ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ビッグピートはアイラモルトのみで作られているボトラーズブランドのブレンデッドモルトウイスキーになります。
ラベルが特徴的な目を引くこちらのウイスキーはダグラスレインからリリースされています。
ダグラスレインはスコットランドのグラスゴーに拠点を置くボトラーズブランドです。
代表的なラインナップには『スカリーワグ』や『オールドパティキュラー』などがあります。
ボトラーズとは何かというと独立した瓶詰め業者が蒸留所から原酒を購入し、独自に熟成し、瓶詰めした後、自社のラベルを張って販売したものになります。
ボトラーズブランドは原酒を独自に熟成するため、オフィシャルブランドとは異なった味わいを楽しむことができます。
ちなみに、現在世界で流通しているスコッチウイスキーはオフィシャルブランドよりもはるかにボトラーズブランドの方が多いのです。
本記事ではビッグピートの種類と製法と歴史について解説し、おすすめの飲み方も紹介します。
この記事のポイント
画像引用:douglaslaing.com
ダグラスレイン社はボトラーズ社で1948年に創立して以来、品質に妥協しない姿勢を一貫しており、日本でもウイスキーファンからの人気を集めるブランドとして認知されております。
ビッグピートは1990年代のアイラ島のシングルモルトブームのさなかに生まれたウイスキーですが、ブーム時に好まれたのはスモーキーなフレーバーでした。
熱狂的なピートファンに応える形でダグラスレイン社はブレンデッドモルトウイスキーである『ビッグピート』をリリースします。
現在ダグラスライン社は経営者のレイン兄弟がそれぞれ別々の道を歩みだしたため、「ハンターレイン社」「ダグラスレイン社」の2社に分社化しました。
ビッグピートはダグラスレイン社の所有ブランドとなり、ブレンデッド・モルトウイスキーの主力として今も販売され続けています。
ダグラスレイン社は、生産者かつブレンダーとしての一面を持つ兄弟が運営しており、シングルモルトとしての基準に満たない樽は全てブレンデッドウイスキーへ回し、品質に妥協しないリリースを続けてきました。
その後、2013年に分社し、弟の弟のフレッド・レイン氏がダグラスレインという会社名を引き継ぎ、同社を運営しています。
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今回ご紹介するビッグピートのフラッグシップボトルは使用される原酒がすべてアイラモルトで構成されており、
代表的なものですと、『ボウモア』・『カリラ』・『アードベック』『ポートエレン』になっております。
閉鎖された蒸留所のポートエレンの原酒が使われていることでも有名です。
ビッグピートからは様々な限定品ボトルがでています。
フラッグシップボトルは複数のモルトをブレンドしたブレンデッドモルトとなっています。
アイラ島では大麦麦芽にスモーキーな風味を宿すのにピート(泥炭)を焚きますが、アイラ島で採れるピートは炭化した海藻が含まれているため、独特のヨード香がするのも大きな特徴です。
スモーキーでヨード感漂うアイラモルトは万人受けする味ではなく人によっては正露丸の風味がするといわれ好みの分かれるところです。
しかし、ウイスキー通にはこのヨード香がたまらない、とアイラモルトの虜になる人も多いのです。
ビッグピートはそんなアイラモルトの強い個性が詰めこまれた贅沢なブレンデッドウイスキーなのです。
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ビッグピートのボトルのラベルの顔をくしゃくしゃにしたおじさんのイラストですが、気になりませんか?
