【イベントレポート】リカマン ウイスキーメッセin KYOTO 2024〈第3弾〉
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2024年2月10日(土)東京都港区のKdxレジデンス南青山にて『EXCLUSIVE WOLFCRAIG JAPAN LAUNCH EVENT』が開催されました!
EXCLUSIVE WOLFCRAIG JAPAN LAUNCH EVENTは、日本で初めてウルフクレイグが上陸することを祝したイベントです。世界的に有名なマスターブレンダーのリチャード・パターソン氏による貴重なお話を3種類の希少なウイスキーと共に味わうことのできる、ウイスキー好きにはたまらないイベントでした。Dear WHISKYは今回、招待制の本限定イベントにご招待いただきましたのでその様子をお送りします!
また、Dear WHISKYはリチャード・パターソンさんへの独占インタビューも行なっております!そちらも併せてご覧ください。
故マイケル・ラン氏(元ホワイト&マッカイCEO)、ジョン・ムーア氏(共同責任者)、ジェイミー・ラン氏(共同責任者)の「新しいラグジュアリーウイスキーブランドの先駆者になる」という想いのもと、2020年10月にウルフクレイグが設立された。ウルフクレイグではマスターブレンダーとして、リチャード・パターソン氏とイアン・マクミラン氏の2名を招いているが、2人のマスターブレンダーが共同で1つのプロジェクトに参加するのは非常に稀である。現在は、14年熟成ブレンデッドウイスキー、30年熟成ブレンデッドウイスキー、35年熟成ブレンデッドグレーンウイスキー、ジンという豪華なラインナップを取り揃え、中でも35年熟成ブレンデッドグレーンウイスキーは閉鎖した蒸溜所の原酒も含んでいるほど貴重なウイスキーである。
会社名 | WOLFCRAIG DISTILLERS |
創設日 | 2020年10月 |
公式SNS | Instagram:wolfcraig_distillers |
公式HP | WOLFCRAIG 公式ホームページ |
日本版公式HP | WOLFCRAIG 日本版公式ホームページ |
“The Nose”(偉大な鼻)の異名で世界中の方々から知られている、リチャード・パターソン氏。幼少期にグラスゴーの貯蔵庫でウイスキーの香りを味わったことからウイスキー人生が始まったという、まさにウイスキーと共に人生を過ごしてきた。8歳の頃からグラスゴーでウイスキーのブレンダーであった父親から、ウイスキー教育を受けていた。1966年(17歳)に父親の紹介でA. Giles & Company Whisky Blenders & Brokersに入社した。その後、1970年にホワイト&マッカイに入社し、1975年に最年少で同社マスターブレンダーに就任した。そして、2020年にウルフクレイグの共同マスターブレンダーに就任し現在に至る。
今は亡き父の想いを胸にウルフクレイグを成功へと導く、ジェイミー・ラン氏。グラスゴーで生まれ育ったのち、2017年から2022年ごろまで不動産系のLunn Propertyでディレクターを務めた。その後、ウルフクレイグのプロジェクトに2020年1月から参画し、共同設立者として創業後現在に至る。ジェイミー・ラン氏の父親である故マイケル・ラン氏は、ホワイト&マッカイでCEOを務めた人物であり、ウルフクレイグの共同設立者である。亡くなる前日までウルフクレイグの会議室に出入りしていた父であるマイケルさんの熱い想いと意志を継ぎ、ジェイミーさんは創設者兼取締役としてウルフクレイグを牽引している。
元ラグビースコットランド代表としてスポーツ界でも知られている、グレイグ・レイドロー氏。1985年にスコットランド南部のジェドベラで生まれ、父親の影響もあり幼少期からラグビーを始めた。2010年から2019年12月までの約9年間に渡りラグビースコットランド代表として活躍しました。スコットランド代表76試合のうち39試合で主将を務め、さらには714点を獲得し常にチームを牽引し続けた。その後、2020年から日本のチームに加入し、2022-23シーズンに加入していた浦安D-Rocksではリーグ全勝優勝に貢献した。2023年4月26日に現役引退を表明し、現在は日本に在住しながらウルフクレイグ・ジャパンにてグローバルアンバサダーを務める。
マスターブレンダーのリチャード・パターソン氏が、直々にウルフクレイグのビジョンや情熱を惜しみなく語りながら、ウルフクレイグを代表する3種類の貴重なウイスキーを味わうことのできる招待限定の豪華イベント。
日時 | 2024年2月10日(土) 18:30~20:30 |
会場 | 東京都港区南青山3丁目4−8 Kdxレジデンス南青山 |
主催 | WOLFCRAIG DISTILLERS |
タイムテーブル |
18:30: EVENT STARTS |
東京都港区のKdxレジデンス南青山で開催された今回のイベント。その会場となったのは、Aoyama Park 9ine(南青山パークナイン店)というゴルフラウンジでした。なぜウイスキーのイベントがゴルフラウンジで行われるのかは、後ほどお伝えしますのでぜひお考えください!
