山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
カナディアンクラブは、カナディアンウイスキーのなかでもトップクラスの販売本数を誇る知名度の高い銘柄です。
頭文字を取って、C.C.の愛称で親しまれており、多くのウイスキーファンからの支持を得ています。
カナディアンの特徴である、マイルドでクセのない味わいを持っており、カナディアンクラブはスコッチでいうグレーンウイスキーに近いといわれることもあります。
この記事では、カナディアンクラブの種類と味わい、おすすめの飲み方について紹介します。
この記事のポイント
カナディアンクラブは、カナダのオンタリオ州ウインザーのハイラムウォーカー蒸留所で製造されたのが始まりであり、蒸留所の成功により地名がウォーカーヴィルになったこともあり、地域振興をウイスキーで実現した銘柄です。
現在は、ウイスキーの製造・販売などのブランド権を持っているのは日本のサントリーになります。
サントリーが所有していることから名前だけは知っている方も多く、グレーンウイスキーのようにライトで飲みやすい銘柄として知名度を伸ばし、カナディアンで最高レベルの売上を誇るようになりました。
カナディアンクラブの歴史と製造方法について紹介します。
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ハイラム・ウォーカー氏は、1856年にオンタリオ州ウインザーに、ハイラムウォーカー蒸留所を設立しました。
アメリカでは禁酒運動が盛んに行われていたこともあり、ウォーカー氏は隣国のカナダに目をつけ、ウイスキーの製造を始めたのです。
1920年代の禁酒法施行を考えれば、先見性が高く、ウォーカー氏によって作られたカナダ初のウイスキーであるクラブウイスキーは順調に販売本数を伸ばしました。
しかし、クラブウイスキーの台頭に危惧したアメリカは、クラブウイスキーの名称をアメリカンウイスキーと区別できるように変更することを指示しました。
その結果、クラブウイスキーは現在のカナディアンクラブに名前を変えることとなります。
蒸留所の成功からウォーカー氏は地域振興に力を入れ、周辺地域を発展させ、1899年に死去するまで地元に尽くしました。
禁酒法の施行により、カナディアンクラブの人気と知名度は大きく高まり、禁酒法撤廃までのカナディアンクラブの歴史は、カナディアンウイスキーが発展した歴史そのものとなりました。
現在は、ビーム社の買収とサントリーによるビーム社の買収を経て、サントリーがブランド権を握っています。
カナディアンクラブの製法は、カナディアンウイスキーの基本であるため、カナディアンクラブについて理解できれば、カナディアンウイスキーの製造方法が分かります。
まず、ベースウイスキーと呼ばれるトウモロコシを原料にした軽くマイルドな味わいの原酒を作ります。
次に、フレーバリングウイスキーと呼ばれる、大麦やライ麦を原料にした個性のある味わいの原酒を製造し、ベースウイスキーとブレンドするのです。
トウモロコシを主体にしたベースウイスキー、大麦やライ麦を原料にしたフレーバリングウイスキー、2種類のウイスキーをブレンドする様子は、スコッチでいうモルトウイスキー(大麦)とグレーンウイスキー(トウモロコシなどの穀物)をブレンドしたブレンデッドウイスキーの製法に近いといえるでしょう。
しかし、カナディアンウイスキーは、熟成してからブレンドするのではなく、原酒の状態でブレンドしてから熟成を行うプレ・ブレンディングと呼ばれる製法を取っています。
個性の異なる原酒同士が熟成樽のなかで馴染むため、クセが弱くマイルドな口あたりに仕上がりやすいです。
ベースウイスキーとフレーバリングウイスキー、プレ・ブレンディングがカナディアンクラブとカナディアンウイスキーにおける最大の特徴といえるでしょう。
カナディアンクラブの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/whisky/canadianclub/products/
カナディアンクラブのスタンダードボトルであり、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでも販売されている手ごろな価格で購入できる銘柄です。
キャラメルとバニラを思わせる香りに、ライトでスムースな口あたりは、ハイボールやカクテルにも適しています。
ウイスキー初心者もストレートで飲みやすく、普段飲みのウイスキーを求めている方や、初めてウイスキーを飲む方にもおすすめです。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/whisky/canadianclub/products/
ブラックラベルは日本市場向けにリリースされており、バーボン樽で8年熟成させた原酒を使用しています。
スタンダードボトルと比較するとキャラメルやフルーツの甘味が強くなりますが、口あたりはさっぱりしていることから和食の食中酒にも最適です。
日本向けにリリースされたこともあり、日本人の味覚に合った銘柄となっています。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/whisky/canadianclub/products/
カナディアンクラブの12年以上熟成させた原酒のみを使用している、熟成年数が表記された銘柄です。
バニラやキャラメルのアロマに、味わいがクリーミーでスムースになったことから、ストレートでより味わいやすくなりました。
スタンダードボトルと比較しても風味が複雑でありながら、飲みやすさが損なわれていないことから、飽きずに味わいやすい銘柄と言えるでしょう。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/whisky/canadianclub/products/
カナディアンクラブ 20年は、20年以上熟成させた原酒のみをブレンドして作られた長期熟成銘柄です。
甘い香りのなかにナッツのような香ばしさがあり、甘味だけでなくスパイシーな味わいも感じられます。
余韻は長く、風味も複雑でありながらバランスがよいため、カナディンクラブのなかでもバランスに優れた完成度の高い味わいになります。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/likaman/510105/
その名の通り、カナディアンクラブをシェリー樽で後熟させた銘柄になります。
スタンダードのカナディアンクラブと比較しても甘口になっており、シェリー樽で追熟させるだけでも別のお酒を飲んでいるように錯覚するかもしれません。
スタンダードボトルでは物足りない方や、飽きたので別の味わいを楽しみたい方におすすめです。
画像引用:https://therarewhiskeyshop.com/products/canadian-club-30-year-old
カナディアンクラブの50周年を記念して2008年に販売された特別な銘柄です。
30年以上熟成させたことにより、味わいは非常に複雑となりますが、滑らかでスムースな口あたりも両立しています。
レア度の高いボトルであるため、入手難易度は高く、カナディアンクラブの最高峰といえるでしょう。
カナディアンクラブのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
カナディアンクラブはストレートでも飲みやすいですが、スタンダードボトルは味わいが単調であることから、飲み続けていると飽きてしまうかもしれません。
ウイスキー初心者にもおすすめの飲み方としては、ハイボールであり、炭酸水で割ることで爽やかな味わいが際立ち、食中酒にもなります。
食事の味を損ねることがないので、和食や、味の濃い料理と合わせるのもよいでしょう。
カナディアンクラブで作るカクテルのことをC.C.カクテルと呼ぶほど、カナディアンクラブとカクテルの相性は抜群です。
そのなかでも今回は、C.C.ジンジャエールのレシピと作り方を紹介します。
材料
作り方
他にも、クランベリージュースやマンハッタンといった本格的なカクテルとも相性がよいです。
ウイスキーでカクテルを作りたい方は、カクテル用のウイスキーとしてカナディアンクラブを購入するのもおすすめです。
カナディアンクラブは、カナディアンウイスキーにおける最高レベルの販売本数を誇るだけでなく、その歴史はカナディアンウイスキーの歴史そのものといえます。
カナディアンウイスキーを世界5大ウイスキーの地位に押し上げるきっかけを作った銘柄といえるでしょう。
ライトで飲みやすい口当たりは、ウイスキー初心者が飲みやすいだけでなく、ハイボールやカクテルなどの飲み方の幅が広いことが特徴です。