このおじさんのモデルは『アイラ島に住むおじさん』をイメージしているらしいです。
非常にユニークでインパクトがありますね。
惚れ惚れするような強烈なピーティかつ強いスモーク感が際立っており、バニラクリームのような甘い香り、僅かにレモンピールのような柑橘感やドライフルーツのような熟したフルーツ感をとらえることができます。
アロマは香り立ちは非常に強く複層的に感じられます
グラスに注ぐと粘性を感じるテクスチャとなっています。
味わいはピートが爆発して鼻の中を煙が包み込むようなイメージ。
味わいの軸は強烈なピートとスモークがかかった味わいです。
まず、強いスモーキーフレーバーが鼻を抜けるように感じられますが、舌にのせた後はバニラクリームまろやかな甘さが感じられ、強いピート、スモーク、わずかに穏やかなスパイシー感が顔をのぞかせます。
喉を通るとピートとスモーク感が中心ですが、穏やかな潮っぽさと土のような苦味と渋さを感じることができます。
さすがに多彩なアイラモルトをブレンドしているだけあってぴ様々な味わいを一度に味わえる印象があります。
ピーティやスモーキーさの味わいだけでなく舌触りもなめらかでクリーミーといった表現がぴったりなテクスチャーです。
ミディアムからフルボディよりで飲みごたえがある1杯にしあがっています。
ピーティやスモーキーだけでなく、バニラクリームのような甘さが非常にいい味わいをだしています。
ビッグピートのおススメラインナップをご紹介します。
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こちらはビッグピートのフラッグシップ的なモデルとなります。
リリースは2009年、人気のアイラの原酒のみでブレンドしたモデルです。
鼻を近づけただけで強烈なピートの香りがし、
焚火のようなスモーク、それだけではなくレモンピールの柑橘やバニラなどのアロマもしっかり感じます。
味わいは最初に爆発したようなピートとスモーキーな風味、じわじわと、バニラクリーム、柑橘類、レーズン、糖蜜などが現れて、長い余韻を楽しめます。
主要なモルトはボウモア、カリラ、アードベッグ、そして現在は閉鎖された蒸留所のポートエレン。
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こちらは「ビッグ ピート」の発売10周年を記念してリリースされたボトルです。
フラッグシップはノンエイジで年数表示がされていませんが、(アードベッグのみ16年以上)、こちらは10年熟成の原酒をつくっています。
香りはバーベキューのスモーク、備長炭、バニラ香、オレンジピール
味わいはピート感が中心ですが、フラッグシップより、やや穏やかです。
レザーの甘さやバランスの取れた海塩の風味があります。
フィニッシュはベーコン、タバコ、チャーリングした木の香りが長く続きます。
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2020年にリリースされた12年は典型的なアイラ島のウイスキーといった感じです。
新定番品となるだろうモデルで、スモーキーさと焦げたオーク樽の風味が調和されているだけではなく、香ばしいヘーゼルナッツやバニラ香の甘い香りやオレンジピールの香りもします。
フィニッシュは短めですが、甘い余韻が心地よいです。
スパイシー感は少なく初心者でも飲みやすい1本となっています。
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こちらは毎年クリスマスにリリースされるビッグピートのカスクストレングス・ボトルです。
カスクストレングスとは、加水によるアルコール度の調整が行われずにボトリングされたウイスキーを指します。
『ストレングス』とは強さを指し、ここではアルコールの強さになります。
フラッグシップボトルよりも濃厚なコクがあり、スモーキーさも増しているボトルになります。
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こちらは25年以上熟成した原酒のみを使用した、カスクストレングス・ボトルです。
限定品3000本で日本では限定150本の販売となっており、価格はかなり高騰しています。
アロマは海辺で行うバーベキュー、備長炭、黒糖、バニラ香、温かいレモン。
味わいはオイリーかつクリーミー、深いスモーク香、熟したフルーツ、黒胡椒、バニラ、黒糖、麦の甘み。
どんどん、味わいがでてきて、さすが長熟で技術の高いウイスキーといえるでしょう。
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ヴィンテージシリーズの第2弾は2018年にリリースされたこちらで、ダグラスレイン社の70周年のプラチナムイヤーなのでこの名前が付きました。
こちらも限定生産で本数3000本、日本への入荷は192本となっています
アロマは海辺でバーベキューをしているような風の柔らかな香り、穏やかなヨード、中盤にフルーティな甘さとミネラル感。
味わいは口に含むと始めに優しく深いピート香と塩気、 中盤から熟したフルーツやドライフルーツ、バニラアイス、糖蜜などの甘味へ変化します。
フィニッシュはややスモーキーでスパイシーな余韻が残ります。
熟成感はそれほど感じず爽やかさがあります。
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ヴィンテージシリーズ最後のラインナップがこちらです。
味わいは非常に複雑、というのもカリラ・ボウモア・アードベック・ポートエレンのそれぞれの27年以上熟成した原酒が使用されているからというのもあるでしょう。
味わいはまず深い煙の中にオレンジピールやハチミツ・生クリームのような甘味がほんのり感じられ、灰のような渋みとハーブ感や香ばしさなども現れます。
限定3000本のうち600本はドイツの予約分だとか。
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こちらは1985年に蒸留をし、33年以上熟成させた原酒をフランスのコニャック樽とスペインのシェリー樽で後熟させたユニークボトルです。
モルティのどっしりとした風味が生き生きとしており、アロマは完熟フルーツと甘いスモーキーさが掛け合わされています。
味わいはフェノール香、リンゴ、スモークベーコンがモルトのどっしりとした風味に包まれたような感じです。
一番のおすすめはハイボールです。
ピーティかつスモーキーそしてモルティな味わいが楽しめます。
ストレートで感じた甘さが控えめになり、ハイボールにしてもピーティさとスモーキーさは健在で骨のある味わいが最高です。
ここ数年、長期熟成のリリースが多いビッグピートですが、ダグラスレインはかなり原酒をもっていそうですね。
これからもどんな長期熟成の限定品がリリースされるのか?たのしみなところです。