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- ウイスキー基礎知識
カナディアンウイスキーは、カナダで製造されるウイスキーであり、世界五大ウイスキーの一つに数えられます。
クセが少なくウイスキーを飲み慣れていない人でも飲みやすい特徴があり、カクテルに使用されるウイスキーとしても有名です。
日本で広く流通している銘柄にはカナディアンクラブがありますが、他にも魅力的な銘柄が多数ありますので、カナディアンウイスキーの味わいの特徴が気にいった方はさまざまな銘柄を飲んでみましょう。
この記事では、カナディアンウイスキーの定義を解説し、味わいの特徴、おすすめ銘柄・飲み方を紹介します。
この記事のポイント
カナディアンウイスキーは、カナダで製造されたウイスキーのことを指しますが、カナディアンウイスキーを名乗るためにはいくつかの条件があります。
以下がカナディアンウイスキーの定義です。
<カナディアンウイスキーの定義>
カナディアンウイスキーは使用量に制限はあるものの、ウイスキーに熟成以外の方法で香味を付与するフレーバリングが認められていることが最大の特徴です。
また、トウモロコシを原料にしたベースウイスキーと、大麦やライ麦を原料にしたフレーバリングウイスキーをブレンドするブレンデッドウイスキーが主流です。
スコッチウイスキーであれば、ベースウイスキーがクセのないグレーンウイスキー、フレーバリングウイスキーが個性豊かなモルトウイスキーの役割を果たし、バランスのいい味わいに仕上げると考えるとわかりやすいでしょう。
ただし、ベースウイスキーの比率を7割から9割にしてブレンドすることが多いことから、カナディアンウイスキーはクセのない味わいに仕上がりやすくなります。
スコッチのブレンデッドウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
同じく世界五大ウイスキーに属するアメリカンウイスキーの中で最も代表的な種類がバーボンウイスキーです。
アメリカとカナダは地理的にも近いことから、両国のウイスキーは共通点を見出されることも多くなっています。
最大の違いはバーボンウイスキーは、穀物の中でもトウモロコシを主原料とし、51%以上使用する定義があり、混ぜ物なく製造されます。
また、熟成樽も内側から焦がしたオークの樽で熟成させることが定められており、カナディアンウイスキーよりもルールが厳しくなっています。
味わいの傾向の違いとしては、バーボンのほうがパンチが強く、厚みのある味わいを持っていることが多いため、飲みやすい印象のカナディアンとは大きく異なることも多いです。
ルールではケンタッキー州以外で製造されたウイスキーもバーボンウイスキーと呼ばれますが、一般的にはバーボンはケンタッキー州で製造される地域のウイスキーという印象もあります。
また、カナディアンウイスキーの中にはレアパーフェクションと呼ばれるバーボンウイスキーの条件を満たしながらカナディアンウイスキーを名乗る銘柄も存在します。
世界五大ウイスキーの定義はこちらの記事をチェックしてください。
世界の五大ウイスキー!産地によって香りや味に違いが出る理由とは?
カナディアンウイスキーの味わいの特徴は以下の通りです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
カナディアンウイスキーはとうもろこしをベースにしたベースウイスキーの比率が大きいことから、クセが少なく飲みやすい味わいのウイスキーは多いことが特徴です。
口あたり滑らかで軽快な味わいは、ウイスキーを飲み慣れていない方も飲みやすく、すっきりとした味わいのウイスキーを求めている方に向いています。
カナディアンウイスキーは、全体的に甘い味わいのウイスキーが多くなっており、キャラメルやバニラのような甘さが感じられます。
アメリカンホワイトオーク樽由来のシンプルな甘みが魅力的であり、カナダの象徴でもあるメープルで味付けされた銘柄も存在します。
カナディアンウイスキーは、カクテルの材料として使用されることが多いウイスキーです。
シンプルでクセのない味わいはカクテルと相性が良く、ウイスキーのカクテルを作りたいと考えている場合も有力な候補となるでしょう。
カナディアンウイスキーのおすすめ銘柄を紹介します。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/080686816072/
カナディアンクラブは、カナディアンウイスキーを代表する銘柄であり「C.C.」とも呼ばれており、日本では最も入手しやすい銘柄です。
キャラメルとバニラを思わせる甘い香りと、柔らかなアーモンドの風味があり、ライトで飲みやすい味わいです。
価格も安いことから、カナディアンウイスキーを飲んだことがない方が初めて挑戦したいウイスキーとなっています。
カナディアンクラブ(C.C.)の種類と味わい、おすすめの飲み方
画像引用:https://www.crownroyal.com/canadian-whisky/crown-royal-deluxe/
クラウンローヤルは、イギリス王室から特許状を授かった格式高いカナディアンであり、王冠をモチーフにしたボトルデザインが特徴的です。
メープルシロップのような甘みと、オレンジピールの柑橘系のフルーティーさがあり、クリーミーな味わいが魅力になります。
ボトルから高級ウイスキーのように思えますが、実は5,000円以内の予算で購入できる銘柄となっているため、一定の予算で評価の高い銘柄を求めている方におすすめです。
画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/canadian/canadian_mist/canadian_mist.html
カナディアンミストは、カナディアンクラブと同じくらい入手しやすいカナディアンウイスキーの入門酒です。
ライ麦を原料にしたフレーバリングウイスキーのスパイシーさが感じられ、まろやかな味わいに仕上がっています。
カナディアンらしい飲みやすさがあり、食中酒にもしやすいため、ウイスキーを飲み慣れていない人にも勧められる銘柄です。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/news/article/12621.html