入り口を抜けた途端に広がるウイスキーの芳醇な香りと黒を基調としたイベント会場に圧倒されました。そして、まず最初に私たちを迎えてくれるのは、ウルフクレイグのウイスキーの数々です。日本では簡単に見ることすらできないウイスキーを見ながら、ウェルカムドリンクを受け取り奥へ進みます。
奥へ進むと、所狭しとウルフクレイグのロゴが掲げられており、スクリーンにはウルフクレイグ現地を彷彿される映像が流れていました。日本にいながらスコットランドにいるような気持ちになり、気付けば「WOLFCRAIG」の世界観に魅了されていました。
案内していただいた座席には、今回のイベントの目玉の1つでもある希少なウイスキーが3種類並んでおりました。詳細については、リチャード・パターソンさんによる紹介とともに後ほどお伝えさせていただきます!
定刻の18時30分になると、会場を包んでいた音楽が止まり静けさが漂いました。その静けさも束の間、期待に想いを膨らませた多くの方々の拍手と共にローンチイベントの幕が開けました!
ジェイミー・ランさんより日本語でのご挨拶がありました!「ウルフクレイグの日本で初めてのイベントを今日1日楽しんでください!」
グレイグ・レイドローさんより日本語でのご挨拶がありました!「ウルフクレイグとして日本とスコットランドを繋げることができて嬉しいです!」
また、リチャード・パターソンさんからも日本語でご挨拶をいただきました!「皆さん、こんにちは。私はリチャード・パターソンです。お集まりいただきありがとうございます。今日を楽しんでください!」
~「昔、オオカミが岩の穴を歩き回り、待ち伏せして横たわっていた」~ スコットランドの民話『ウルフクレイグの伝説』は、暗い冬の夜を偲び、ケルト人の守備隊を待ち伏せしようとした北欧の侵略者の物語です。この物語は、北欧の侵略者が深い不気味な静寂の夜を進行する途中で、オオカミの群れのけたたましい遠吠えが夜空を埋め尽くしたことで、守備隊が侵略者の存在に気付きケルト人が勝利しました。この戦場は「ウルフクレイグ」として知られ、今もなおこの「オオカミの伝説」は生き続けています。
静寂を打ち破った狼、「ウルフクレイグ」のようにウイスキーというスピリッツを目覚めさせるという想いがこもっています。
ウイスキー造りの熟成工程において樽は非常に重要ですが、中でも「良い樽」を選ぶのは非常に難しい工程です。ウルフクレイグの味わいが良いのは、「良い樽」を時間をかけて丁寧に選んでいるからこそです。そしてこの樽はなんと25年熟成から40年熟成の樽を使用しています。イベントでは、樽を探す様子を収めたドキュメンタリー形式の映像を見ることができ、樽選びの重要性を強く感じることができました。
イベント当日に使用したグラスは、鼻につけた時に指が2本入るようなグラスを使用していました。しかし、パターソンさんは普段ノージングなどをする際に、指が全く入らない完全に鼻にフィットするグラスを使用しているそうです!
皆さんグラスは普段どのように持ちますか?パターソンさんは、グラスを決して握りしめません。持つべきは、ウイスキーグラスのステム(中央の細い棒状の場所)です。ステムは、ウイスキーグラスに手の温度を伝えるのを防ぐもので、蒸発を防ぐ効果があります。
ウイスキー愛飲家の方はよくご存知のあのパフォーマンスです。そう、ウイスキーをグラスに注ぎ混ぜた後になんとそのウイスキーを捨ててしまいます!これには、ウイスキーの香りをグラスの淵まで残す意味があります。さらにウイスキーを捨てる際のこだわりとして、真下に捨ててしまうとアルコール分や香りが中途半端になってしまうため、斜めの方向に飛ばすことでグラスに残る余計な香りを洗い流し、ウイスキーの香りを余すことなく楽しむことができます。
持ち方まで完璧になった後は、ウイスキーと対話をします。まずは、ゆっくりとグラスを鼻に近づけて「Hello!」と言いましょう。そして、「How are you?」と尋ねましょう。そして、「Quite well.」「Thank you!」とウイスキーと語り合いましょう。ウイスキーを楽しむためには、何よりウイスキーと対話をしていくことが大切です。
ウイスキーを楽しむために、少なくとも熟成にかかった年数分の秒数は飲み込んではいけないそうです!例えば、30年もののウイスキーを楽しむ際は、30秒飲み込まず楽しみます。年数に合わせた時間を堪能することで、熟成中のウイスキーに想いを馳せるだけではなく、味わいが変わっていくのを楽しむことができます。ウイスキーを飲み込むまでどのように楽しむのかパターソンさんにお伺いしたので、こちらをご覧になりながらウイスキーをテイスティングしてみてください!
皆さんパターソンさんのウイスキーノージング・テイスティング講座はいかがでしたか?ウイスキーを堪能する際にはぜひこの方法でお楽しみください!
