ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
アベラワーはスコットランドのスペイサイド地方のシングルモルトウイスキーです。
甘いウイスキーの代名詞のようでもあり、検索してみると大体上位に引っかかっているほどで、初心者にも飲みやすいウイスキーではないでしょうか。
こちらのアベラワーは特にフランスで人気のあるウイスキーでしたが、次第に世界的な人気を博し、スコッチシングルモルトの売り上げではトップ10内に入るようになりました。
ブランデーのような濃厚で甘い味わいということもあって、ブランデー大国フランスで人気が沸騰したのかもしれません。
女性人気も高いようです。
また、国際ワイン・アンド・スピリッツ大会でも複数回金賞を受賞しており、専門家もうならせるウイスキーとなっています。
本記事ではアベラワーの種類と製法と歴史について解説し、おすすめの飲み方も紹介します。
この記事のポイント
アベラワー蒸留所はスペイサイドエリアのほぼ中心地に位置し、秀峰ベンリネス山(標高840m)を源とするラワー川沿いにあります。
アベラワーとはゲール語で『ラワー川の落合』という意味を指します。
1826年にジェームズ・ゴードンとピーター・ウェアによって蒸留所が建てられましたが、この地方ではそれ以前から密造酒の製造が行われていたそうです。
密造者たちは当初聖ダンスタン(スコットランドでは聖ドロスタン)の井戸水を利用していました。
アベラワー蒸留所でもこの井戸水を仕込み水として使用していましたが、井戸が枯れてしまった後はベンリネス山から湧き出す泉から水を引いていたそうです。
元々はブレンデッドウイスキーホワイトレザーのキーモルトのウイスキーでした。
1826年以降、蒸留所のオーナーの変更は幾度となく変更になりますが、転機は1879年に訪れます。
1879年、大規模な火災によって蒸留所は全焼してしまうのですが、ヴィクトリア朝の美しい建物に再建されたのです。
その後、1898年にも小規模の火災はありましたが、再建され、1974年から現在のオーナーはペルノ・リカール社になっています。
ちなみに、ペルノ・リカール社の運営になってからは近代的な設備も取り入れられています。
アベラワーの原料である大麦は全てスコットランド産のものを使用しています。
ポットスチルは「ストレートヘッド型」のものを使用して、蒸留時間や温度などをコンピューターシステムによって徹底的に管理するなど、古いものと新しいものを融合させてウイスキーの味わいをより向上させる仕組みを取り入れています。
ストレートヘッド型の玉ねぎスチルを使用することにより、濃厚なコクのある原酒が生まれるといわれています。
アベラワーの熟成には他にはない特別な『ダブルカスクマチュレーション方法』を採用しています。
これは、選び抜かれた2種類の樽を使って熟成する方法です。
例えば、シェリー樽とバーボン樽を使えば、ブランデーのような濃厚でベリー系やラムレーズンといったコクと香りを持ったウイスキーを生み出せるのです。
もちろん、シェリー樽・バーボン樽以外の組み合わせもあり、様々な樽で一番熟成状態のいい時期を見極めます。
香りは華やかでフローラルですが、えぐみがありません。
バーボン樽とのヴァッキングなので基本的にはいいとこどり。
口にうまみ成分が染み渡る感じです。
値段は4000円~5000円ですが、全体を見てみると比較的かいやすく、ボトラーズを見てもそんなに高くなく、10000円以内で変えてしまいます。
アベラワーのおすすめラインナップをご紹介します。
引用画像:Amazon.co.jp
こちらは過去のフラッグシップボトル的な役割をしていたボトルです。
色を見ると伝統的なシェリー樽熟成であることが見て取れます。
色は濃いゴールド。
アロマはプリンのカラメルやメープルシロップ、熟成した果実もそうですが、バニラ香のような華やかな甘さ。
じかに嗅ぐと熟成した洋ナシ、フレッシュなはつらつさもあり、二面性があります。
味わいは甘くてまろやかさがある程度続くと苦味とドライさがでてきて、充実した余韻がでてきます。
