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オルトモアの特徴とは?種類や味わい、おすすめの飲み方

2022.04.06 / 最終更新日:2023.09.04

オルトモアはスコッチのシングルモルトウイスキーです。

スコットランドにおいて、スコッチは6エリアに分かれていますが、なかでもオルトモアが属しているスペイサイドはハイランド地方の中心部ともいえるスペイ川沿いにある50以上の蒸留所がひしめく激戦区でもあり人気エリアといっていいでしょう。

ちなみに気候が非常にウイスキー造りに適していて水質もよく、スコッチを代表するシングルモルトマッカランもこのスペイサイドエリアで生産されています。

オルトモアはゲール語で「大きな小川」を意味しますが、スペイサイドの中でも霧の深い湿地で造られており、野生の植物が自生する豊かな土壌でした。

華やかな味わいを得意とするスペイサイドの中でウイスキーを造る環境も完成されているオルトモアですが、スペイ川から若干離れたところに位置しているのでギリギリスペイサイドといえる地域にあります。

今回は、オルトモアの種類や味わい、おすすめの飲み方をご紹介していきます!

オルトモアと同じ地域で生産されるスペイサイドモルトの種類はこちらの記事をチェックしてください。

「スペイサイドモルト」ウイスキーの特徴とは? おすすめ銘柄10選

この記事のポイント

  • オルトモアの特徴や味わいをご紹介!
  • オルトモアの種類とおすすめの飲み方を解説

オルトモアの特徴や味わい

オルトモアはノンピートモルト、つまりピートを全く使用しない麦芽のことを言います。

ピート(泥炭)によってスモーキーな香りや味わいをウイスキーに加えますが、スモーキーな香りは好き嫌いが分かれるところです。

ノンピートモルトはスモーキーさがない分、華やかな味わいを得意としており、喉越しはすっきりとしていて飲みやすい仕上がりです。

ただ、人によってはノンピートでもピートを感じる人がいるかもしれません。

その理由は、製造段階で仕込み水をフォギー・モスの泉という水から得ているからです。

フォギー・モスは泥炭地にあり、この仕込み水のピートな香りがついているそうです。

ノンピートなのにピートを感じる人がいるのはこの仕込み水が影響しているといわれています。

オルトモアってどんなウイスキー?

オルトモアが『ラストグレートモルト』に選ばれたのをご存知でしょうか。

今回発売する商品は、バカルディ社が所有するウイスキー蒸留所でつくられたシングルモルトで、これまで何世代にもわたって蒸留、オーク樽に貯蔵され熟成されてきました。これまで入手が困難であった、これらの貴重なシングルモルトを今後、継続的にお楽しみいただけるようになります。

既に発売されている『アバフェルディ』に今回の4ブランドを加えた5種類のシングルモルトを「ラスト・グレート・モルト」とシリーズ化し、地域特性多彩なフレーバーとキャラクターのスコッチウイスキーをご提供します。

引用元:サッポロビールニュースリリース

また、オルトモアはブレンデッドウイスキーとしても活躍しています。

というか、ブレンデッドとしての役割をしてきた期間の方が長いかもしれません。

世界一売れているという異名を持つジョニーウォーカー12年などに組み入れられていたり、他にもデュワーズのキーモルトとして採用されていたりします。

オルトモアのシングルモルトのアロマは、湿地の水や木、森林の爽やかさを思わせます。

段々とフルーティなリンゴやオレンジの香りが花開き、バニラ香へと続きます。

アルコールは46度と若干高めであるため、口に含んだ時にアルコールの刺激を感じます。

味わいは柑橘系の華やかなした甘みと酸味、甘味のあるパンを思わせる麦やとバニラの甘みがほんのりあり、ドライなフィニッシュが特徴的です。

オルトモアの歴史

オルトモア蒸溜所は1897年にアレクサンダー・エドワードによってフォギー・モス(霧が深い湿地)と呼ばれる立地に設立されました。

18世紀当時、ウイスキーの製造に対して不公平な税金がかけられていましたが、かつてオルトモア蒸溜所は森林の中に存在し、霧が深くかつては『神秘的な秘境』と呼ばれていたので、政府の目を逃れてウイスキーを製造することができていました。

