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キングスランサムの種類と味わい、おすすめの飲み方

2024.08.29 / 最終更新日:2024.08.29

キングスランサムは、1980年代に生産中止となりながらも、今もなお語り継がれている伝説のスコッチウイスキーです。

王様の身代金という意味を持つキングスランサムは、エドラダワー蒸溜所のモルト原酒をキーモルトにしています。

第二次世界大戦のポツダム会議で飲まれた唯一のスコッチであり、トルーマン大統領、スターリン書記長の2人にも振舞われた歴史的なウイスキーです。

この記事では、キングスランサムの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。

この記事のポイント

  • キングスランサムの種類と味わいを紹介
  • キングスランサムのおすすめの飲み方を解説

キングスランサムとは?

キングスランサムは、当時のエドラダワー蒸溜所のオーナーであり、自らをスコッチの司祭と名乗ったウィリアム・ホワイトリーのデラックス・プレミアブランドと位置付けて販売された高級ブレンデッドウイスキーです。

ラウンド・ザ・ワールドと呼ばれる世界一周航路の船でウイスキーをマリッジさせる現代においても革新的な試みによってキングスランサムは誕生しました。

キーモルトはエドラダワーであり、エドラダワーに関しては現在も蒸溜所は稼働しており、シングルモルトとしてリリースされています。

名前は直訳すると「王様の身代金」であり、贅沢な作りと印象的な名前から、第二次世界大戦のポツダム会議においてウィンストン・チャーチル首相がアメリカのトルーマン大統領、ソ連のスターリン書記長の2人に振舞っています。

1945年のポツダム会議という歴史的な場で振舞われたキングスランサムは、後世にも名が伝わるウイスキーとなりました。

アメリカとソ連二つの大国に挟まれ、戦後処理が話し合われる場で、イギリスの首相が王様の身代金と呼ばれるウイスキーを振舞うのはイギリスらしいブラックジョークといえるかもしれません。

また、キングスランサムには他にもオーナーのウィリアム・ホワイトリーのバックにアメリカマフィアの大ボスであるフランク・コステロがついており、資金援助を受けていたという黒い噂もあります。

これが事実であれば、このウイスキーの売上の一部はコステロの元に入っていたことになります。

このような背景から伝説的なウイスキーと呼ばれるようになり、オークションを中心に古酒市場で定期的に流通する希少なボトルになりました。

エドラダワー蒸溜所を買収したフランスの現在のペルノリカール社は、キングスランサムのあまりに贅沢で手間のかかる作りから自社での製造を続けることが難しいため、1980年代に生産中止となりました。

キングスランサムの種類と味わい

キングスランサムの種類と味わいを紹介します。

  • キングスランサム (1950年~1960年代流通)
  • キングスランサム 12年(1970年代流通)
  • キングスランサム 陶器ボトル

キングスランサム (1950年~1960年代流通)

画像引用:https://item.rakuten.co.jp/yousyu-kinko/063435/

キングスランサムは、流通したとされる年度が古いほど希少価値が高く、高価で取引されるため、1950年~1960年代はキングスランサムの中でもレアボトルとされています。

シェリー樽で熟成されており、ラウンド・ザ・ワールドによってマリッジされた、現在でも通用する完成度を持っているといわれています。

キングスランサムの中でも非常にレアであるため入手困難となっていますが、年代によって味わいも異なることから、飲める機会があるなら優先して飲みたいボトルです。

キングスランサム 12年(1970年代流通)

画像引用:https://whisky.auction/auctions/lot/26478/king-s-ransom-12-year-old-round-the-world

キングスランサム 12年は、1970年代以降に流通していたボトルであり、この時代から熟成年数を表記するようになりました。

この時代のキングスランサムは明らかに手間がかかるラウンド・ザ・ワールドによる製法を廃止しており、味わいも1950年~1960年代と比較すると異なるようです。

しかし、この年代のキングスランサムであれば入手難度は低く、大きく高騰していないことから入手しやすいといえるでしょう。

キングスランサム 陶器ボトル

画像引用:https://www.whiskyantique.com/en/king-s-ramson-bot-60-70-s-75cl-40-glenforres-distilleris-blended-bl0692e

キングスランサムは、陶器ボトルで販売されていたことがあり、複数の種類の陶器ボトルが確認できますが、こちらは1960年代~1970年代にリリースされたものです。

陶器ボトルであっても年代が古いものの価値が高く、年代が新しいものであれば入手しやすくなっています。

キングスランサムのおすすめの飲み方

キングスランサムのおすすめの飲み方はストレートであり、年代・ボトルの品質維持など、様々な要素から変化する一期一会の味わいを体感しましょう。

伝説のウイスキーと呼ばれるキングスランサムは、多くのウイスキー愛好家から現在でも高く評価されているため、飲める機会に飲みたいところです。

ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。

ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選

まとめ

キングスランサムについて解説しましたが、1945年のポツダム会議で振舞われたスコッチという話題は、興味を引きやすいため知識だけでも持ち帰っておきましょう。

伝説のウイスキーを飲みたい方は、入手困難ではありますが、古酒市場を定期的にチェックし、古いボトルを取り扱うバーを探して飲める機会をうかがうことをおすすめします。

ウィリアム・ホワイトリーのラウンド・ザ・ワールドの製法で製造されたボトルを飲みたい場合は、1950年~1960年代流通のボトルを探してみましょう。

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