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【独占インタビュー】Bar Algernon Sinfonia オーナー 小栗絵里加さん

2023.06.01 / 最終更新日:2024.02.11

東京メトロ赤坂見附駅より徒歩2分の場所にある「Bar Algernon Sinfonia」
訪れた人に快適な空間を提供してくれるBarとして、お酒好きの方なら誰でもお酒に関するライトな話からコアな話まで楽しむことができます。
また店内で提供される北海道産の食材を使用した料理は、北海道出身の人に限らず多くのお客様に愛されています!

今回のインタビューでは、小栗さんのご経歴やBar Algernon Sinfoniaができた経緯、さらにはカクテルコンペティション優勝の裏側まで詳しく伺うことができました!

Bar Algernon Sinfoniaのバー紹介ページはこちら!

オーナー 小栗さんについて

今回は、赤坂見附に位置するBar Algernon Sinfonia(バー アルジャーノン シンフォニア)のオーナーを務める小栗さんにインタビューをさせていただきました!
小栗さんは、なでしこカップ2017、テシグナル2018カクテルコンペティションなど複数の大会でグランプリを獲得しており、現在はボトルカクテル「マザーズブロッサム」の監修もされています。また、テキーラマエストロやシガーソムリエなど様々な資格をお持ちです。

Dear WHISKY:
学生時代やバーテンダーになる前はどのようなことをしていらっしゃったのですか?

小栗さん:
幼い頃は北海道の田舎の方に住んでいて、習い事でバイオリン、ピアノ、バレエをやっていました。
その頃から人前で何かを披露することが好きで、実は中学生か高校生の頃にスカウトされて地元のCMに出たこともあります!
高校は商業科、大学は音楽科に進学しました。そこから芸能事務所の方にスカウトされたことをきっかけに、短大を卒業後に上京してきました。当時はブライダルレストランでお仕事をしたり、タレント活動もしていました。

Dear WHISKY:
多才でいらっしゃるんですね!
ちなみに普段お酒はよく飲まれているのですか?

小栗さん:
そうですね!
最近はフィットネスの大会に出場している関係であまりお酒は飲めないのですが、減量をしていない時はよく飲んでいると思います。
もともとあまりお酒に強くはないのですが、お店を閉めた後に近所のバーやお付き合いのあるバーに行くこともありますし、そのまま帰って家で飲むこともありますね。

Dear WHISKY:
お好きなお酒を教えてください!

小栗さん:
アサヒのスーパードライが大好きです。
よく「バーテンダーは家でもおしゃれなお酒を飲むの?」と聞かれますが、あまりBarにはないようなビールが好きです。あの喉越しが良いんですよね!

Bar Algernon Sinfoniaの店内の様子

Bar Algernon Sinfoniaについて

お店の場所や名前の由来

Dear WHISKY:
なぜ赤坂見附でお店を営んでいるのでしょうか?

小栗さん:
もともとは池袋のバーで働いていてそこでお店を開く予定だったんですが、このバーの前オーナーから、ちょうど店舗が空くから一緒に働かないかというお誘いを受けました。将来的に独立することが目標だったので初めは断っていましたが、前オーナーの人柄が非常に良かったことや、共同経営を経て独立することも構わないとのことだったのでお誘いに乗りました!
そして約3年間共同経営した後、私が買い取らせていただいて今に至ります。

Dear WHISKY:
初めて赤坂見附に来たときはどのようなお気持ちでしたか?

小栗さん:
初めはすごく敷居が高いというイメージで、赤坂での営業が決定したときは内心不安でした。しかし、前オーナーのサポートや温かいお言葉をかけてくださるお客様のおかげで、皆さんと共に頑張っていこうという気持ちでした。

Dear WHISKY:
赤坂の人柄や土地柄の良さですね!
ちなみに、お店の名前はどのように決められたのですか?

小栗さん:
私は3代目オーナーなのですが、初代の時はバーの名前がBar Algernon(バー アルジャーノン)だったんです。そこから2代目である前オーナーに引き継ぐ際に、元々の店名にSynonym(シノニム)という言葉を追加して新しい店名にしたそうです。これは当時の店長がソムリエだったこともあり、それにちなんでワイン用語であるシノニムが追加されたと聞いています。そのため私がお店を継ぐ際には、子供の頃弾いていたバイオリンにちなんで音楽用語であるSinfonia(シンフォニア)を追加しました。

Dear WHISKY:
Sinfonia(シンフォニア)という言葉にはどのような思いがあるのでしょうか?