1923年以降、ジョン・デュワー&サンズ社に買収されてからというもの買収に次ぐ買収でオーナーの入れ替わりや閉鎖、再開など波乱に満ちていました。

紆余曲折ありましたが、1998年にバカルディ社の子会社となったジョン・デュワー&サンズ社が所有して現在に至ります。

しかし、その長い歴史で培ってきた独自の製造方法などは大きく評価され続けてきました。

一番の特徴は蒸気機関による発電であり、それまで、発電は水車で行われてきました。

蒸気機関による発電により修理があるとき以外、一日中稼働し、70年間もの間電力が供給できるようになりました

オルトモアの種類

オルトモアの種類でも選りすぐりをご紹介しましょう。

お好みの味をみつけてみてください。

オルトモア12年

オルトモアのオフィシャルボトルになります。

第一香のアロマは爽やかな森林浴のようで第二香にかけて柑橘系のフルーツへ移り変わっていきます。

味わいはアルコールのドライな刺激から柑橘系へ変化し、バニラの甘さも感じられます。

フィニッシュはドライな余韻で深く、ノンピートならではの複雑な味わいを堪能できます。

オルトモア18年

18年は特に甘みとスパイシーな味わいのバランスが素晴らしいです。

甘味はフレッシュさを感じるリンゴ、バニラの香りが際立っており、オーク樽の木のアロマも調度いい具合にひろがっています。

ほろ苦い麦芽風味に熟成の程よいコクを感じられ、華やかかつスパイシーな余韻があります。

オルトモア 18年 1989-2007 ウイスキーエクスチェンジ

こちらはウイスキー・エクスチェンジ社という英国最大のウイスキー専門商社が手掛けた銘柄です。

代表のスキンダー・シン氏は、蒸留所関係者とも密接な関係がある上、先見の目と類まれなアイデアを持ち合わせています。

中々手に入りにくい銘柄ですが、その味わいはオルトモアの中でも際立った個性をもっています。

シェリー樽を使用したこちらの銘柄はアロマ第一香からシェリーがたっており、メープルシロップ、チョコレート、黒砂糖といった濃い甘味が特徴的です。

テクスチャは熟成年数以上に飲みやすく滑らかに感じられます。

味わいはシェリー樽特有のプラムやベリー系の果実感からチョコレート、シロップといった濃厚な甘味のコクへ繋がり、フィニッシュに向けてハーブやシナモンなどの爽やかでドライな余韻が長く続きます。

オルトモア19年 2015年ボトリング ザ・ウイスキーショップ

2015年にイギリスのザ・ウイスキーショップ向けにボトリングされたオフィシャル・シングルカスクです。

19年の熟成期間のうち最後の5年間をリオハワイン樽で熟成しているのが特徴であり、リオハはスペイン北部に位置する、スペインを代表するワイン産地となっています。

土壌の違う地域のブドウをブレンドして造られることも多く、複雑な風味であるワインが多いのが特徴です。

5年間もの間、後熟していたのは非常に長いですね。

この銘柄もリオハ樽の影響を大いに受け、ワイン樽由来のミックスフルーツのような甘い香りが突き抜けています。

リンゴやアプリコットジャムから香り豊かなシナモンのスパイシーさが広がります。

テクスチャは滑らかで、味わいは果実の甘いコクとワインのベリー系の甘味にとシナモンのスパイシーな渋みでフィニッシュに引き締まった心地いい余韻を感じます。

オルトモア25年

オルトモア25年は長い熟成期間により、深いコクが際立っています。

穀物系のお菓子、ビスケットやバター、バニラ香などのアロマがあります。

味わいは、南国のトロピカルフルーツの爽やかな甘味を中心に複雑な風味を持っており、長期熟成の芳醇で豊かな美味しさを堪能できます。

オルトモアのおすすめの飲み方

オルトモアはノンピートでフルーティな爽やかさを持っているシングルモルトなため、『第一級の食前酒』と呼ばれているウイスキーです。

その為ストレートでも大変美味しくのむことができますが、一番のおすすめは「ハイボール」です。

ソーダを足すことで、よりコクのある甘みが際立ちます。

その上、スパイシーさが抑えられ、ソーダの爽快感と甘みのバランスが調和されるのです。

まとめ

オルトモアはウイスキーの蒸留所に最初にエコロジーを取り入れた蒸留所だそうです。

通常は蒸留の過程でウイスキー粕がでますが、オルトモア蒸留所がウイスキー粕を利用して家畜用の肥料を発明。

今では多くの蒸留所で、同じように対応されていますが、環境に配慮した蒸留所だと味にも信頼がおけますね。

 

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