ウルフクレイグにかける熱い想いと、ウイスキーをテイスティング・ノージングする方法を「The Nose」の異名を持つパターソンさんからお話しいただきました。そして、ついに会場の皆でパターソンさんの掛け声と共に乾杯をしました!掛け声はもちろん、ゲール語で乾杯を意味する「Slàinte mhath(スランジバー)」です!乾杯の直後は、皆さんパターソンさんから教わった飲み方でウイスキーの奥深さを心から楽しんでいました。
ゴルフラウンジの中には、タイガーウッズの映像が流れていたのですが、記事の前半で触れたこの場所の謎の答えは「ウイスキーとゴルフに共通する『忍耐強さ』」だったのです。ゴルフはスコットランドが発祥の地であり、そのゴルフで著名なタイガーウッズが「忍耐強くプレーする」と述べたことがありました。この忍耐強さというのが、ゴルフだけではなく時間をかけてゆっくりと楽しむ「ウイスキー」に繋がっているのです!また、スコットランドではゴルフでホールを周る際にウイスキーの小瓶を持って行っており、ゴルフの18ホールを終えるのにちょうど良く飲み切れるという裏話もありました!ウイスキーを、ウルフクレイグを、味わいだけではなく場所から楽しむことができるようにというパターソンさんの想いを感じました。
紹介の最後には、パターソンさんから締めの挨拶がありました。スコットランドからはるばる日本にやってきたのは、日本の方々がウイスキーの味わいや香りをより繊細に丁寧に感じることができるからこそ、ウルフクレイグのウイスキーを楽しんでいただきたいという想いがあったからです。イベントのわずかな時間、ウルフクレイグのウイスキーと共に団欒を楽しみましょうということでパターソンさんのスピーチの幕は閉じました。
貴重な3種類のウイスキーを数々の料理と共に楽しむこともできました!ビュッフェ形式だったため、食事を選んでいる途中や各テーブルなど至る所で話に花を咲かせていました。
リチャード・パターソンさんとイアン・マクミランさんが初めてコラボレーション・リリースを行いました。厳選した最高級のペドロ・ヒメネス・シェリーカスクとアメリカンホワイトオークのエクスバーボンバレルでの熟成を終えた貴重なウイスキーです。ザ・スピリッツ・ビジネス・グローバル・スコッチ・ウイスキー・マスターズ2023で 「19-30ブレンデッド部門 金賞」を受賞するなど、世界中から注目を集めています。
名前 | Wolfcraig 30 Year Old Premium Blend |
アルコール度数 | 46.3% |
テイスティングノート | オレンジマーマレード、クリーミーキャラメル、マヌカハニー、キャラメリゼした洋ナシ |
購入ページ | ウルフクレイグ ジャパン Wolfcraig 30 Year Old Premium Blend |
イアン・マクミランさんによって造られた熟成グレーンウイスキーのブレンデッドです。こちらで使用している3つのグレーンウイスキーは、すでに閉鎖されてしまっている蒸溜所の原酒のため非常に貴重なウイスキーとなっています。香りとしては、キャラメルやマヌカハニーから始まり、徐々にホワイトチョコレートやパイナップルを感じることができます。味わいとしては、35年という年月からは感じられないスムースさがあり、ソフトで飲みやすいウイスキーです。実際に飲んだ方は皆さん口を揃えて「グレーンウイスキーで35年という貴重なウイスキーを飲んだことがない」と仰るそうです。
名前 | Wolfcraig 35 Year Old Premium Blended Grain Scotch Whisky |
アルコール度数 | 46.8% |
テイスティングノート | メロン、ピーチシロップ、キャラメリゼしたリンゴ、グレープフルーツ |
購入ページ | ウルフクレイグ ジャパン Wolfcraig 35 Year Old Premium Blended Grain Scotch Whisky |
ヘレス・デ・ラ・フロンテーラのボデガ・サン・アンドレスで、リチャード・パターソンさん自らが厳選した空になったばかりのバーボン樽と熟成したシェリー樽を使用しています。デラックス・ブレンドの14年を遥かに超える熟成を思わせるほど独特な香りは、アモンティリャード、モスカテル、オロロソの3種類の樽を使用することで生まれています。2023年10月から4401本限定で発売されています。
名前 | Wolfcraig 14 Year Old Deluxe Blend Triple Sherry Cask |
アルコール度数 | 46.1% |
テイスティングノート | レーズン、フレッシュピーチ、チョコレートムース、スパイシージンジャー、ナツメグ、レモングラス |
購入ページ | ウルフクレイグ ジャパン Wolfcraig 14 Year Old Deluxe Blend Triple Sherry Cask |
ウルフクレイグ日本初上陸を記念した待望のイベントは大成功に終わりました!イベント後も至る所で多くの方々が話に花を咲かせており、最後の時間を惜しんでいました。本日の初イベントの成功とこれからのウルフクレイグの成功を願い、今回のイベントの幕が閉じました。
以上、 EXCLUSIVE WOLFCRAIG JAPAN LAUNCH EVENT のイベントレポート第1弾でした!世界的に有名なマスターブレンダーのリチャード・パターソンさんをはじめウルフクレイグに携わる方々の熱い想いはもちろん、貴重なウイスキーをマスターブレンダーのご説明と共に堪能できるこのイベントは、1人のウイスキー愛飲家としても忘れ難いものなりました。