【国内蒸溜所向けイベント告知】英国クーパレッジ特別セミナー&熟成用空き樽即売会
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イギリス・ロンドンの中心にある「ビンバー蒸溜所」にて木曜日から土曜日に開催されている「ウイスキー通ツアー」に参加してきました!
ウェルカムドリンクとして用意してくださったジントニックを片手に、2時間のコンパクトな蒸溜所でのツアーでした。
ツアーでは私を含めて3人の参加者とツアーガイドのLukeさんの4人でとてもアットホームな雰囲気でとても楽しいツアーでした!
ロンドンの中心から電車で30分、車の整備工場がたくさん立ち並ぶエリアにひっそりとあるビンバー蒸溜所。
ここではマッシング 、発酵から蒸留、熟成、それからボトリングまでの工程を行っています。アットホームな雰囲気のツアーで、気になることを気軽に質問したり、ウイスキーに関する会話を楽しむあっという間の2時間でした!
開催日時 | 木曜日、金曜日:18:30~20:30 土曜日:12:00~14:00、14:30~16:30 |
会場・主催 | Bimber Distillery |
公式サイト | https://www.bimberdistillery.co.uk/home |
ツアー概要 | 1人あたり£40 • 120 分
ウイスキー製造への手作業によるアプローチと、めったに見られない伝統的な手法を見学。ウェルカムカクテルを楽しみながら、マッシング から熟成までの全工程を見学できます。 |
2015年にポーランド系の三代目のダリウス・プラゼウスキー氏によって創業されたそうです。
ダリウス氏の祖父が以前ポーランドでお酒造りを営んでいたため、彼は三代目にあたるのだそうです。
そして、蒸溜所の名前の「Bimber」とはポーランド語で「密造者」という意味であり、祖父の時代は蒸溜所を営むことが密造であったため、その頃のアイデンティティを引き継ぐためにこの言葉が使われています!
ウイスキー造りに欠かせない穀物。時間をかけて探したといいます。穀物を作るのに最適な畑のある農場を見つける必要がありました。
30〜40軒の農家を訪ねた結果、ハンプシャー近郊の農場を選びました。
農家であるフォーダム&アレンは、1年の最適な時期に大麦の種まきと9月初旬に収穫を行っているそうです。
収穫された大麦は7マイル先の「Warminster Maltings」という英国最古の製麦工場に送られます。
その英国最古の製麦工場では、伝統的な方法で製麦が行われています。
まず穀物を水のタンクに7日間入れます。そして、穀物は芽を出し始め、芽が1インチの長さになったら、水から取り出します。その後、テニスコートほどの広さの床に置き、そして発芽していきます。
この工程で、大量の熱を発するため、シャベルでかき混ぜたりして温度レベルを一定に保つための工夫を施す必要があります。
こうして大切に育てられた穀物は、試食をしてみるととても甘く仕上がっていました!
この穀物によって、とても美味しいビンバーウイスキーが造られているのです。
発酵のプロセスはウイスキー業界の平均時間はおおよそ48〜96時間をかけるそうですが、ビンバー蒸溜所ではなんと7日間168時間をかけて丁寧に発酵しています!
ここのマッシュタンは、アメリカのミルウォーキー産が使われています。
ここで使われているイーストが唯一の秘密なのだそうです。
最初の4日間、酵母は可能な限り糖分を吸収し、4日目あたりからアルコールに変わっていきます。アルコールの力はとても強く、酵母は自然に死滅していき、次の3日間はこの容器の中で繁殖したバクテリアが、空気中を自然に循環して、風味を高めてくれるそうです。そして、この工程でとても甘いお粥のような水から、濁ったアップルサイダーのような見た目と風味になっていきます。
蒸留の段階では、銅製スチルを使っています。
銅製スチルを直火で加熱し、さらに接触時間を長くすることで、ゆっくりと力強く蒸留することができ、深みのある風味を持つフルボディのスピリッツができるのだといいます。
2台の小型銅製ポットスチルは、銅との接触を最大化するために、特別なデザインで設計されています。
最初の蒸留は1,000リットルのウォッシュスティルで行われ、「ローワイン」と呼ばれるアルコール度数33%の低強度のスピリッツができます。その後、1,000リットルの小型蒸留器で2回目の蒸留を行います。
蒸留液はフォアショット、ハート、フェイントと呼ばれる3段階の「カット」で集められ、アルコール度数72%のハートだけが熟成のために残されて、ウイスキーとなっていきます。
