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【イベントレポート】modern malt whisky market 2023

2023.11.11 / 最終更新日:2024.02.08

2023年10月13日(金)東京秋葉原 アキバ・スクエアにて『modern malt whisky market 2023』が開催されました!

今回で第17回目となるモダンモルトウイスキーマーケットは、毎年東京・大阪の二ヶ所を会場に行われる料飲店・酒販店向けのウイスキーイベントです。

今回Dear WHISKY は東京会場アキバ・スクエアに参加させていただきました。午後の部からの参加するため開始時刻の30分ほど前に会場に到着したのですが、すでに長蛇の列になっていました!ウイスキーのプロたちが各地から集まり、会場に入る前から熱気と盛り上がりを見せていた本イベント、実際に参加してきた様子をお届けいたします!

モダンモルトウイスキーマーケット2023 イベント概要

モダンモルトウイスキーマーケット2023とは

「最大限モルトを愉しんでいただけるように」と日本各地のウイスキーのプロたちへ、世界中さまざまな蒸溜所のウイスキーが試飲できるブースが立ち並び、各蒸溜所の魅力やこだわりを一度に一ヶ所で感じることができます。

完全招待制・事前登録制と少し敷居が高いイベントにも関わらず、会場は人の波でまっすぐに歩けないほどに大盛り上がりを見せていました。会場を歩いている中で「この盛り上がりは、ここ数年で一番だね。」という声を耳に挟むほどの盛況でした!

開場前から長蛇の列が

モダンモルトウイスキーマーケット2023 概要

日時 2023年10月13日(金) 第一部:11:00~14:00  第二部:15:00~18:00
会場 東京都千代田区外神田4−14−1
秋葉原UDX2F  アキバ・スクエア
主催 山陽物産株式会社
HP モダンモルトウイスキーマーケット 2023 公式サイト

 

実際にイベントに行ってきました!

世界中の蒸溜所に加え、国内の蒸溜所も数多く参加されていました。ブースではそれぞれの蒸溜所自慢・定番のウイスキーから、希少性が高く熟成期間が長いものや、特別なこだわり工夫が施された珍しいウイスキーまで様々な品を試飲することができました。

秩父蒸溜所

イチローズモルトで有名な秩父蒸溜所さん、今回の目玉は計3種類のリーフラベルシリーズでした。熟成樽の違いに重きを置き、ダブルディスティラリーズ・ミズナラウッドリザーブ・ワインウッドリザーブの3種類はそれぞれ全く異なった樽、熟成方法を経てボトリングされており、同じイチローズモルトでも味わい・風味共に個性に溢れています。

葉っぱのラベルが特徴のリーフラベルシリーズ 左からワインカスク、ミズナラ、ダブルディスティラリーズ

新道蒸溜所

福岡県の新道蒸溜所さんは今回ニューメイクを中心に、14ヶ月間熟成された栗・ミズナラ・バーボン樽のウイスキーなどを出展されていました!普段なかなか体験することのできないニューメイクのテイスティングを求め、絶え間なく人だかりができていました。

新道蒸溜所のニューメイクと14ヶ月熟成

Lochlea 蒸溜所

 

以前スコットランドにある蒸溜所にもお邪魔させていただいたロッホリー蒸溜所。自らの手で大麦から育て、その土地の水を使い蒸溜されている彼らのウイスキーは全部で4種類出店されており、通年販売されているOur Barleyとそのカスクストレングスに加え、Sowing Edition(春季)とHarvest Edition(夏季)というシーズナルリリースがありました。

シーズナルリリースに関して、日本に入ってきているのはまだ春と夏のリリース分だけだそうです。秋と冬のバージョンも現在輸送中とのこと。乞うご期待ください!
さらに、Dear  WHISKYでは、先日行ったイギリス出張にてロッホリー蒸溜所訪問記事も現在執筆しておりますので、そちらもお見逃しなく!

スコットランド訪問報告はこちらから!

GlenFiddich 蒸溜所

スコッチウイスキー好きに知らない人はいないであろうグレンフィデック蒸溜所は、今回定番のボトルを熟成期間ごとにさまざま取り揃えていました。中でも一際目を引いたのは、一つだけ別ブースが設けられていたグレンフィデック23年グランクリュ。フランス語で特級という意味を持つこの名前に相応しく、このウイスキーは何とシャンパンの一次発酵に使用される樽(フレンチ・キュベ・カスク)を用いて後熟されているそうです!

