ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ブラックバレルは、ジェムソン社によって製造・販売されているアイリッシュウイスキーです。
人気アイリッシュウイスキー「ジェムソン」のラインナップのひとつであり、ブラックバレルの由来は樽の内側を黒焦げになるまで焦がした樽を使用していることに由来します。
このような製法をチャーリングと呼びますが、チャーリングによってバニラやキャラメルの甘みが溶けだし、濃厚な味わいを持つのが特徴です。
この記事では、ブラックバレルの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
ブラックバレルとは、ジェムソン社でメインに販売されているアイリッシュウイスキーであるジェムソンのラインナップの1つです。
その名のとおり、ジェムソンのスタンダードボトルとは異なる黒いラベルが特徴的であり、チャーリングによって樽の内側が真っ黒に焦げたブラックバレルを使用しています。
ブラックバレルによって熟成されたジェムソンは、通常よりも芳香で複雑な風味を持つ濃厚なウイスキーに変化するのです。
ブラックバレルの歴史と製造方法について見ていきましょう。
ジェムソンについてはこちらの記事で紹介しています。
ジェムソンは、1780年にジョン・ジェムソン氏によって生まれ、アイルランドの首都ダブリンのボウ・ストリート蒸留所で造られた銘柄です。
1800年代にはウイスキー市場において世界の頂点にたった銘柄でしたが、イギリスとの貿易戦争や輸出先のアメリカで起こった禁酒法の影響でアイリッシュウイスキー全体が衰退しました。
その後は、アイルランド全体の蒸溜所が結束したことでアイリッシュ・ディスティラーズ・グループが設立され、現在ではミドルトン蒸溜所でジェムソンは製造されます。
ジェムソンはアイリッシュウイスキーのなかでもトップの売り上げを誇るだけでなく、再び世界でもトップクラスの売り上げを誇る銘柄となりました。
復活したジェムソンは2016年に新たなラインナップとしてジェムソン ブラックバレルを発売します。
カクテルにも使用しやすい飲み方を選ばないジェムソンのスタンダードボトルとは対照的に、芳香で複雑な風味を持つ濃厚なウイスキーとして販売されました。
ミドルトン蒸溜所の最新のニュースについてはこちらの記事で紹介しています。
ミドルトン蒸留所、2026年のカーボンニュートラル実現に向け約80億円の投資
ウイスキーを熟成させる樽のなかでもバーボン樽においては、樽の内側を焦がしてからウイスキーを熟成させます。
この工程をチャーリング(チャー)と呼び、熟成させるウイスキーの原酒の風味や香りをより高める効果が期待可能です。
内面の焼き加減は様々ありますが、ブラックバレルではバーボン樽が黒く焦げるまで焼きます。
焼き加減を強くするほど短期熟成でもウイスキーの風味が複雑になり、質が高まりやすくなるのです。
ただし、ブラックバレルはバーボン樽で熟成された原酒だけでなく、シェリー樽で熟成させた原酒もヴァッティングさせています。
このヴァッティングによってブラックバレルはワンランク上の豊かな風味を持つことになります。
ウイスキー樽のチャーリング(チャー)について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキー樽の内面を焦がす「チャー」を行う理由と熟成の効果とは
ジェムソンの種類は数多くありますが、ブラックバレルは現在の時点でラインナップが1種類しかありません。
ブラックバレルの味わいについて詳しく解説します。
画像引用:Amazon.co.jp
ジェムソンのなかでも黒いラベルとBLACK BARRELの白文字が特徴的なボトルです。
ネクタリンやアプリコットや熟したリンゴの甘い香りとコショウのようなピリッとした刺激も感じられる香味があります。
チャーによって黒く焦がした樽は、ジェムソンにバニラの濃厚な味わいとナッツのような香ばしい風味を与えてくれます。
フィニッシュは芳香で力強く、樽由来のウッディさがありますが、ブラックバレルに由来する焦げた木材の風味を感じられるのが特徴です。
通常のジェムソンとは異なる特徴と味わいを持ったボトルになりますが、アイリッシュらしく酒質がライトなので飲みやすいので、多くの人が挑戦しやすいウイスキーです。
ブラックバレルのおすすめの飲み方について紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
ブラックバレルは、カクテルにするよりもストレートなどウイスキーそのものの風味を味わう飲み方がおすすめです。
滑らかで飲みやすいうえに、バニラの濃厚な甘み、ナッツの香ばしさ、スパイシーな風味など複雑な風味を感じられます。
ブラックバレルを飲むなら、まずはストレートから試したいところです。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
ウイスキー初心者の方でアルコールの辛みがあって飲みにくいと感じた場合や、爽快感が欲しいと思った場合はハイボールにすることをおすすめします。
濃厚で甘みがあるスパイシーな風味はハイボールと相性が良く、後味もキレのあるものになるので、こちらもおすすめです。
ブラックバレルは、ジェムソンのラインナップのなかでも強い個性がありますが、アイリッシュらしく飲みやすいウイスキーです。
カクテルの材料にも使用されるアイリッシュウイスキーですが、カクテルではなくストレートで飲むのが楽しいウイスキーを探している方におすすめです。
ジェムソンのラインナップはブラックバレルだけでなく、ジェムソン スタンダードやジェムソン 12年 スペシャルリザーブなどもありますので、気に入った方はブラックバレル以外のジェムソンも飲み進めてみましょう。