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オスロスクとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

2022.07.25 / 最終更新日:2023.09.04

オスロスクはスコットランドのスペイサイドのシングルモルトウイスキーです。

発音が難しくパッと見た瞬間どういう風に読むのかな?という特徴がありますが、かつてシングルトンという名前でシングルモルトが発売されていましたが、シングルトンからブランド名が切り替わりまして花と動物シリーズをはじめとしたオスロスクに変わっています。

ウイスキー評論家だった故マイケル・ジャクソン氏も、「ch」を「ス」と発音するのはどうにもしっくりこないといったコメントをしていたそうです。

オスロスクといえばJ&Bというブレンデッドスコッチウイスキーの重要なキーモルトの蒸留所、原酒供給を確保するための重要な蒸留所ですが、蒸留所は結構新しいのです。

J&Bのキーモルトとしての役割を持ちつつ、シングルモルトウイスキーとしても大変素晴らしい品質のウイスキーがたくさん出ております。

その品質を知っていただく一つとしてはオスロスクの花と動物シリーズ10年が一つ上げられるのではないでしょうか。

この記事のポイント

  • オスロスクの伝統の製法や蒸留所を紹介
  • オスロスクの味わいを堪能できるおすすめの飲み方を解説

オスロスクの蒸留所・歴史

オスロスクの創業は1974年とまだ比較的歴史が浅い蒸留所で白州の蒸留所が1973年なのでほぼ同い年となります。

所有者はディアジオ社であり、オスロスクをはじめ、モートラックやダルユーイン、ティーニニック、ラガヴーリンその他多くの蒸留所を所有しています。

更に、ジンではタンカレー、ビールはギネスと名だたるブランドを保有している巨大酒類会社となり、ディアジオ帝国と言われることもあるほどです。

現在、オスロスクは花と動物シリーズでリリースされており、蒸留所にちなんだ花や動物がラベルに描かれています。

蒸留所の場所はスコットランドのクレイゲラキとキース(ともにウイスキー産業が盛んな町として有名)のちょうど中間に位置するマルベンという村に位置しています。

オスロスクというのはゲール語で「赤い流れを渡る浅瀬」を意味しており、仕込み水に用いられているマルベン川からひいたドリーの泉は非常に良質な軟水であり、この水の発見が蒸留所建設に踏み切ったきっかけです。

オスロスク蒸留所は前述にもある通りJ&Bブレンデッドウイスキーのためのキーモルトを製造することが一番の目的でした。

しかし、オスロスクはモルトファンにも人気が高かったので、1986年に「シングルトン」としてリリースしました。

数々の品評会での受賞歴があり(1990年初頭には、インターナショナルワイン&スピリッツアワード1992年と1995年の金賞受賞)世界的にも評価の高い銘柄となっていきました。

しかし、1997年、当時の所有者であったグランドメトロポリタンとギネスの合併後、蒸溜所はディアジオ社傘下になってから、オーナー会社の吸収合併がもとで、メイン市場だった日本での売り上げが落ちたため、早々に終売となってしまいます。

その後、2001年に「オスロスク」に名称が戻ってから生産が再開され、「花と動物シリーズ10年」として改めて発表されることなりました。

オスロスクの製造方法

まずは原料ですが、仕込み水は前述の通り、ドリーの泉から湧き出た良質な軟水を使用しています。

大麦はディアジオが所有しているモルティング施設から取り寄せており、全てノンピートです。

発酵時間は約80時間でステンレス製の発酵槽は8基になります。

蒸留の工程では初留器と再留器が4ペアの計8基で蒸留器1基あたりの容量は初留器が24,000リットル、再留器が16,500リットル程度となっています。

形はランタンヘッド型でラインアームは上向きになっています。

オスロスクのフルーティなフレーバーはこの特殊な形状により作り出されているのです。

オスロスクの特徴・味わい

現在ディアジオ社が所有している蒸留所内でローズアイル蒸溜所が年間1250万リットルとトップの生産量を誇っており、スコッチモルト蒸溜所全体ではグレンリベットが2100万リットルほどの規模です。