小栗さん:
シンフォニーは交響曲という意味で、様々な楽器が集まって一つの音楽を奏でます。これがちょうどバーの雰囲気に合っていているなと思いました。いろんな性別、年齢、職業の人たちが「お酒を楽しむ」という共通の目的でバーに足を運んでいただいているので、この言葉がまさにぴったりだと思いました。

斬新なメニュー

Dear WHISKY:
季節によってメニューが変わるとお伺いしたのですが、春先のおすすめのフードは何でしょうか?

小栗さん:
春先の3月にはアイルランド料理のシェパーズパイがおすすめです!
セントパトリックスデーというアイルランドの祝日があります。毎年その時期になると、アイルランドのお店やアイリッシュパブでは、緑の帽子をかぶってアイリッシュ料理やギネスビールをいただきます。そこで、私たちもそれにちなんで何かアイルランド料理を出してみようと思ったことがきっかけです。
また季節が変わって暖かくなってきたらメニューを変える予定です!

Dear WHISKY:
季節によって変わるメニューは具体的どのよう決めているのですか?

小栗さん:
若干シェフの気まぐれでメニューが決まりますね!
「あ〜、これ良いですね。じゃそれにしましょう!」みたいな感じで決まることも多いです。あとは常連さんにアンケートをとって、「これ食べたい!」と言ってくださったものをメニューに取り入れることもあります。現在は生姜焼きを出していますが、前は麻婆丼や鶏そぼろ丼も出していました。次はガパオライスです!

Dear WHISKY:
バーではあまり見ないメニューばかりですね!

小栗さん:
そうですね。ときどき私たちは定食屋さんかなと思ってしまいます。でも意外とお客様がそういった料理を楽しみにしてくださるので、そういう点もこのバーの良さだと思います。

季節によって変わる斬新なメニューの数々

 

過去のご経験について

資格取得のきっかけや目標

Dear WHISKY:
小栗様は資格をたくさんお持ちですが、そのような資格を取ろうと思ったきっかけは何ですか?

小栗さん:
以前勤めていたバーでの知識を活かしたいと思ったり、お客様から勧められたことがきっかけです!
また、元アイドルが店長やってると聞くと「ちゃんとシェイカー振れるの?」とか「美味しいお酒作れるの?」と不安そうな表情をされることがあります。しっかり修行をしてきているにも関わらず肩書きのせいで損をするのが悔しかったので、資格の勉強をしっかりしようと思ったこともきっかけですね!

Dear WHISKY:

今後の何か別の資格を取る予定はありますか?

小栗さん:
テキーラやシェリーのソムリエ資格は持っているので、次はウイスキーの資格を取ろうかなと思っています。
また、お酒のカロリーを気になさっている方や減量中の方にアドバイスできるように栄養学も学んでみたいと考えています!

カクテルコンペティション優勝の感想

Dear WHISKY:
カクテルコンペティションで優勝した時の感想をお聞かせください。

小栗さん:
コンペの前はたくさん練習していて、本番が終わった後は緊張から解放されて少し飲んでいました。実は、優勝の瞬間はちょっと泥酔してましたね。そのため発表の瞬間に自分の番号が呼ばれた時、一気に酔いが覚めたことは良い思い出です。
常連の方も皆さん応援に来てくださっていて、その時は感謝の気持ちと感動で溢れかえってました。

Dear WHISKY:
そうだったんですね。本当に優勝おめでとうございます!
カクテルコンペティションに出場したきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

小栗さん:
前オーナーが勧めてくれたことがきっかけです。
実は優勝したコンペティションは2回目の挑戦で、その前にも出場したことがありました。その時もたくさん練習して臨んだのですが、あと一歩のところで優勝できず悔しい思いをしました。その回で優勝した人がとても楽しみながらカクテルを作っていたのを見て、「私も楽しまなきゃ。楽しんだ人が優勝するんだ。」と思い再挑戦しました。

Dear WHISKY:
資格やコンペティションでの優勝で何か変わったことはありますか?

小栗さん:
お客様や取材の数が増えました。
また外部の仕事も増えて、海外にゲストバーテンダーとして招待されることもありました。このように目に見える実績を得たことで、お客様が今まで以上に安心してお店に足を運んでくれたり、お友達の方にお店を紹介してくださるようになったと思います。

店内に飾られたトロフィーや表彰状

特別なカクテル「マザーズブロッサム」

「マザーズブロッサム」は、2017年のカクテルコンペティション「なでしこカップ」にて優勝した小栗さんが作ったオリジナルカクテルです。

「マザーズブロッサム」

Dear WHISKY:
マザーズブロッサムの魅力について教えてください!

