サーデイヴィス シグネチャーとは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
バランタインはスコットランドを代表するブレンデッドウイスキーであり、コンビニやスーパーマーケットでも売られているのでウイスキーをほとんど知らない人でも一度は見たことがあるお酒ではないでしょうか。
スコッチウイスキーの中ではジョニーウォーカーに次ぐ2番目の販売量を誇っています。
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世界中で人気を集めているバランタインは、価格が安く気軽に購入しやすいだけでなく、スコッチウイスキーの特徴を感じることができる味わいが魅力です。
この記事ではスコッチウイスキーの入門酒にもなりやすいバランタインの特徴とその種類を紹介し、おすすめの飲み方まで解説します。
この記事のポイント
バランタインはスコッチウイスキーの中でも世界的に有名なブレンデッドウイスキーであり、フランスの世界的酒造メーカーぺルノ・リカールの傘下であるジョージ・バランタイン&サン社によって製造されています。
バランタインはスコッチウイスキーらしい甘い香りと風味を持っており、キレのある上品な味が楽しめるウイスキーです。
初心者も飲みやすいウイスキーでありながら、ブレンドしたウイスキーの風味が絡み合い複雑な味わいを持っているため、初心者や愛好家を問わず幅広い層に支持される銘柄となっています。
複雑さを持ちながらも香りと味のバランスが良い上に、価格も安いため、ウイスキー初心者に対する入門酒になりやすいです。
バランタインを含むブレンデッドウイスキーを語る上で外せないのがキーモルトです。
ブレンデッドウイスキーはさまざまな種類のモルトウイスキーをブレンドしますが、その中には全体の味わいを作り出す重要なモルトウイスキーが存在します。
文字通りブレンデッドウイスキーの鍵を握るモルトウイスキーであることからキーモルトと呼ぶのです。
基本的にキーモルトは企業秘密であるため、外部に公開されないことも多いです。
しかし、バランタインは味の中核をなすキーモルトは公開されており、キーモルトの中にはバランタインシリーズとしてシングルモルトが販売された銘柄もあります。
バランタインはスコットランドのウイスキーをブレンドした銘柄となっているので、7種類のキーモルトを地域別にまとめました。
地域 | 銘柄 |
スペイサイド | グレンバーギ、ミルトンダフ |
ハイランド | グレンカダム、オールドプルトニー、バルブレア |
アイラ | アードベッグ |
アイランズ | スキャパ |
スペイサイドの芳香でフルーティーな風味を持つグレンバーギ、ミルトンダフなどの銘柄に加えて、アイラウイスキーの中でもスモーキーで個性が非常に強いアードベッグもブレンドすることでスコッチウイスキーの特徴を網羅しながら、バランスのいいウイスキーに仕上げています。
ハイランドは広いため同じハイランドウイスキーでも個性が異なることも多いですが、バランタインのキーモルトも同じ地域であっても味わいが異なるウイスキーをブレンドしています。
具体的には、クリーミーな味わいのグレンガダム、オイリーで潮気のあるオールドプルトニー、フレッシュな味わいのバルブレアとなり、唯一アイランズ地域に分類されるスキャパは甘い香りが特徴のウイスキーです。
他にもブレンドしているモルト原酒は存在しますが、上記の7つの個性的なウイスキーをブレンダーによって練られた比率でブレンドすることによりバランタインの味は完成します。
ブレンデッドウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
バランタインには限定ボトルも含めてさまざまな種類がありますが、その中でも12種類を紹介します。
また、バランタインは価格が安いことも魅力であると紹介しましたが、17年目以上の長期熟成物の値段は高くなるので、今回紹介する銘柄の一部について希望小売価格をまとめました。
銘柄 | 希望小売価格 |
バランタイン ファイネスト | 1,390円 |
バランタイン 7年 | 2,100円 |
バランタイン 10年 | 2,990円 |
バランタイン 17年 | 9,000円 |
