アルマニャックのおすすめ銘柄は? コニャックとの違い、美味しい飲み方を解説
- ウイスキー基礎知識
世界中に需要があり、コレクターも存在するウイスキーは、銘柄によってはプレミア価格で取引されることもあります。
プレミア価値がつく理由はさまざま考えられますが、共通して現在の時点で入手しにくく高い需要があることが前提です。
また銘柄によっては供給が安定して入手が難しくない状態になれば、プレミア価値がなくなり値崩れするリスクもあります。
この記事ではプレミア価値がつくウイスキーの特徴とプレミア価値を持つウイスキーの銘柄を紹介した上で、プレミア価格が下がる可能性についても解説していきます。
この記事のポイント
プレミア価格がつくウイスキーの特徴は主に3つあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
最もプレミア価格がつきやすいウイスキーは、記念などを理由に限定販売された銘柄になります。
限定販売された銘柄のなかには熟成年数が一般に販売されているボトルよりも長いものもあり、人気のウイスキーで50年以上熟成された銘柄などが限定販売されれば高いプレミア価値がつきやすいといえるでしょう。
また限定販売された銘柄は再び販売されることがないことから、ウイスキーは飲まれるなどして減ることはあっても増えることはない性質によって、時間が経つほどその価値は上昇しやすいです。
ただし、限定販売の際に公式から購入する場合でも抽選販売になりやすく、オークションなどを利用して購入すれば公式の販売価格の数十倍から数百倍のプレミア価値になることもありえます。
限定販売の銘柄は現実的に入手が難しい銘柄も多いので、プレミア価値のつくウイスキーのなかでも手元に置くのは困難です。
限定販売の銘柄でも代表的な50年物のウイスキーについて知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキー50年物のおすすめ銘柄とは?味の特徴と飲み方について
一般販売されていた銘柄であっても、製造元の蒸留所や販売元のメーカーの都合によって終売・休売となる銘柄は存在します。
このような銘柄は終売・休売が発表されたタイミングでオークションなどでの取引価格が上昇し、終売してから時間が経つほどプレミア価値がつきやすくなります。
限定販売の銘柄とは異なり、一般販売されていたことから現存数も多いですが、終売から時間が経つほど飲まれるなどして現存数が少なくなることが予測されるため、より高額で取引されるのです。
ただし、同じ銘柄の販売が再開されるとプレミア価値がなくなり値崩れする可能性もあります。
供給が需要に追いついていない銘柄は、欲しい方が販売価格よりも高値で購入するためプレミア価格がつきます。
酒店などでも常に品薄状態にあり、購入するのが難しい銘柄はネットオークションを通して販売価格よりも割高で出品されているのが現状です。
しかし、一般販売されていることから販売価格で購入できないわけではなく、販売価格で購入してオークションに出品すれば高確率で差益が出ることから、プレミア価値のつくウイスキーでは品薄状態にある銘柄が広く注目されています。
ただし、長期的に需給が改善すれば大きく値崩れする可能性もあるので、リスクがないわけではありません。
ウイスキーが品薄になる理由や高騰する仕組みについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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ここまでの解説を踏まえて、プレミア価値を持つウイスキーの具体的な銘柄を3つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/news/article/13651.html
山崎は品薄状態にあるジャパニーズウイスキーを代表する銘柄であり、味わいも世界中から高い評価を受けています。
山崎のなかで最も高いプレミア価値を持つのは山崎55年であり、2020年に抽選販売で300万円(税込330万円)で限定販売されました。
しかし、同年の8月にボナムズオークションに出品され、620万香港ドル(約8515万円)で落札されています。
加えて山崎のボトルは50年や55年などの限定販売を除いて、12年物などは一般販売されていますが、品薄状態にあることからインターネットを中心にプレミア価格で取引されています。
販売元のサントリーは定期的に販売価格の値上げを行い、需給の改善に努めていますが、ジャパニーズウイスキー全体においても短期的に現在の状況を改善することは難しい状況です。