小栗さん:
コンペティションの日が母の日だったので、いつもお世話になっている母に送るカクテルというコンセプトにしました。ボビーズジン(オランダ産のジン)、エルダーフラワー(ハーブの一種)、ハスカップ(果実)などが入っているのですが、これらにはそれぞれに意味があります。
例えば、オランダでは母の日にカーネーションを贈る文化があるので、マザーズブロッサムにはオランダのお酒であるボビーズジンを選んでいます。また北海道の特産であるハスカップという果実は、その昔アイヌの人たちから「不老長寿の秘薬」とされていました。このようにマザーズブロッサムを形作るもの1つ1つに意味を持たせることを意識しました。

Dear WHISKY:
素敵なコンセプトですね!
どのようにしてこのオリジナルカクテルが完成したのですか?

小栗さん:
コンペティションの前に何回も試作を重ねていましたが、作る度に試飲するのですぐに酔っ払ってしまっていました。その内に「これは美味しい!」と思えるものが出来上がったので、念のため翌日にもう一度作ってみたら私の理想のカクテル像にドンピシャでした。その時は、もう本当に嬉しくてすぐに提出しました!

マザーズブロッサムには「お母さんがいつまでも元気でいてほしい」という意味が込められています!

毎年参加しているイベント

Dear WHISKY:
毎年秩父ウイスキー祭りに参加されているということですが、参加するようになったきっかけは何ですか?

小栗さん:
以前池袋で働いていた時、秩父ウイスキー祭りの事務局の方がたまたまお客さんとしていらっしゃってたのがきっかけです。具合を悪くした女性のお客さんの対応をして欲しいなどの理由で、女性スタッフが欲しいというお話を聞いていたので、そこから毎年お手伝いさせてもらっています。

Dear WHISKY:
イベントではどのようなお仕事をされているんですか?

小栗さん:
毎年現場が変わります。最初の年は給水係でしたし、翌年はセミナー係で資料配布などをやっていました。

Dear WHISKY:
何かイベントの思い出はありますか?

小栗さん:
やはり同じ業界の方々ということもあって、スタッフの皆さんはとても仲がいいです。イベント後の打ち上げで色んなお店の方々と交流できるのが楽しいです!
今回は久しぶりにお客様がお酒を飲みながら盛り上がっているのを見ることができたので、やはり祭りっていいなと思いました。今後も引き続き参加したいと思っています!

バーテンダーとして心掛けていること

Dear WHISKY:
バーテンダーとしてのマイルールはありますか?

小栗さん:
日本には色んなバーがありますが、Bar Algernon Sinfoniaでは実家に帰ってきたくらいの安心感で飲んでいただきたいと思っています。だからこそ、お客様がくつろげるような空間づくりや接客は常に心がけています。

Dear WHISKY:
そのようなお店づくりをしたいと思ったきっかけは何でしょうか?

小栗さん:
元々働いていたバーが少しフォーマルなところで、自分のバーを持つまではそういった環境で生活していました。
ですが色々なバーを訪れてみて、「お客様に寄り添う接客もあるんだ!」ということに気づきました。もちろん、緊張感持ったバーの雰囲気も素敵だと思います。ですが、自分にはまったりとしたアットホームな空間づくりが向いていると感じました。

今後の展望

Dear WHISKY:
これからはどのような活動をされるご予定でしょうか?

小栗さん:
プロテインを使ったノンアルコールカクテルを提供するキッチンカーを出してみたいと思っています。トレーニングしている方はあまりお酒を飲まれないと思いますが、お酒の飲み方はいっぱいあるということを知っていただきたいですね。
私自身がトレーナーなので、そういった方に寄り添ったカクテル作りをしていきたいたいと思っています!

Dear WHISKY:
最後に、緊張してバーに行ってみたいのにいけない方々に向けてメッセージをお願いします!

小栗さん:
よく「バー初めてなんです」や「お酒詳しくないんです」と申し訳なさそうにおっしゃるお客様がいらっしゃるのですが、私はそういった方々のためにバーテンダーがいると思っています。
バーに来るのが初めてという方がいらっしゃった時こそが、バーテンダーとして一番腕がなります!気軽に色々なことを聞いてほしいです。その時のお客様に合ったものを真心込めて提供させていただきます!

バックバーには小栗さんこだわりのお酒が並ぶ

改めまして、Bar Algernon Sinfoniaの小栗さんへの独占インタビューでした。

芸能の道からバーテンダーとしてご活躍されるまで様々なご経験をしながら、ここ赤坂の地で自身の夢を叶えられている小栗さんのお話は、とても興味深いものばかりでした。
お店の名前やマザーズカクテル、そして接客やお店の雰囲気作りなどまで小栗さんの想いを感じる事が出来ました!
お客様に寄り添うアットホームなバーを目指す小栗さんの活躍に今後も目が離せません!
改めましてありがとうございました!

Bar Algernon Sinfoniaのバー紹介ページはこちら!

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