バランタイン 21年 | 20,000円 |
バランタイン 30年 | 80,000円 |
バランタイン マスターズ | 5,000円 |
バランタイン バレルスムース | 1,900円 |
バランタインのスタンダードボトルであり、バランタインを見かけたことがある人のほとんどがこちらのボトルに見覚えがあるのではないでしょうか。
価格が安く入手しやすいことに加えて、40種類以上のシングルモルトをブレンドした味わいはクセと飲みやすさのバランスがよいことで評判です。
甘い香りや風味だけでなく、酸味や苦みも感じられる複雑な味わいが魅力になります。
安い価格でウイスキーを毎日気軽に飲みたい方にも人気であり、ウイスキー初心者の入門酒にもなるバランタインのおすすめ銘柄です。
バランタインの初代ブレンダーであるジョージ・バランタインが作ったバランタイン 7年を長い年月をかけてリメイクしたのがこちらの銘柄になります。
モルト原酒をバーボン樽で後熟することで、スコッチとバーボンの香りと風味が融合した銘柄となっています。
ハチミツとバニラを思わせる香りに、リンゴや洋ナシの甘い味わいは高級な印象を感じることでしょう。
バランタイン10年はファイネストや7年にはない黄金色が特徴であり、その美しさからスコッチの宝石と呼ばれることもあります。
甘く華やかな香りに、バランスの取れたクリーミーな味わいに後味は爽やかでありながらも、どこか潮の香りが感じられるのが特徴です。
こちらの銘柄は味と価格のバランスがよく多くのウイスキー愛好家に支持されています。
1937年に発売してから「ザ・スコッチ」として親しまれてきたスコッチウイスキーの中でも名門となる銘柄です。
バランスが取れた上品な香りの中にはオーク樽のウッディーな香りが感じられ、クリーミーでハチミツのような甘みだけでなくスコッチ特有のスモーキーさがある複雑な味わいを持った銘柄です。
ザ・スコッチと呼ばれるのにふさわしいスコッチウイスキーの特徴が広くつまった銘柄といえます。
長期熟成をさせた銘柄であるバランタイン 21年は、味に厳しいコニッサー(鑑定家)をうならせる逸品としても知られています。
バランタインの特徴であるハチミツの甘い香りに加えてリコリスを思わせる花の芳香も特徴であり、まろやかで口当たりがよく、ドライシェリーの長い余韻が続きます。
最高級のバランタインが飲みたい方や、お酒の味に妥協したくない方におすすめの銘柄です。
ジョージ・バランタイン&サン社が発売する最高峰のウイスキーがバランタイン 30年になります。
かすかに感じるバニラの甘い香りとバランスの取れた力強く豊かな味わいの後にエレガントな余韻が長く続きます。
希望小売価格は80,000円とバランタインの中でも非常に高級ですが、ISC 2021でも金賞を受賞するほど完成度が高いです。
バランタイン 40年はアジアマーケットを中心に毎年限定100本リリースされています。
毎年販売されているとはいえ限定生産品になるため、入手は非常に困難であり、インターネット上でもプレミア価格で取引されています。
40年以上の長期熟成ウイスキーはバランタインに限らず基本的に限定生産になるため、コレクション目的や投資目的で保有する人が多いです。
熟練したブレンダーによってモルト原酒とグレーン原酒を独自の技術でブレンドしたブレンダーのこだわりが感じられる1本がバランタイン マスターズです。
キーモルトはグレンバーギとミルトンダフであり、スコッチの中でもスペイサイドらしさが感じられる銘柄となっています。
フルーティーな香りに、オレンジとナシの甘さを味わった後に滑らかな甘みが口内を包み込みます。
アメリカンオーク樽でモルト原酒を後熟させたウイスキーがバランタイン バレルスムースになります。
こちらの樽でウイスキーを熟成させるとキャラメルやバニラのような甘い風味を持つようになります。
アメリカンオーク由来のバニラの香りの中にはかすかなスモーキーさを感じられ、スムースかつクリーミーな味わいが特徴です。
価格もファイネストの次に安いのでコスパのいいウイスキーといえるでしょう。
バランタイン ブラジルはスコットランドとブラジルの特徴が融合した特殊なバランタインです。
ブラジル産のライムピールを漬け込むことで、バランタインの甘みのある香りと爽快感のある味わいに仕上がっています。