アルバータは、100%ライ麦を使用した珍しいカナディアンウイスキーであり、種別としてはライウイスキーに分類されます。
他のカナディアンウイスキーと比較してもスパイシーさが強く、複雑な風味となっていますが、飲み口がスムースであるため飲みやすさがあります。
カナディアンウイスキーを飲み慣れて、少し変化球のある味わいに挑戦したい場合におすすめの銘柄です。
画像引用:https://www.blackvelvetwhisky.com/
ブラックベルベットは、その名の通りベルベットを思わせるような滑らかな口あたりが特徴的な銘柄です。
キャラメルとバニラの甘い香りとスパイシーな風味があり、その滑らかな口あたりからカクテルの材料にも向いているウイスキーとなっています。
また、ブラックベルベットではアップル、ピーチの2種類の果実のフレーバーがあり、フレーバードウイスキーを楽しめる銘柄です。
画像引用:http://www.threearrows.yokohama/products_003.html
レゼルヴァ・デ・MFMは、フラスクボトルにボトル詰めされた珍しいカナディアンウイスキーです。
このウイスキーを製造しているカサ・マエストリ蒸溜所は普段はテキーラを製造していることから、ウイスキー初心者向けの味わいに仕上がっており、べっこう飴のような甘さとダークチョコレートのようなビターさが楽しめます。
フラスクボトルはアウトドアに最適であるため、キャンプなどのアウトドア用のウイスキーとして購入するのもおすすめです。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/kawasakigroup/12717/
レアパーフェクションは、かつてはケンタッキー州で製造されたバーボンウイスキーを起源とすることからカナディアンウイスキーでありながらバーボンとして販売される銘柄です。
バーボンらしい甘いバニラの香りと、ナッティな風味があり、メロンのようなフルーティーな甘みがあります。
スタンダードでも14年熟成であり、価格も高いことからカナディアンウイスキーでも高級な銘柄となっています。
画像引用:https://www.syurui.co.jp/products/0782
シーグラム VOは、カナダのシーグラム社が販売したウイスキーであり、VOとは「Very Own(自分専用)」を指します。
洋ナシのようなフルーティーさとカラメルのような甘い香りがあり、ライトな味わいに仕上がっている王道的なカナディアンです。
かつては、世界でもトップクラスの人気を誇ったウイスキーであり、他の入門酒と比較すると入手が難しいですが、ウイスキーを飲み慣れていない方にもおすすめできます。
画像引用:https://yamayagm10.jp/sendai/ygym/shyohinselect.php?cdshin=0009411514489
カリブー クロッシングは、ボトルキャップにトナカイが乗っていることが特徴的なシングルバレルのカナディアンウイスキーです。
バニラカスタード、オレンジの柑橘系の風味が感じられ、カナディアンらしい滑らかな口あたりが味わえます。
カナディアンウイスキーの中では高価な銘柄になりますが、クオリティは高いボトルとなっています。
画像引用:Amazon.co.jp
ファイヤーボールは、カナディアンウイスキーにシナモンをフレーバーしたフレーバードウイスキーです。
カナディアンとシナモンを融合することで、炎のように熱いスパイシーウイスキーに仕上がっています。
ウイスキーとシナモンの組み合わせに興味を持つなら、こちらの銘柄を試してみましょう。
カナディアンウイスキーのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
カナディアンウイスキーは、ストレートでも口あたり滑らかで飲みやすいことからおすすめです。
カナディアンはロックで氷が溶けてしまった場合や、水割りなどで配分を間違えてしまった場合は、元々の風味が薄めであることから、劣化した印象を感じてしまいます。
そのため、ウイスキーの味わいをそのまま楽しむならストレートで味わうほうがおすすめです。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
カナディアンウイスキーは、炭酸水、コーラ、ジンジャーエールなど、ジュース割りを含めたハイボールと相性が良いです。
糖分を含まない炭酸水の場合は、水割りと同様にウイスキーと炭酸水の比率に注意して作ることで爽快感のある味わいが楽しめます。
カナディアンウイスキーがカクテルと相性の良い風味であることから、ジュース割りで飲むのがおすすめです。
ウイスキーを飲み慣れていない場合は、ハイボールのような簡単なカクテルを作って飲むようにしましょう。
カナディアンウイスキーは、さまざまなカクテルと相性が良いですが、その中でも今回はカナディアンウイスキーとコーヒーで造るカナディアンコーヒーを紹介します。
材料 | 内容 |
カナディアンウイスキー | 30ml |
コーヒー | 200ml |
砂糖 | 小さじ1杯 |
生クリーム | お好み |
作り方
コーヒーとウイスキーの組み合わせは、カナディアンウイスキーと同様にカクテルに使用されることが多いアイリッシュウイスキーのアイリッシュコーヒーが有名であり広く知られています。
同じくカクテルと相性が良いカナディアンウイスキーもコーヒーとの相性は抜群です。
ウイスキーのコーヒー割りについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
ウイスキーのコーヒー割りの種類は? カクテルの作り方をご紹介
カナディアンウイスキーは、世界五大ウイスキーの中では種類が少なく、知名度も低いことから軽く見られることも多いですが、実際には軽やかでありながら洗練された味わいの銘柄が揃っています。
スコッチやバーボンなど主要な海外ウイスキーを飲んだことはあっても、カナディアンウイスキーを飲んだことがない方は一度試してみることをおすすめします。
最初にカナディアンウイスキーを飲むなら、入手難易度も考慮するとカナディアンクラブ、クラウンローヤル、カナディアンミストの3種類から選ぶと魅力がわかりやすいです。