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アイルサベイの種類と味わい、おすすめの飲み方

2023.05.31 / 最終更新日:2024.08.07

アイルサベイは、ローランド地方で製造されるスコッチウイスキーのシングルモルトです。

グレーンウイスキーを製造するガーヴァン蒸溜所の敷地内に最新の設備を投入されてモルトウイスキーを生産する蒸溜所としてアイルサベイ蒸溜所は設立されました。

ローランドのシングルモルトは飲みやすさを重視したものが多いですが、好き嫌いが分かれるピートスモークがあるのが特徴です。

この記事では、アイルサベイの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。

この記事のポイント

  • アイルサベイの種類と味わいを紹介
  • アイルサベイのおすすめの飲み方を解説

アイルサベイとは

アイルサベイは、スコットランドのローランド地方にあるアイルサベイ蒸溜所で製造されるシングルモルトウイスキーです。

グランツやモンキーショルダーで知られるウィリアム・グラント&サンズ社で新たにブレンデッド用のシングルモルトを供給するために作られた蒸溜所になります。

ローランドモルトでは珍しいピートスモークのある銘柄ですが、ほかのローランドモルト同様に甘味があります

アイルサベイの歴史と製造方法を見ていきましょう。

アイルサベイの歴史

ウィリアム・グラント&サンズ社はブレンデッドウイスキー需要の高まりを受けて、グランツモンキーショルダーに使用するモルト原酒が所有している既存のグレンフィディック蒸溜所バルヴェニー蒸溜所では賄いきれなくなりました。

こちらの蒸溜所の原酒は、シングルモルトの需要も高かったため、シングルモルトの生産を減らすわけにもいきませんでした。

2007年、ウィリアム・グラント&サンズ社はグレーンウイスキーを製造するガーヴァン蒸溜所の敷地内に新たにブレンデッド用のモルトウイスキーを製造するアイルサベイ蒸溜所を設立しました。

アイルサベイ蒸溜所は、最新鋭の設備が整えられ、16基のスチルを持つ年間1,200万リットルのウイスキーが製造できる巨大な蒸溜所となります。

2009年の正式なオープンには、当時は皇太子であったチャールズ3世も駆けつけるほどのプロジェクトでした。

蒸留所の設立から8年以上かけて2016年にアイルサベイの初めてのシングルモルトウイスキーがリリースされましたが、ローランドでは珍しいヘビーピーテッドスタイルであったことや、ウイスキーの甘さを独自の基準で測定したことから衝撃を与えます。

シングルモルトでは古来から続く伝統的なウイスキーの製造が重視され、高く評価されるなかで、アイルサベイは最新の設備を利用して最大限に効率化しています

最新の蒸溜所が過去の伝統的な蒸溜所に対抗していけるかどうかという点においても今後に注目したいところです。

グランツ、モンキーショルダーを詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

グランツとは?種類や味わい、おすすめの飲み方
モンキーショルダーとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

アイルサベイの製造方法

アイルサベイ蒸溜所は、すべてコンピューター管理、最低限の人数のオペレーターを配置して、24時間年中無休で稼働できるような設備を整えた最新鋭の蒸留所です

徹底的な製造の効率化とコストカットによって大量にモルトウイスキーが造られています。

科学的根拠に基づき、ウイスキーの風味を調整しており、ウイスキーの甘さを測定する独自の基準も設けています。

甘さはSPPM(sweet parts per million)、スモークはフェノール値(PPM)ではなくPPPM(peat parts per million)で測る仕組みです。

特にフェノール値は高いからといって必ずしも強いスモークになるとは限りません。

銘柄によっては、フェノール値の高さからスモークを期待して飲んだところ、思ったよりもスモーク香が弱いと感じられるミスマッチが発生する原因にもなっています。

アイルサベイは、このような状況を解決するために新たにPPPMというより正確なスモークの強さを測る基準を設けており、ラベルに表記されています。

より正確にウイスキーのスモークを測れる基準があれば、顧客の購買に対するミスマッチを防ぐ効果が期待できることでしょう。

アイルサベイ蒸溜所の詳細はこちらのページにまとめています。

アイルサベイ蒸留所 - Ailsa Bay DISTILLERY

アイルサベイの種類と味わい

アイルサベイの種類と味わいを紹介します。

  • アイルサベイ スウィートスモーク 1.2
  • アイルサベイ シングルモルト

アイルサベイ スウィートスモーク 1.2

画像引用:Amazon.co.jp

アイルサベイ スウィートスモークは、アイルサベイ蒸溜所で造られた原酒のなかで最もPPPMが高いものがスウィートスモークとして販売されます。

バニラの甘い香りにスモークが広がることでその名の通り、スウィートスモークとなっています。

オレンジピールなどの柑橘系の果実の風味が楽しめ、リッチで豊かな味わいです。

アイルサベイはヘビリーピートスタイルで甘いスモークを楽しむ銘柄となっています

アイルサベイ シングルモルト

画像引用:https://www.thewhiskyexchange.com/p/30748/ailsa-bay

アイルサベイ シングルモルトは、スウィートスモークが発売される前にアイルサベイ蒸溜所から最初にリリースされたボトルです。

ローストアーモンドとはちみつの香りに、口に含むと甘いスモークが鼻腔をくすぐります。

レモンと洋ナシの甘い味わいですが、タールのようなフレーバーもありパンチのある味わいです。

初めてのリリースであり、その後はスウィートスモークをメインに販売していることから、あまり見かけないボトルになりました

アイルサベイのおすすめの飲み方

アイルサベイのおすすめの飲み方を解説します。

  • ストレート
  • ハイボール

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ストレート

アイルサベイの甘いスモークを堪能するならストレートで味わうのが良いでしょう。

アルコール度数が高いため、水や炭酸水などのチェイサーを用意してゆっくりと飲むのがおすすめです

ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。

ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選

ハイボール

アイルサベイは加水しても甘いスモークなどの風味が崩れにくいので、ハイボールにするのもおすすめです。

加水をするとフルーティーな風味が際立ちやすく、飲みやすくなります

シングルモルトをハイボールにするのはもったいないかどうかはこちらの記事で紹介しています。

シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは

まとめ

アイルサベイは、ローランドウイスキーでは珍しいヘビリーピートタイプで、最新鋭の設備を利用して造られています。

ブレンデッド用の原酒を供給するのが第一の目的ではあるものの、シングルモルトの製造にも意欲的に取り組んでいるので、今後の展開に期待できます。

アイルサベイを飲むならアイルサベイ スウィートスモークを探してみると良いでしょう。

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