サーデイヴィス シグネチャーとは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
タムデュー(タムドゥー)は、スペイサイド地域で製造されるスコッチウイスキーのシングルモルトです。
近年の熟成樽はシェリー樽からバーボン樽が主流になりつつありますが、タムデューは100%シェリー樽のみで熟成されています。
スペイサイドらしい甘い味わいであり、シェリー樽熟成であることからシェリーの風味が強く感じられることが特徴です。
この記事では、タムデューの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
タムデュー(タムドゥー)は、スコットランドのスペイサイド地域にあるタムデュー蒸留所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
木材の変更はあったものの、熟成樽にはシェリー樽を使用するという理念は変えず、エドリントン特注のシェリー樽を使用しています。
シェリー樽由来の甘い風味が特徴であり、シェリー樽で熟成されたシングルモルトを飲みたい方におすすめの銘柄です。
タムデューの歴史と製造方法を紹介します。
シェリー樽(カスク)を詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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1897年、ハイランド・ディスティラーズの取締役であり、エルジン銀行の取締役でもあったウィリアム・グラントが率いるブレンダーのグループによってタムデュー(タムドゥー)蒸溜所は設立されました。
当時としては、最新鋭の設備かつ、この時代でも最も効率的にデザインされた蒸溜所であるという評価を受けました。
タムデューとは小さな暗い丘という意味を持ち、近隣にはノッカンドゥ蒸溜所とインペリアル蒸溜所があります。
タムデューは20年ほど創業が停止していた時期もありましたが、1970年代にはスチルを増設し、生産能力が増加しており、1990年代には蒸溜所を大きく増築しています。
ブレンデッドウイスキーでは、カティサーク、フェイマスグラウスの原酒も供給していました。
そして、待望のシングルモルトもリリースされるようになり、伝統的な製法を守る姿から多くのスコッチウイスキー愛好家から支持を集めている蒸溜所です。
カティサーク、フェイマスグラウスはこちらの記事で紹介しています。
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タムデューは、創業当初から100%、シェリー樽で熟成されているため、発売されるシングルモルトも当然ながらすべてシェリー樽で熟成されています。
かつてはサラディンボックスと呼ばれるフロアモルティングとは異なるフランス式の伝統的な製麦を行っていました。
タムデュー蒸溜所は伝統的な製造方法にこだわり、増築を繰り返しながらも伝統をできる限り守る製法を取っています。
しかし、年間生産量は増築を繰り返したことで400万リットルまで上昇しており、スコットランドでも中堅の規模を持つ蒸溜所です。
タムデュー蒸溜所の詳細はこちらのページにまとめています。
タムデュー(タムドゥー)蒸留所 - Tamdhu DISTILLERY
タムデュー(タムドゥー)の種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/liquor-shop-sonoma/10002709/
タムデュー 10年は、ファーストフィルのシェリー樽で10年以上熟成させた原酒を使用したスタンダードボトルです。
砂糖のような甘みにシェリーオークの香りが際立ち、フルーティーでありながらスパイシーな味わいがあります。
画像引用:https://www.miraido-onlineshop.com/item/3-tmdh-12y/
タムデュー 12年は、ファーストフィルだけでなくリフィルカスクも使用し、木材もアメリカンオークとヨーロピアンオークも組み合わせた12年熟成の銘柄です。
レーズンとかすかなミントの香りがあり、バナナとベリー系ジャムのフルーティーで濃厚な甘みがあります。
10年と12年物、どちらもシェリー樽を100%使用しているので、お好みで選ぶようにしましょう。
画像引用:https://www.miraido-onlineshop.com/item/3-tmdh-15y/
タムデュー 15年は、12年物と同様に複数のシェリーカスクで熟成させた原酒を組み合わせて15年物のシングルモルトです。
干しブドウや柑橘系の果実の香りに、アプリコットの甘い味わいとナッツの風味が特徴的です。
ワンランク上のタムデューを飲みたい方におすすめになります。
画像引用:https://www.shinanoya-tokyo.jp/view/item/000000018502
タムデュー 18年は、蒸溜所創設から125周年を迎えた2022年に発売されたスモールバッチで造られた18年物です。
シェリー樽由来の風味がはっきりと感じられ、フルーティーでスパイシーでありながら複雑な風味を持っています。
現在の時点で最高レベルのタムデューを飲みたい方はこちらの銘柄を探してみましょう。
画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000001297/
タムデュー スリーリバーズ ヨーロピアンオークファーストフィルオロロソシェリーカスクは、その名のとおりの樽を使用したシングルカスクでボトリングされたボトルです。
色は深みのあるマボカニーであり、ラズベリーとパイナップルのようなフルーティーな味わいを持っており、バランスが取れています。
2006年から2020年にかけて熟成されたヴィンテージ物であり、シングルカスクが気になる方に向いています。
画像引用:https://www.shinanoya-tokyo.jp/view/item/000000018648
タムデュー バッチストレングス 06は、定期的に販売されているスモールバッチかつカスクストレングスのボトルです。
タムデューのシェリー樽由来の風味や、スパイシーな味わいがより濃厚なものになっています。
カスクストレングスのタムデューを飲みたい方は、06に限らずバッチストレングスのボトルを探してみましょう。複数入手できるなら異なるナンバーの飲み比べもしたいところです。
タムデュー(タムドゥー)のおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
タムデューはシェリー樽由来の風味が感じられる比較的飲みやすいウイスキーであるため、ストレートで飲むのがおすすめです。
ウイスキー初心者の方は少しキツイと感じる可能性はありますが、シェリー樽由来の風味とスパイシーさが味わえる飲み方です。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
ウイスキー初心者の方であればハイボールにするとゴクゴク飲みやすいです。
シェリー樽の銘柄をハイボールにする際は独特の硫黄の風味があらわれることがありますが、タムドゥーの場合は気になりにくいといえるでしょう。
ハイボールにしてもタムドゥーの味わいが消えにくいので、ストレートを飲んでからハイボールを少し試すのもおすすめです。
シングルモルトをハイボールにするともったいないかどうかはこちらの記事で紹介しています。
シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは
タムデューは、スペイサイドモルトのなかでもマッカランなどの代表的な銘柄以外で、シェリー樽熟成にこだわりたい方におすすめの銘柄です。
紹介したすべてのタムデューがシェリー樽で熟成されているので、ほかの熟成樽で熟成されたウイスキーを飲む心配はありません。
初めて飲むならお求めになりやすいタムデュー 10年、またはタムデュー 12年から飲み進めるのが良いでしょう。