッド、バーボンを始めとしたウイスキーの種類だけにとどまらず、ブランド・アンバサダーやマスター・ディスティラーを表彰するカテゴリーもある。イギリスのウイスキー雑誌ウイスキーマガジンによって運営されている。
2004年にワールド・ウイスキー・アワードの一環として始まった、ウイスキー業界に素晴らしい功績を残した人を称える称号。年に一回表彰者が決定する。
ウイスキー樽のこと。サイズによって様々な名称がある。詳しくは下記記事をご覧ください!
製樽工場のこと。樽をつくる職人のことはクーパー(cooper)と呼ぶ。樽を1から製造したり、中古樽の修理をしたりする。
ウイスキーの樽の液体量やアルコール度数(ABV)を測定すること。長期間ウイスキーは樽の中で熟成されるが、月日と共に水分やアルコール分が蒸発するためアルコール度数が低下する。スコッチウイスキーの定義として、瓶詰め時にアルコール度数が40度以上である必要があるので、熟成中には定期的にリゲージが行われ、樽の状態が管理される。
樽の中の原酒を、一つの樽から、別の樽へと移し替えること。複数の樽で熟成させることで、ウイスキーの味わいや香りを豊かにすることができる。
樽の内側を直火で焦がすこと。バーボンは、アメリカの法律によりチャーリングされた新樽により熟成させることが義務付けられている。
樽を遠火の遠赤外線で低温加熱し焦がすこと。シェリー酒も含むワインの樽にに特有の樽の香りをつけるために施される。チャーリングに比べて時間がかかるが、樽の成分が溶出しやすい深い炭化層をつくることができる。
バーボン樽やシェリー樽の古樽が、ウイスキーの熟成に初めて使用される場合に用いる。未使用の新しい樽を指す新樽とは異なる。初回は「ファーストフィル」、2回目に使われる時は「セカンドフィル」と呼ぶが、この際に新樽として使用された回は数えない。
大麦を麦芽(モルト)へ加工する、製麦工程のこと。
精麦(モルティング)された麦芽の糖を水に溶けやすくするために挽き割りする、粉砕工程のこと。
粉砕した麦芽のこと。粉砕度合いは粗いものからハスク、グリッツ、一番細かいものをフラワーと呼び、全体をまとめてグリストと呼ぶ。
グリストとお湯を混ぜて加熱し、麦汁(ウォート)を抽出する、糖化工程のこと。
麦汁のこと。糖化工程(マッシング)で、麦芽中のデンプンが酵素で糖に分解されているため、ウォートは発酵に必要な糖分を含む。
糖化槽のこと。麦汁(ウォート)をつくるための容器で、木製や金属製など、蒸溜所によって異なる。
麦汁に酵母を加え、アルコール分7〜8%程度の発酵液に変える発酵工程のこと。
もろみ(発酵液)のこと。麦汁(ウォート)にイースト(酵母)を加えてできる。
発酵槽のこと。麦汁(ウォート)に酵母を加えて発酵させ、もろみ(ウォッシュ)をつくる。
発酵液を水とアルコールの沸点の違いを利用して、アルコール度数の高い蒸留液を抽出する、蒸留工程のこと。
還流のこと。蒸留の際に、ポットスチル内の液体が蒸発と凝縮を繰り返えしながら、純度を高めていくプロセス。
還流の度合いは、スチルの形や大きさ、蒸留量や速度などに影響され、還流の度合いが強ければ強いほど、酒質が軽いフレーバーとなる。
ポットスチルの加熱部分と冷却器(コンデンサー)を繋ぐパイプ。長さや角度で、リフラックスに大きな影響を与える。
モルトウイスキーは多くの場合、2つのポットスチルを使いつくられるが、そのうち最初に使われるスチルのこと。初溜釜ともよばれる。銅製の場合が多く、ウォッシュを蒸留してローワイン(初溜液)に変える。
2つ目のポットスチル、再留釜ともよばれる。ローワインを再蒸留し、アルコール度数をより高めていく。カットポイントなどが決められるのはこのスピリットスチルの工程。
ウォッシュスチル(初溜釜)で最初の蒸留が終わった後にできる液体。初溜液ともよばれる。アルコール度数は約20~30%で不純物を含むため、ミドルカットでカットされ、タンクへ戻され再蒸留される。
またの名をハートカット(heart cut)という。蒸留の際に最初に出てくる部分は雑味が多く、最後に出てくる部分はアルコール度数が低いため、その部分を切り捨て、最も風味豊かな部分だけを取り出す作業。
最初に出てくる部分をヘッドやフォアショット、最も風味豊かで最終的な製品となる蒸留液をハート、最後に出てくる部分をテールやフェイントという。
ミドルカットを行うポイントのこと。前寄りにカットするか後寄りにカットするかで、ウイスキーの酒質が変わる。
蒸留したてのウイスキー(ニューポット)を木製の樽に詰めて寝かせる、熟成工程のこと。
最も伝統的な方式。樽を横向きの状態で3~4段の高さまで積み上げていき、木材を噛ませて固定する。初期投資は少なくて済むが、高く積み上げられないため多くの場所を取る上に、樽同士を積んでいる影響で樽の出し入れが難しい。したがって、小規模な新規クラフト蒸溜所によく採用される。
ダンネージ式と同じく、樽を横向きで熟成させる方式。樽同士を積み上げることなく、金属製の棚のようなものに置いて保存されるため、10数段の高さまで積み上げられる。上部と下部の樽で熟成速度に差がでるため、それを利用し酒質に幅を持たせる蒸溜所もある。初期投資が高いが、少ない土地でも縦に多く積める上に、樽の出し入れが容易なため、大手蒸溜所でよく利用されている。
上記2つとは異なり、樽を縦に積む方式。樽に対する圧力が縦にかかる影響から、漏れが起きやすく長期熟成には向かない。必要土地規模と費用が他方式に比べて抑えられる。揺れや衝撃などに弱いため、地震の多い日本では敬遠されがちな方式。
製品化に向けて、樽で熟成したウイスキーをボトル詰めする工程のこと。
蒸溜所から原酒を樽ごと購入し、瓶詰して販売する業者。よくインディペンデントは略され、ボトラーズと呼ばれている。
原酒の個性がよく表れるシングルモルトウイスキーであっても、蒸溜所が販売するオフィシャルボトルとボトラーズボトルでは、樽の熟成年数や熟成環境により生じるウイスキーの味わいや香りに差を楽しむことができる。自社でフィニッシュなどをして、シングル・カスクで発売することが多い。