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- ウイスキー基礎知識
梅酒は日本で愛されている蒸留酒であり、一般的にはホワイトリカーや焼酎で作りますが、ウイスキーでも作れることはご存じでしょうか?
ウイスキーで作った梅酒は、ウイスキーの独特な香りとコクが楽しめるため、密かに人気を集めています。
銘柄もこだわらなければ、低価格で購入しやすいウイスキーで美味しい梅酒が作れるため、気軽にチャレンジしやすいことも魅力のひとつです。
この記事では、ウイスキーを使用した梅酒の作り方について解説し、おすすめの銘柄や飲み方を紹介します。
この記事のポイント
梅酒の正確な発祥の年は不明ですが、日本では江戸時代の元禄期に著された『本朝食鑑』において作り方が記載されていることが確認されています。
青梅を一般的にはホワイトリカー、焼酎などの蒸留酒に漬け込んで作りますが、蒸留酒の種類に明確な規定はないため、青梅をウイスキーに漬け込んで梅酒を作れます。
ホワイトリカーと同じ無味無臭であるウォッカは一般的な梅酒において代用可能なお酒であり、ウイスキーに限らず、ブランデー、ジン、ラム酒などの蒸留酒は、使用するお酒の種類によって出来上がった梅酒に影響を及ぼすことが特徴です。
そのため、ウイスキーで作られた梅酒は、ウイスキーの独特な香りや味わい、コクなどが加わり、通常の梅酒とは異なる風味を味わえます。
梅酒を飲む場合は既製品を購入している方もいるかもしれませんが、ウイスキーで作ると梅酒の楽しみ方がさらに広がります。
ウイスキーと蒸留酒についてはこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーと蒸留酒の歴史について!発酵酒(醸造酒)との違いとは
ウイスキーで梅酒を作るなら、漬け込むための広口で密閉できる容器を用意しましょう。
レシピと作り方は以下のとおりです。
材料 | 分量 |
ウイスキー | 1,400ml |
青梅 | 1kg |
氷砂糖 | 400g |
作り方
ウイスキーの量に関しては、1本のボトルの容量が700mlであるため、ボトル2本分を使用すると考えればわかりやすいです。
容器も作る梅酒の量にあわせる必要がありますが、注ぐお酒の量の2倍の容量が目安となるでしょう。
梅酒以外にウイスキーのおすすめの飲み方はこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのおすすめの割り方15選!基本の割り方や意外なものまで
上記で紹介した作り方を踏まえたうえで、作るときに知っておきたいポイントを2つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
梅酒の漬け込みには、最低でも3ヵ月ほどの期間が必要です。
飲み頃は半年が適切といわれることが多く、年単位で漬け込むことも可能になっています。
ウイスキーはその高いアルコール度数が菌が繁殖しにくく腐らないお酒です。
そのため、梅酒は2~3年以上かけて漬け込み続けることができるのです。
ただし、梅の仕込みなどに失敗している場合は、すでに入り込んでいた雑菌によって腐敗が進むこともあるようです。
5年以上の長期的な漬け込みなどで起こり得るケースであるため、基本的には3ヵ月を過ぎれば自分の好きなタイミングで飲んで問題ありません。
漬け込み期間による味わいの違いも知りたい場合は、あらかじめ複数の容器を購入して、梅酒を漬け込むとよいでしょう。
ウイスキーから梅酒を作る場合は、甘さを控えめにするなら砂糖を入れない選択肢もあります。
梅酒は砂糖なしでは失敗しやすいといわれることもありますが、ウイスキーで作る場合はお酒自体に風味があるため、適切な銘柄を選べば物足りなさを感じることはないでしょう。
また、砂糖を入れない場合や入れても少量にする場合のメリットは、糖質が抑えられることが挙げられます。
健康が気になる方には適しているため、ご自身の好みにあわせて砂糖を減らすことは問題ありません。
また、氷砂糖ではなく黒糖を使用すると、ウイスキーの芳醇な香りと相性が良いため、砂糖も好みによって変えると良いでしょう。
ウイスキーで作る梅酒に入れる砂糖は、必ず入れるものではなく、砂糖の種類を含めて自由度が高いです。
梅酒用ウイスキーでおすすめの銘柄を3つ紹介します。
画像引用:https://www.suntory.co.jp/whisky/chita/lineup/
知多は、サントリーが販売するグレーンウイスキーであり、クセが少なくほのかに甘い香りや風味が特徴であり、梅酒との相性が良いです。
銘柄もこだわりがなければ、ジャパニーズウイスキーから選ぶほうが、すっきりとした味わいが梅酒と相性がよくおすすめです。
ただし、ジャパニーズウイスキーでもシングルモルトは高騰している状況もあり、梅酒用のウイスキーには適さないかもしれません。
知多は純国産のグレーンウイスキーであるため、他のジャパニーズウイスキーと比較しても入手しやすく、飲みやすい点において梅酒用のウイスキーとして優れています。
「知多」はどんなウイスキー?種類や味、おすすめの飲み方を解説
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777300200/
トリス クラシックは、コンビニエンスストア・スーパーマーケットなどで身近に販売されている低価格で購入できるブレンデッドウイスキーです。
梅酒を作るためのウイスキーは、こだわらないのであれば高い質が求められないことから、低価格で購入できるブレンデッドウイスキーも適しています。
トリス クラシックのメリットは、700mlの瓶タイプのボトルだけでなく、1800ml以上の大容量のペットボトルが購入できる点です。
複数の容器で梅酒を漬け込むなら、4,000mlのペットボトルで購入すれば効率的といえるでしょう。
低価格でウイスキーの梅酒を作りたい方に、ボトルタイプで購入できる国産ブレンデッドはおすすめです。
画像引用:https://www.glengrant.com/
ウイスキーの本場ともいわれるスコッチウイスキーのシングルモルトで梅酒を造りたい方は、グレングラント 12年を試すのがよいでしょう。
シングルモルトは高価格であるだけでなく、クセの強い香りや味わいを持つ銘柄が多いのに対して、グレングラントは華やかな香りと飲みやすい口当たりであり、シンプルで完成度が高いことが特徴です。
そのため、少し贅沢にウイスキーで梅酒を作るなら、グレングラントは有力な候補になります。
ウイスキーで作った梅酒のおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ウイスキーで作った梅酒の飲み方の基本は、そのまま飲むストレートといえるでしょう。
長い期間をかけて出来上がった、ウイスキーに影響を受ける梅酒の香りや風味を味わうことができます。
梅酒ができあがったら、まずはストレートで試しに飲んでみましょう。
出来上がった梅酒を炭酸水で割れば、梅酒ハイボールにもなります。
一般的に梅酒ハイボールは、すでに出来上がったハイボールを梅酒で割る飲み方ですが、ウイスキーで作った梅酒を炭酸水で割っても作れます。
梅の爽やかな酸味と炭酸の爽快感がマッチするため、非常に飲みやすく、ゴクゴクと飲める飲み方です。
ウイスキーを使用した梅酒の作り方について解説しましたが、梅酒に限らず漬け込み酒では話題を集めているお酒でもあります。
例えば、いちごをウイスキーで漬け込んだ、いちご漬け込みウイスキーはSNSなどを通じて話題を集めていました。
漬け込みウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。