そして最後のお楽しみのウイスキーのテイスティングタイムです!6種類のウイスキーのテイスティングをすることができます。
蒸溜所で最も古いアメリカンオーク元バーボン樽のヴァッティングから造られています。
ビンバー蒸溜所の厳格な基準に従って造られています。蒸溜所の単一農場の大麦から製造され、ウォーミンスター・モルティングの専用フロアで製麦された後、特注の現場で造られたアメリカンオークのウォッシュバックで7日間発酵されています。
蒸留は、銅の表面積を増やしたビンバー特注のアレンビック・ポットスティルで行われ、果実味豊かでテクスチャーがあり、ビンバーの特徴的なスピリッツの特徴を保ちながら、バランスと深みのある味わいです。
コレクションの第二の要素は「大地」です。
果樹園の果実のコンポートが、内陸のピートスモークと調和しています。さらにゴールデンシロップとジンジャーブレッドマンが合わさり、シロップ漬けのストーンフルーツと湿った秋の葉が混ざり合う香りを感じることができます。
大麦の糖分とトーストしたオークにジンジャーとシナモンのスパイスが加わり、フルーティーな甘さが長く続き、繊細なスモークの香りが漂う味わい。
蒸溜所の単一農場で栽培された大麦から製造され、ウォーミンスター・モルティングの専用フロアで麦芽を処理した後、特注のアメリカンオーク製ウォッシュバックで7日間発酵させたウイスキーです。
銅の表面積を増やしたビンバー特注の蒸留器で製造され、軽やかで果実味が前面に出た、層の厚いスピリッツに仕上がります。
フレッシュな生地とトロピカルフルーツの甘くリッチな香りが、特徴的なモルトの香りを楽しむことができます。凝縮感があり、一滴の水でアロマの層が開き、ハチミツとヘザーのデリケートなトーンが現れる香りです。
カスタード入りの麦芽バナナブレッドの洗練された温かみのある、ほとんどモチモチしたリッチでクリーミーな口触りです。
モルティな甘さがアルコールによって消えていき、デリケートな蜂蜜漬けのフルーツの奥深い印象が残る味わいです。
ピートとスウィートの出会いを感じられます。ふくよかな赤と黒のベリー、焦がしたトフィー、削ったチョコレートが、燻した松のニーズ、灰、塩味のアンダートーンの温かみのある毛布に包まれているようです。
トロピカルフルーツ、ジューシーなワイルドベリー、贅沢なバニラトフィーな味わいで、丸太の焚き火の余韻と、持続する豊かなベリーの甘みが余韻に残ります。
バーボン樽とボルドーワイン樽で熟成させたこのウイスキーは、1,400本の限定リリースの一部で、甘いスパイスや果樹園の果実とともに、ジャムのような赤いベリーの香りが期待できる味わいです。
Dear WHISKY:
Lukeさんのご経歴を教えていただけますか?
Lukeさん:
2007年からロンドンのホスピタリティ・シーンで働いていています。セレブリティの方々が来るBarやレストランで働いていました。そしてビンバー蒸溜所で働き始めました。
この業界で働き始めてから、かれこれ16・17年ほどになりますね。
Dear WHISKY:
Lukeさんのお気に入りのウイスキーは何ですか?
Lukeさん:
その日の気分によって変わります。ポートワインのようなフィニッシュのウイスキーを飲みたい気分の日もあれば、ドライなウイスキーを飲みたい時もあります。
本当に気分によって飲む種類を変えていますね。
Dear WHISKY:
このツアーを始めたきっかけは何ですか?
Lukeさん:
それはまず一つ目の理由は楽しいからですね。
二つ目の理由は、ウイスキーとはソーシャルスピリットであり、友達などと分かち合い語り合うものだからです。
そして三つ目の理由は、ウイスキーの蒸留に関する知識やウイスキーのテースティング、風味の特徴、特別な樽をみなさまにお伝えする機会だからです。
Dear WHISKY:
ビンバー蒸溜所の特徴は何ですか?
Lukeさん:
私たちのウイスキーを蒸留するプロセスに特徴があります。それは、産業革命前以前に行われていた蒸留の方法、直接加熱する蒸留器を使用してウイスキーを造っています。この方法は忘れ去られた蒸留方法になってしまいましたが、私たちは長い発酵に多くの注意と影響力を注いでいます。
そのような方法で蒸留している蒸溜所は世界に5つほどしか残っていません。
以上、ビンバー蒸溜所が開催する「ビンバー蒸溜所のウイスキー通ツアー」でした!
「ウイスキー通」という名前だけあって、6種類のウイスキーをティスティングできる素敵なツアーでした。
ツアー中は、何か気になることがあると、気軽に質問できる雰囲気で、ウイスキー初心者の方でも安心して参加することができると感じました!
ロンドンの中心地から電車でアクセスできるので、ぜひロンドンを訪れた際は足を運んでみてはいかがでしょうか。