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コーヴァルの種類と味わい、おすすめの飲み方

2023.03.31 / 最終更新日:2023.03.31

コーヴァルは、アメリカ合衆国のイリノイ州クック郡にあるシカゴにて製造されるアメリカンウイスキーです。

アメリカンウイスキーの生産地としては非常に珍しいだけでなく、製造において熟成年数よりも原材料を重視したクラフトウイスキーを製造しているのが特徴になります。

銘柄によって原材料が異なるため、味わいに統一感はありませんが、通常のバーボンウイスキーをはじめとするグレーン、ライなどのさまざまな原料を使用したウイスキーが製造されているので、ご自身に合ったウイスキーが選びやすいです。

この記事では、コーヴァルの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。

この記事のポイント

  • コーヴァルの種類と味わいを紹介
  • コーヴァルのおすすめの飲み方について解説

コーヴァルとは

画像引用:https://shop.koval-distillery.com/

コーヴァルとは、コーヴァル蒸溜所で製造されるオーガニック原料のみのを使用したクラフトウイスキーです。

ウイスキーの製造において多くの方が重視するのは熟成年数ですが、コーヴァルは従来の概念にとらわれず原料を重視した独自の製造を行っていることが特徴になります。

使用する原料によって味わいの傾向がまったく違うため、コーヴァルに共通するフレーバーを挙げるのは難しいですが、異なる味わいを持つウイスキーがラインナップにあることから好きなウイスキーを見つけやすいといえるでしょう

コーヴァルの歴史と製造方法について見ていきましょう。

バーネッカー夫妻によって立ち上げられる

2008年、ロバート氏とソナット氏のバーネッカー夫妻によりコーヴァル蒸溜所が設立されます。

オーストリア出身のロバート氏はウイスキーの蒸溜技術などの製造に関する技術を持つ専門家です。

妻のソナット氏はオックスフォード大学で修士号とロンドン大学で博士号を取得したモデル活動を行っていた経験もある人物であり、培った頭脳と経験を生かしてウイスキー販売の戦略を組み立てる経営戦略のエキスパートになります。

アメリカではかつて禁酒法という法律が施行されており、その撤廃から長い時を経ていますが、アメリカの州によっては禁酒法の影響が根強く残っている地域もあります。

それがシカゴという地域であり、法律の改正が進んでおらず、シカゴでウイスキーを含む蒸溜酒を造るためには法律の改正から始めなくてはなりませんでした。

バーネッカー夫妻はソナット氏の生まれ故郷であるシカゴでウイスキー作りをするために、両氏は政府・教育に関係する仕事を辞めてから、これらの問題を解決しシカゴでのウイスキー作りをスタートさせたのです。

夫妻のウイスキー作りに対する情熱はシカゴ全体に伝播し、シカゴを中心に新たな蒸留酒を製造する企業が増え、ロバート氏が持つ蒸溜技術を学んでいる若者を中心とした人々は2,000人を超えるそうです。