現在オスロスク蒸溜所のアルコールの年間生産は590万リットルあり、ディアジオ社傘下のモルト蒸留所の中ではトップ10に入る規模になります。

オスロスク蒸溜所で特徴的なのはゴードンジンのバックアップ蒸留所になっているということです。

ゴードンジンを造るキャメロンブリッジ蒸留所に問題が発生した場合発生した場合、オスロスクでゴールドジンを造れるよう事前に準備されているのだといわれています。

オスロスクの味わいの特徴は、熟成期間はさほど長くないですが、エステリーでフルーティな初心者から玄人の方まで飲みやすいウイスキーで、オスロスクを好きでない人はウイスキーを好きではないのではないかと言われるほどです。

オスロスクの種類

オスロスクのおススメラインナップをご紹介します。

UD 花と動物 オスロスク 10年

画像引用:Amazon.co.jp

上品な花とハチミツたっぷり感にその奥にフルーツタルトがあり、本当にいい香り立ちなのです。

花と動物シリーズはユナイテッド・ディスティラリーズ社(UD社)がかつてリリースしていたモルトウイスキーのシリーズの一つで今でいうところのディアジオ社がリリースしています。

オスロスクは花と動物シリーズの中では香りがピュアでクリーンという表現がぴったりくるようなウイスキーです。

ボトル1本で7000~8,000円と言いお値段ではありますが、値段に引けを取らない味わいです。

爽やかなイメージがまずあり、キウイフルーツやグリーンアップル同時に熟したリンゴ、ドライフルーツ、フルーティなイメージが複層的で、麦っぽさもありますが、フルーティ以外の部分は透明感のある風味を感じます。

シンプルなコーヒー、チョコレート、アーモンドのフレーバーもあり、トーンが低くて熟した部分と爽やかな部分がのバランスが整っています。

花と動物シリーズ現在のラインナップ

・グレンロッシー(GLENLOSSIE)10年
・オスロスク(AUCHROISK)10年
・グレンスペイ(GLENSPEY)12年
・マノックモア(MANNOCHMORE)12年
・ストラスミル(STRATHMILL)12年
・リンクウッド(LINKWOOD)12年
・インチガワー(INCHGOWER)14年
・ベンリネス(BENRINNES)15年
・ダルユーイン(DAILUAINE)16年
・ブレアアソール(BLAIR ATHOL)12年
・ティーニニック(TEANINICH)10年

ザ シングルトン オブ オスロスク

画像引用:Amazon.co.jp

オールドボトルはコルクがちぎれる可能性があるのでゆっくり開けましょう。

アロマは凝縮感、リンゴジャム、ドライフルーツ、レーズンの印象が強いです。

多少の経年による変化はあるかもしれませんが、蒸留の仕方が多少違うような感じもします。

現行のオスロスク10年が華やかで香水のような印象がありますが、こちらは芳醇、まとわりつくような印象であり、ドライフルーツ、同じリンゴでもに詰めたようなリンゴ、スパイシーさはシナモンなどのフレーバーがあります。

中々目にする機会がないボトルですので、バーなどで見かけたら是非飲んでみましょう。。

オスロスク 25年 スペシャルリリース 2016

画像引用:Amazon.co.jp

ディアジオでは毎年リミテッドリリースが発表されており、傘下の蒸溜所の限定ボトルやクラシックモルトのディスティラーズエディションです。

こちらはオフィシャルボトルが少ない上に更に貴重な長期熟成ボトルです。

こちらのボトルはアメリカンオークカスクと、ヨーロピアンオークカスクで熟成されています。

オスロスクのおすすめの飲み方

オスロスク10年のおすすめの飲み方はロック、またはハイボールをおすすめします。

フルーティな青りんごのフレーバーを堪能するのであれば、冷たくすると一層美味しく感じられます。

もちろん、ストレートでも楽しめる一杯です。

まとめ

ザ・シングルトンとして華々しくデビューしたオスロスクでしたが、歴史的には今のオーナーのもとでは残念ながら不遇な扱いに甘んじています。

しかしその味わいは、他の有名蒸留所にも引けをとらない素晴らしいものです。

出回っているボトルのほとんどはボトラーズものですので、仕上がりには多少のばらつきがありますが、ぜひ試して欲しいスペイサイドモルトです。

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