パンケーキにかけたようなあまーいメープルシロップのような感じもします。
非常に存在感があり、ハチミツ&メープルシロップ、フレッシュ&熟成果実が一体となって非常に美味しい仕上がりです。
ロックにすると甘みが感じにくくシャープになり、きりっとします。
フレッシュ果実をほおばっているようなフルーティさがあります。
引用画像:aberlour.com
シェリーとアメリカンオークのダブルカスクになっています。
シェリー系なので、赤みがかった色をしています。
フルーツ、ラムレーズン、熟したグレープフルーツのような香りのよさ
味わいはシェリー系によくあるゴムっぽい味わいがなく、シェリーっぽい甘みとよい酸味に
よって喉にすっとはいっていき、カシスっぽい味がします。
フィニッシュはラムレーズンのいい香りが長く続きます。
引用画像:aberlour.com
アベラワーの特徴として、バランスの取れた優等生的な味わいですが、こちらも多聞にもれず、美味しいバランスの取れたフレーバーが楽しめるボトルです。
スモーキーさはほぼ感じず、上品でフルーティ、華やかさ、エレガントさが感じられます。
16年は南スペイン産のシェリー樽とバーボン樽のダブルカスクマチュアートで熟成させた原酒で作られています。
シェリー樽でより華やかに、バーボン樽でよりしっかりとした樽香と複雑さが表現されています。
16年という長期熟成感が非常に顕著に表れており、締めの1杯に丁度いいでしょう。
アロマはクリーミィーなバニラ香、ドライフルーツ微かにスパイシーなナッツ。
味わいはフローラルで微かにスパイシー、チョコレート、プラム、オーク。
引用画像:aberlour.com
18年ものになると香りの凝縮感が強く、アロマがウイスキーのほうから鼻腔に入ってくる感じです。
アロマはドライフルーツでも、アンズや桃等という印象があります。
さらに、滑らかでクリーミィーさがあるというのがアロマの段階から感じることができます。
味わいはやはりクリーミィーで木樽由来のビターチョコレート、ドライフルーツのオレンジの印象もあります。
シェリー樽由来の香りや甘さもしっかりと表現されています。
シェリー樽由来の原酒のほうが若干多いような感じもします。
余韻は長く、バランスも良く非常に完成度の高い味わいにしあがっています。
引用画像:aberlour.com
アブーナというのは起源とか原点といった意味になります。
こちらはスペインのオロロソシェリー樽に詰めてあります。
こちらはバッチNOが記載しており、カスクストレングスは樽ごと、払いだした製造ロットごとにアルコール度数なども違うのでその発売されたバッチによって味わいが色々楽しめるのが面白いですね。
色は赤みがかった琥珀色でメープルシロップのようなきれいな琥珀です。
アルコール度数は61%と高め。
アロマは濃厚でリッチな香り立ちとスパイシーな香り立ちが最初にあり、スミレ、黒蜜、プルーンのようなな香り立ちがあります。
微かにジンジャーっぽいテイストがあり、フルーティでもあり上品さをまとった香りです。
味わいはタンニン感により渋みはありますが、スパイシーさはありつつ、舌ざわりも粘性がありつつ、濃い甘み、中間から抜けていく香りがスパイシーさが抜けていく感じでシェリー樽系のお手本、起源と言える1本と言えます。
ロックで飲むと冷えれば冷えるほど風味とか甘さはどんどんなくなって抑えられていきますが、基本的にはロックにすると甘みがすごく残ります。
しかも、蜂蜜のような甘味、レーズン感も兼ね備えたハイブリッドタイプのウイスキーといえます。
ストレートで飲むと更に甘みやうまみが増します。
アルコール度数は48度と結構あり、そしてノンチルフィルタードということでうまみ成分がそのまま残っているといえますね。
アベラワーはロックにとても合いますのでロック好きの方は飲んでみてください。
ロックで美味しく飲める銘柄は数少ない中で、アベラワーは非常におすすめです。
ブランデーが好きなフランス人好みに作られていますが、その味わいは本格派。
アルコール度数は高いのに飲みやすいウイスキーなので是非ご賞味ください。