こちらは柚子、パッションフルーツを漬け込んだトロピカルなバランタインです。
マンゴーと桃の香りに、メロンやグレープフルーツ、キウイなどのさまざまなフルーツの味わいが堪能できます。
日本では2度のみ販売された珍しいバランタインであり、シリアルナンバーで管理され、熟成年数30年以上の原酒のみを使用したウイスキーになります。
希望小売価格は15,000円であり、再販の時期が2017年と近年であることから、インターネット上での入手はそこまで難しくない限定品です。
バランタインの歴史について年表形式でまとめました。
年代 | 出来事 |
1822年 | 13歳のジョージ・バランタインが奉公修行に出る |
1827年 | エディンバラにバランタイン社の基になる食料品店を開く |
1853年 | アンドリュー・アッシャーにより初めてブレンデッドウイスキーが製造 |
1869年 | ジョージはウイスキーのブレンド技術を学ぶためグラスゴーに居住 |
1910年 | バランタイン ファイネスト発売 |
1919年 | バランタイン社を同業他社に譲渡 |
1937年 | バランタイン 17年発売 |
1938年 | グレーンウイスキー用の蒸留所をダンバートンに設立 |
1952年 | 日本でバランタイン 17年が高い評価を受ける |
1986年 | バランタイン社のウイスキー販売量が世界3位になる |
バランタインの創業者はジョージ・バランタインであり、ローランド地方の農民でした。
ジョージは13歳のときにエディンバラの洋酒を扱う食料品店に奉公修行に出て、5年後の18歳にバランタイン社の基となる食料品店を開いて独立します。
ジョージは食料品店でウイスキーの販売を続け、1853年に友人のアンドリュー・アッシャーがブレンデッドウイスキーを初めて製造したことをきっかけに60歳でブレンダーになることを決意します。
1869年にジョージはグラスゴーに移り住み、ブレンド技術を学んだことで完成させたウイスキーレシピが後にバランタインとして発売されます。
1910年にはバランタイン ファイネスト、1937年にはバランタイン 17年が販売されました。
日本でバランタインが飲まれるようになったのは1952年のことで、1986年にはバランタイン社のウイスキーの販売量は世界3位を記録するほど成長しました。
最後にバランタインのおすすめの飲み方を紹介します。
バランタインはまずストレートで味わってみるのがおすすめです。
アルコール度数が40度以上あるので、アルコールに弱い方はストレートで飲み続けるのは難しいと思いますが、少し口に含むだけでもバランタインの香りと風味を味わうことができるでしょう。
ストレートで飲み続ける場合は水などの口直しになるチェイサーを用意して、強いアルコールで舌を麻痺させないようにするのがコツです。
バランタインの飲み方にはフレグランススタイルというものがあります。
大口のワイングラスを用意して、氷を入れた後にバランタインを注ぎ、グラスに霧がつくまでマドラーでかき混ぜる飲み方です。
グラスの中にバランタインの香りが充満し、味わいがより引き立つため、バランタインが公式でおすすめしている飲み方になります。
特にお酒の中でワインが好きで、ウイスキーはあまり飲んだことがない方が気にいることが多いようです。
バランタイントルネードと呼ばれることがあるこの飲み方は、バランタインを飲むなら一度は試したいところです。
バランタインに限りませんが、価格の安いウイスキーはハイボールにしやすいです。
ウイスキー初心者におすすめの飲み方になりますので、アルコール度数を下げたい方や、爽快感のある飲みやすい味わいにしたい場合はハイボールにしましょう。
爽やかな風味はバランタインのフルーティーさをさらに引き出すことも期待できるので、ストレートやフレグランススタイルとは違った味わいが楽しめます。
バランタインはウイスキー初心者の入門酒になるスコッチを代表するブレンデッドウイスキーです。
安価でスコッチを堪能したい方はもちろん、年代物は愛好家からも評価が高いので幅広い層に魅力のあるウイスキーになります。
バランタインの風味の特徴や種類を理解して、飲み方も含めて自分に合った銘柄を選んでいきましょう。