グレンフィディック23年グランクリュ

Highland Park  蒸溜所

ブースレポート

ハイランドパークのブースには12年、15年、18年、21年、25年の他にもカスクストレングスやシングルカスクなど、ウイスキー好きにはたまらないレア商品が並んでいました。中でもシングルカスクは大人気なようで、元々の希少性の高さもあり我々が参加した二部の時点では、すでに売り切れている状態でした!

珍しいボトルが所狭しと並んでいました

そして今回はなんと、ハイランドパークのシニアブランドアンバサダーであるマーティン・マークヴァードセンさんにインタビューさせていただきました!

ハイランドパーク シニアブランドアンバサダーのマーティン・マークヴァードセンさんにインタビュー

中央の緑シャツがマーティンさん

Dear WHISKY:
ハイランドパークではどのようなお仕事をしていらっしゃいますか?

マーティンさん:
ハイランドパークでグローバルブランドアンバサダーをしている、マーティン・マークヴァードセンです。35年前にウイスキー業界に入り、ハイランドパークには17年間勤めています。マスター・オブ・ザ・クエイヒの称号を持っていて、ウイスキーマガジンのアイコンオブウイスキーアワードを2度ほどいただきました。アンバサダーとして世界中を飛び回っており、ウイスキーの供給だけではなくブレンディングなどにも幅広く関わっています。

Dear WHISKY:
ハイランドパークで働く以前は、何をされていたのですか?

マーティンさん:
ここで働く直前までは、世界的にも有名なクライゲラヒホテルのクエイヒバーでウイスキーマネージャーをしていました。当時は784種類のウイスキーの管理・売買などを任されていました。その後、デンマークでウイスキーショップを始めるなど、色々な経験をしました。

Dear WHISKY:
グローバルアンバサダーとはどのようなお仕事ですか?

マーティンさん:
人と話すのが大好きな私にぴったりの、世界中を飛び回って色々な人にハイランドパークの魅力を伝えるのがメインの仕事です。自分たちと同じくらいウイスキーに情熱と知識と愛情を持っている人々を探しています。

Dear WHISKY:
ハイランドパークでの17年間はどのようなお仕事をされていたのですか?

マーティンさん:
17年間で、商品開発でシングルカスクのプログラムを発足したりとハイランドパーク自体にも色々と変化を与えてきました。私にとってこの生活・人生はハイランドパーク以上のもので、私はデンマーク出身なのですが、ハイランドパーク蒸溜所のあるオークニー島の人々や島自体に若い頃から惚れ込んでいます。そのため、お気に入りの蒸溜所だったハイランドパークから働かないかと声をかけられた時には、ただの子供がFCバルセロナから試合に出ないかと声をかけられているような気分でした。蒸溜所で働いている人々は私の仕事仲間ではなく、家族なんです。そんな環境にこんなに長く関われているのは、本当に幸せです。

Dear WHISKY:
オークニー島の魅力はなんですか?

マーティンさん:
オークニー島は遠くて辺鄙なところにあるけれど、ウイスキー好きにとってのムスクみたいなものなんです。オークニー島には訪れた人にしかわからない神秘的な魅力があり、それを写真や言葉で伝えるのは本当に難しいので、ぜひみなさんに訪れていただきたいです。

Dear WHISKY:
マーティンさんおすすめのボトルはなんですか?

マーティンさん:
飲む時間によっても変わるので、一つに絞るのはとても難しいですね。朝食に飲むか、昼食に飲むか、夜中目が冴えてしまった時に飲むかなど様々ですが、最終的にはハイランドパーク18年に帰ってきますね。もちろん21年と25年、シングルカスクなどはいつ飲んでも美味しいですが、やはり18年のバランスと複雑さは最高です。

Dear WHISKY:
日本のウイスキー市場の印象はいかがですか?

マーティンさん:
日本は何度も戻ってきたいと思える場所ですね。先ほどもお話しした通り、私は自分と同じ熱量でウイスキーを愛している人々を求めています。日本の方々は、ベースのウイスキーに対する知識が世界的に見てもとても深いと感じます製造方法や味の分析などさまざまな分野において博識で、会話や意見交換がとても興味深いです。

最後に

世界中のウイスキーが並び、各蒸溜所のこだわりと情熱あふれる会場の雰囲気、そしてそれに負けない程の人々の熱気。モダンモルトウイスキーマーケットはその名の通り、ウイスキー業界の最先端を走るプロたちの思いや繋がりの強さを感じられる素晴らしいイベントでした!

これからも毎年行われるであろうモダンモルトウイスキーマーケットと、参加されていた蒸溜所の皆さんの更なる挑戦・発展に目が離せません!

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