画像引用:https://whiskyauctioneer.com/lot/224426/macallan-1926-valerio-adami-60-year-old
マッカランは山崎とは異なり、価格が高騰し、品薄に陥っている状態にはないものの、高級ウイスキーであることから販売価格も高い銘柄として知られています。
しかし、ウイスキーの本場スコットランドでウイスキー愛好家に愛される高級銘柄になるためには、洗練された味わいと長い歴史が必要であり、その歴史において限定銘柄も多く販売されています。
そのなかでもウイスキーの落札価格としては最高値となる値がついたのはマッカラン60年であり、84万8750ポンド(約1億2500万円)で落札されました。
1986年にボトル詰めされた商品であることから現存数は減っており、24本しか販売されていないことも最高レベルのプレミア価値がついた理由となります。
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画像引用:https://jpwhisky.net/2021/08/18/cardseries_auction/
イチローズモルトは、日本の秩父で製造されているウイスキーであり、世界的に高い評価を受けているものの、生産数が少なく供給が需要に対してまったく追いついていないことからほとんどの銘柄にプレミア価格がついています。
なかでも高いプレミア価値を持つ限定販売銘柄がイチローズモルトのカードシリーズであり、2019年のボナムズオークションで54本のカードセットが719万2,000香港ドル(約9,770万円)で落札されています。
世界が熱狂するイチローズモルトの需要増加に対応するために、ベンチャーウイスキーは秩父に第2蒸留所を設立するなどの施策を行い、将来的に供給を安定させようとしています。
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ウイスキーのプレミア価格が下がる可能性に関しては一部の銘柄に関しては十分に考えられます。
終売となった銘柄の販売再開や、品薄状態にある銘柄の供給の安定化によりプレミア価格が下がることも考えられるからです。
しかし、ウイスキーはスタンダードな熟成年数である12年物であっても、生産数を増加させたとしても反映されるのに最低でも12年かかることから、品薄状態にある銘柄の価値が短期的に下がることは考えにくいです。
一方で、限定販売の銘柄に関しては、現存数が減ることはあっても増えることはないので、ウイスキーの需要が世界中に存在する限り下がることはないでしょう。
終売または休売・品薄状態にある銘柄は状況次第でプレミア価格が下がるので、長期的に価値の上昇を期待するのは難しいかもしれません。
近年では、ウイスキーのプレミア価値の上昇を利用したウイスキーボトルへの長期投資が流行していますが、個人で管理する場合は不慮の事故でボトルを台無しにするリスクや、銘柄の選定が難しいことからプレミア価値に期待した投資は想像以上に難しいです。
しかし、ウイスキーにはプレミア価値だけではなく、熟成により価値が増す性質を持っていることにも注目しましょう。
ボトルの状態ではウイスキーの熟成は進まないので、熟成による価値の上昇を期待するならウイスキーを樽ごと購入するのがおすすめです。
ウイスキー樽は熟成年数が0年~5年程度の状態から購入可能で、熟成が進むにつれて価値の上昇が期待できます。
またプロに管理してもらえるだけでなく、万が一の際には保険も充実しているので、不慮の事故でウイスキーを台無しにしてしまうリスクを軽減可能です。
ウイスキー樽を購入できる国内唯一のプラットフォームには「カスク・インベストメント」があります。
終売や品薄状態にある銘柄の長期的な価格上昇に期待して、プレミア価格で売却することを期待するよりも、ウイスキー樽を購入して熟成によって長期的な価値の上昇に期待するほうが安定しておりおすすめです。
ウイスキー樽の購入について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーの樽買い投資の選び方と購入金額について詳しく解説!
プレミア価値がつくウイスキーの特徴と具体的にプレミア価値がついた銘柄を紹介しました。
限定銘柄は入手が困難であり、終売または休売・品薄状態にある銘柄は入手難易度は下がるものの今後の状況次第で値崩れする可能性は十分に考えられます。
プレミア価値のみ注目するのではなく、熟成によって価値を増すウイスキーの性質にも注目するべきです。
ウイスキー投資について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。