Whiskey Advocate誌においても、ロバート氏は世界のクラフトディスティラーズ10人の1人と称されています。

コーヴァルはバーネッカー夫妻の熱意によって造られたウイスキーであり、禁酒法以来止まっていたシカゴ全体の蒸留酒製造事業を動かしたお酒でもあります

原料にこだわった独自の製造方法

コーヴァルは原料にこだわった独自の製造方法をおこなっており「最高級のスピリッツは最高級の原料から生まれる」という信念のもとにウイスキーを製造しています。

原料はすべて有機栽培から造られたオーガニックのみを使用しており、これは酵母や酵素も同様です。

契約農家からすべてオーガニックの認証を受けた原料のみを使用し、認定機関や厳しい規定に基づいて認められた物のみがコーヴァルの原料になれるのです

コーヴァルのウイスキー製造は原料だけでなく蒸留器にもこだわりがあり、ポットスチルにコラムスチルが搭載されたハイブリッドスチルを使用して蒸溜されます。

このハイブリッドスチルは操作技術が非常に難しく、このスチルを扱えるのは世界でもロバート氏を含めて3人程度といわれているほどです。

また、ボトリングはすべてシングルバレルとなっており、複数の樽でヴァッティングすることなく樽出しのままボトリングされます。

コーヴァル蒸溜所の詳細についてはこちらのページで紹介しています。

コーヴァル蒸留所

コーヴァルの種類と味わい

コーヴァルの種類と味わいについて紹介します。

  • コーヴァル バーボン
  • コーヴァル ライ
  • コーヴァル フォーグレーン
  • コーヴァル ミレット

コーヴァル バーボン

画像引用:https://www.toko-t.co.jp/products/whisky/koval/

コーヴァル バーボンは、アメリカンウイスキーを代表する伝統的なバーボンであり、51%以上のトウモロコシを使用するルールを守りつつ最高級の原料を使用しています。

微かに感じる甘いキャラメルの風味とマンゴーやアプリコットを感じさせるフルーティーで優しい味わいが口を満たしてくれます。

アメリカンウイスキーではスタンダードなバーボンウイスキーのコーヴァルを飲みたい方はこちらの銘柄を選択しましょう。

コーヴァル ライ

画像引用:https://www.toko-t.co.jp/products/whisky/koval/

コーヴァル ライはその名のとおり、ライムギを100%使用して造られたライウイスキーになります。

フレッシュで爽快感のある風味を持ち、クリアな味わいでライウイスキーらしいスパイシーさがあります。

ライウイスキーが好きな方や、すっきりとした味わいのコーヴァルが飲みたい方におすすめです

コーヴァル フォーグレーン

画像引用:https://www.toko-t.co.jp/products/whisky/koval/

コーヴァル フォーグレーンは、大麦麦芽、小麦、ライ、オーツの4つの原料を配合したウイスキーです。

4つの原料の特徴が重なり合うことにより、複雑な風味を生み出しており、芳香な香りにクリーミーな味わいでありながらどこかスモーク感とスパイシーさが感じられます。

重厚で複雑なフレーバーが好きな方はフォーグレーンが向いているといえるでしょう

コーヴァル ミレット

画像引用:https://www.toko-t.co.jp/products/whisky/koval/

ミレットは日本語に訳すと雑穀になり、ヒエ・アワ・キビの総称となっていますが、コーヴァルのミレットでは最高級のキビのみを使用しています。

非常に透明感のあるテクスチャが特徴的であり、バニラとウェハースの味わいと若木のような風味が感じられるのが特徴です。

ミレットをメインにしたウイスキーは珍しいので、これまでに飲んだことがない原料のウイスキーを飲みたい方におすすめです

コーヴァルのおすすめの飲み方

コーヴァルのおすすめの飲み方について解説します。

  • ストレート
  • オールド ファッションド

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ストレート

コーヴァルはシングルバレルでそのままの味わいが楽しめる銘柄であるため、ストレートで楽しむのがおすすめです。

原料ごとに異なるラインナップの特徴をはっきりと感じることができるでしょう。

ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。

ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選

オールド ファッションド

コーヴァルはカクテルにしても美味しいウイスキーとなっており、バーボンウイスキー、ライウイスキーのカクテルであるオールド ファッションドがおすすめです。

レシピと作り方を以下にまとめました。

材料 分量
コーヴァル(バーボンまたはライ) 60ml
シロップ 10ml
アロマティックビターズ 2ダッシュ
オレンジピール 適量

作り方

  1. コーヴァル・シロップ・アロマティックビターズを氷とともにグラスに入れる
  2. よくかき混ぜる
  3. オレンジピールを添えて完成

さまざまなカクテルと相性が良いので、オールド ファッションドに限らず、自分の好きなカクテルを作ってみることをおすすめします。

まとめ

コーヴァルは原料を重視したウイスキーの製造方法によって造られる高い完成度を持つシカゴのアメリカンウイスキーです。

原料ごとに味わいが大きく異なるため、ご自身の好きな味わいの銘柄を選んでみましょう。

特にこだわりがない場合は、他のアメリカンウイスキーと比較しやすいスタンダードなバーボンまたはライを選んでみることをおすすめします。

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