山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
クイーンアンは、スコットランドのグレンリベット・ディスティラリーズ社が販売するブレンデッドウイスキーです。
イギリス王室のアン女王がウイスキー好きであることが由来である女王の名を持つ銘柄になります。
味わいはグレンリベットをキーモルトとしていることから、ライトで甘みのある味わいが特徴です。
この記事では、クイーンアンの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
イギリス・ロンドンのセント・ポール大聖堂の外にあるアン女王の像
クイーンアンは、スコットランドのグレンリベット・ディスティラリーズ社から販売されたブレンデッドウイスキーであり、グレンリベットがキーモルトとなっています。
アン女王はお酒好きとして知られており、1884年にクイーンアンと名付けられたウイスキーが販売されました。
軽やかで甘い味わいが特徴でありますが、フィニッシュに近づくにつれてスパイシーさとスモーキーさを感じられる銘柄です。
クイーンアンの歴史と製造方法について紹介します。
グレンリベットについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
シングルモルトウイスキーのザ・グレンリベットとは?種類も紹介!
イギリス王室におけるステュアート朝、最後の女王であるアン女王は、ブランデーやウイスキーが好きであったことで知られており、ブランデー・ナンという異名を持っています。
ブランデー・ナンの由来のとおりお酒好きで知られるアン女王ですが、一説では18回の妊娠をするものの、すべての世継ぎが健康に育つことなく亡くなったことで、精神的に不安定になり酒に溺れるようになったといわれています。
晩年には、ブランデーの飲み過ぎで歩行が困難になるほど肥満になってしまったため、アン女王のお酒好きに関する背景は複雑なものです。
アン女王の名を冠するウイスキーを発売したのは、グレンリベット・ディスティラリーズ社であり設立は1793年、クイーンアンが発売したのは1884年のことです。
クイーンアンは、イギリス王室御用達のウイスキーとして認められ、圧倒的な人気を獲得しました。
ただし、クイーンアンは、上級モデルであるサムシングスペシャルが登場し、宮廷晩餐会でエリザベス女王に振る舞われて需要が減少したことにより、市場から少しずつ姿を消していきました。
グレンリベット・ディスティラリーズ社もシーグラム社に買収されており、現在ではペルノリカール社の所有です。
そのため、現在は販売されておらず、入手難易度の高いウイスキーとなりました。
ザ・グレンリベット蒸留所 - THE GLENLIVET DISTILLERY
クイーンアンは、グレンリベットをキーモルトにしたブレンデッドウイスキーです。
グレンリベットは、シングルモルトのザ・グレンリベットで知られる、ザ・グレンリベット蒸留所で製造されるウイスキーとなります。
そのほかにもベンリアック、グレングラント、ロングモーンなどのスペイサイドウイスキーを中心とした原酒で構成されているようです。
スペイサイドモルトは甘くフルーティーで飲みやすい特徴があるので、クイーンアンも同様に飲みやすいウイスキーであるといえるでしょう。
スペイサイドのウイスキーについて知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
「スペイサイドモルト」ウイスキーの特徴とは? おすすめ銘柄10選
クイーンアンの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://drizly.com/liquor/whiskey/scotch-whisky/queen-anne-scotch/p34282
1980年代に流通したクイーンアンであり、国内でも流通しているボトルになります。
麦芽の香ばしい香りだけでなく、現在のスペイサイドウイスキーには少ないピート香を伴った軽やかなスモークを味わえます。
甘味はべっこう飴のような香ばしい砂糖の甘さであり、オレンジのような柑橘系の酸味も感じられるのが特徴です。
軽いのどごしにフィニッシュは少しスパイシーなものとなっており、ビターな風味に少しずつ変わっていきます。
現在では流通していない珍しいボトルですので、見つけることができたのであれば購入して飲んでみましょう。
画像引用:https://whisky.auction/auctions/lot/45948/queen-anne-rare
1970年代以前に流通したとされるクイーンアンであり、現在取引されているクイーンアンのボトルの大まかな種類は、白いラベルが特徴のクイーンアンと緑のボトルに黒いラベルが特徴のRARE(レア)と描かれたボトルがあります。
グレンリベット・ディスティラリーズ社に改名する前のトム・ヒルソン社の名がラベルに描かれており、名前のとおり現在では希少性の高いボトルです。
クイーンアンのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クイーンアンのおすすめの飲み方は、飲みやすさと希少性があることから、ストレートで本来の味わいを楽しむのがおすすめです。
1900年代に発売されたボトルが出回っているので、当時のスペイサイドにおけるブレンデッドウイスキーがどのような味わいであったか確かめることができます。
ストレートで飲む場合は水や炭酸水などのチェイサーを忘れずに、ゆっくりと味わって飲むようにしましょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
ほどよいスモークとスパイシーさがあることから、クイーンアンはハイボールにすることでも楽しめます。
希少性が高いボトルであるため、ハイボールにすることに抵抗がある方もいるかもしれませんが、合いやすいので手に入れた場合は一度試してみたいところです。
クイーンアンはブレンデッドウイスキーですが、希少性があり、シングルモルトよりもレアなウイスキーですが、高価であったりレアであるシングルモルトをハイボールにするのはもったいないかどうかはこちらの記事で紹介しています。
シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは
クイーンアンはアン女王の名を冠する歴史あるブレンデッドウイスキーであり、現在では入手が難しいウイスキーです。
ウイスキーだけでなく、イギリス王室の歴史が好きで興味を持った方や、当時のスペイサイドウイスキーの味わいを知りたい方におすすめの銘柄になります。
気になる方は、インターネットオークションなどを利用するか、スコッチに特化したバーなどで探してみましょう。