ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
カフェモルトは、ニッカウイスキーが製造する国産ブレンデッドウイスキーです。
カフェ式連続式蒸溜機はニッカウイスキーが持つグレーンウイスキー(カフェグレーン)を製造するための蒸溜機になりますが、こちらの蒸溜機でグレーンウイスキーではなくモルトウイスキーを製造したのがカフェモルトです。
モルトウイスキーとは思えないほどなめらかな口当たりが特徴的になりますが、モルトウイスキーらしい甘みと苦みのクセがあります。
この記事では、カフェモルトの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:https://www.nikka.com/storybook/
カフェモルトとは、ニッカウイスキーが製造・販売する国産ブレンデッドモルトウイスキーです。
使用されている原酒はすべてカフェ式連続式蒸溜機で蒸溜されたモルト原酒のみであり、通常グレーンウイスキーの製造に使用される連続式蒸溜機でモルトウイスキーを製造する異色の取り組みです。
カフェ式連続式蒸溜機で蒸溜された影響で口あたりはグレーンウイスキーを思わせるような口当たりの良さを持ちますが、モルトらしい個性も感じられます。
カフェモルトの歴史と製造方法について見ていきましょう。
ジャパニーズウイスキーと国産ブレンデッドウイスキーのおすすめ銘柄についてはこちらの記事で紹介しています。
ジャパニーズウイスキーの種類!おすすめの美味しい銘柄をご紹介
ニッカカフェシリーズのウイスキーは、カフェグレーンとカフェモルトの2種類が販売されており、どちらもニッカウイスキーが所有するカフェ式連続式蒸溜機で蒸溜したウイスキーを販売するというコンセプトです。
カフェ式連続式蒸溜機はニッカウイスキー創業者である竹鶴政孝氏がブレンデッドウイスキーの製造のために宮城峡蒸溜所に導入した設備です。
開発者のイーニアス・カフェの名からカフェ式連続式蒸溜機と呼ばれるようになり、現在の一般的な連続式蒸溜機と比較して原酒の製造効率が劣るものの、原料由来の香りや成分が残りやすい特徴があります。
カフェグレーンに関しては、グレーンウイスキーであるため連続式蒸溜機で蒸溜するのが一般的であり、2012年の欧州への先行販売を経て日本でも販売されるようになりました。
カフェモルトは、モルトウイスキーが本来、単式蒸留機(ポットスチル)で蒸溜されるのが一般的であるにもかかわらず、連続式蒸溜機で蒸溜するというコンセプトのもと発売された異色の銘柄です。
また、ウイスキーではありませんが、カフェシリーズとしてカフェジン・カフェウォッカも販売されています。
ニッカカフェシリーズは、2019年に一度休売になりましたが、同年中に販売を再開しています。
カフェグレーンについてはこちらの記事で紹介しています
カフェモルトは、カフェ式連続式蒸溜機によって製造されていますが、より掘り下げて詳しく解説します。
連続式蒸留機とは発酵液を連続的に流し入れて、連続的に蒸溜を行う仕組みです。
一方で、一般的にモルトウイスキーに用いられるポットスチルは1回ずつ発酵液を流し入れて蒸溜させます。
連続式蒸留機でウイスキーを製造するほうが効率がよいことがわかりますが、原料の風味が残りにくいことからモルトウイスキーの製造に利用するにはクセや個性が薄くなってしまうので適しません。
飲みやすく滑らかな味わいになることから、グレーンウイスキーの製造に適しているため、2つの蒸溜機は住み分ける形で使用されてきました。
しかし、カフェ式連続式蒸溜機の生産効率は一般的な連続式蒸溜機に劣るものの、原料の風味が残ることからモルトウイスキーの製造にも適するのではないかと考えられ、カフェ式連続式蒸溜機を使用して製造したカフェモルトが誕生します。
具体的なカフェモルトの構成原酒は、カフェ式連続式蒸溜機で蒸溜された宮城峡蒸溜所の原酒とニッカウイスキーが所有する海外のベン・ネヴィス蒸溜所の原酒が使用されています。
このことからカフェモルトは、日本洋酒酒造組合が制定したジャパニーズウイスキーの表示に関する自主基準において、ジャパニーズウイスキーを名乗ることが許されません。
しかし、カフェグレーンに関しては2023年時点で海外輸入原酒を使用していないことから基準を満たすため、ジャパニーズウイスキーを名乗れます。
同じニッカカフェシリーズになりますが、カフェグレーンはジャパニーズウイスキーであっても、カフェモルトは国産ブレンデッドモルトウイスキーという扱いになります。
ジャパニーズウイスキーの定義についてはこちらの記事で紹介しています。
カフェモルトの種類と味わいについて紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkagrain/coffeymalt/
ニッカ カフェモルトは、ニッカウイスキーが保有するカフェ式連続式蒸溜機で蒸溜されたモルト原酒のみで造られたウイスキーであり、宮城峡蒸溜所の原酒とベン・ネヴィス蒸溜所の原酒が使用されています。
カフェ式連続式蒸溜機ではモルトの香ばしい香りや甘みが原酒に残っており、熟成樽由来のほのかなバニラの香りも感じられます。
コーヒーやチョコレートのようなビターな風味があり、グレーンウイスキーを思わせるような滑らかで飲みやすい口あたりが特徴です。
カフェモルトはオレンジ色のラベル、カフェグレーンはピンク色のラベルになっており、ラベルの色でカフェシリーズは判別できます。
画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/news/2007/1012.html
シングル カフェモルト 12年は、ニッカウイスキー西宮工場のカフェ式連続蒸溜機を用いて12年以上熟成させた原酒を使用して造ったシングルモルトウイスキーです。
2007年に販売が開始され、世界で3,027本限定であり、日本では2,031本、欧州では996本販売され、ラベルに0001/3027のように製造番号が記入されています。
かつては8,400円(欧州では109ユーロ)での販売となっていましたが、本数が限られ希少性が高まっていることから価格が高騰しており、入手困難となりました。
カフェモルトのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
カフェモルトは、グレーンウイスキーのような滑らかな口当たりからウイスキー初心者であってもストレートで飲みやすいモルトウイスキーです。
カフェ式連続式蒸溜機によって造られる風味をそのまま堪能できる飲み方です。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
カフェモルトはカクテルのベースとしても適しています。
カフェモルトを使用したカクテルのレシピであるオールド・ファッションドを紹介します。
材料 | 分量 |
カフェモルト | 60ml |
シロップ | 10ml |
アロマティックビターズ | 2ダッシュ |
オレンジピール | 適量 |
作り方
そのほかのカクテルにも合いやすいので、カフェモルトを使用してさまざまなカクテルを作ってみましょう。
カクテルを含むウイスキーの割り方の種類はこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのおすすめの割り方15選!基本の割り方や意外なものまで
カフェモルトは、本来グレーンウイスキーの蒸溜に使用される蒸留器を使用してモルトウイスキーを製造する試みを行ったアイディア商品です。
グレーンウイスキーの飲みやすさとモルトウイスキーの個性が両立し、ウイスキー初心者にも勧めやすい銘柄となりました。
ニッカカフェシリーズの基本のラインナップはカフェモルト・カフェグレーンの2つがありますが、カフェモルトを購入する場合はオレンジ色のラベルを探して購入するようにしましょう。