ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ブラックニッカクリアといえば、コンビニやスーパーでお手頃価格で買えるウイスキーです。 瓶にはトレードマークであるおじさんの絵が印象的ですよね。
この瓶の外国人のおじさんからして、どこの国のウイスキーなんだろうと思ってしまいますが、ブラックニッカクリアはジャパニーズウイスキーの種類に入っています。
『日本のウイスキーの父』として知られるニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝氏が生んだ、ジャパニーズウイスキーになります。 非常にリーズナブルでありながら、飲みやすいので初心者からウイスキーマニアの方まで多くの人に愛されてきました。
今回はそんなブラックニッカクリアの魅力について、種類や味わい、おススメの飲み方について探っていきたいと思います。
この記事のポイント
ところで、ブラックニッカに貼ってあるラベルの絵のおじさん気になりませんか?
ジャパニーズウイスキーなのに何で外人なの?何人なの?って思いますよね。
見た感じ、鼻の下と顎にひげを蓄えて偉そうなどっしりと構えた男性のようですね。
1965年に登場してからというものなくてはならないマスコットキャラクターといった感じになっています。
この男性のモデルは19世紀英国の「W・P・ローリー卿」という人物だそうです。
ローリー卿は、香りの効き分けが得意であったとされるウイスキーブレンドの名人で、「キング・オブ・ブレンダーズ(ブレンドの王様)」と呼ばれていました。
描かれているのは、ウイスキーの原酒をテイスティングしている姿で左手に大麦を持たせて、ウイスキーの原酒を味見している姿をイメージしています。
このラベルの男性を考案したのはニッカウイスキーの創業者・竹鶴政孝氏だったのですが、憧れと羨望からのアイデアだったのでしょう。
竹鶴自身も同様に立派なヒゲを蓄えていた為、ラベルのモデルになっているとよく勘違いされたという逸話もあったそうです。
ブラックニッカウイスキー自体も竹鶴政孝氏が考案した銘柄ですが、リーズナブルで飲みやすいのも竹鶴氏の 「多くの人に楽しんで飲んでもらいたい」という理念のもとに生まれました。
ブラックニッカクリアが万人受けしているのはその飲みやすさにあります。
クリアと名がついていることからも、ノンピート(製造工程で泥炭を使用していない)ことにあります。
スモーキーなフレーバーをウイスキーに加える場合、通常は原料である大麦を乾燥させる際に泥炭を燃やします。
しかし、ブラックニッカクリアはスモーキーなクセやくどさをなくしクリアですっきりとした味わいを追究した結果、生み出されました。
また、ウイスキービギナーさんが試しやすい価格帯にもわけがあります。
それは「熟成期間が短い」こと。
ブラックニッカのウイスキーの熟成年数は最短2年で、長い熟成期間のウイスキーと比べると時間も手間もかからないところにコストパフォーマンスのよさ表れているのです。
ブラックニッカクリアのアロマは軽やかですっきりとしたモルト(麦芽)がかぐわしく砂糖を焦がしたような甘いか、味わいは柔らかな甘さでさわやかです。
今回はくせのないブラックニッカクリアをご紹介しましたがブラックニッカには様々な種類があり、個性もきわだっているのでお好みに応じて楽しむことができます。
ブラックニッカの銘柄 | 味わいの特徴 |
ブラックニッカクリア | 「ノンピートモルト」で香りが甘やかでくせがない。すっきりとした飲み口 |
ブラックニッカリッチブレンド | フルーティな香りで口当たりはなめらか、ロックにするとさらに香りがたつ |
ブラックニッカディープブレンド | 微かなピート臭、甘い樽の熟成したウッディーな香りと味わい。 |
ブラックフリージングハイボール | 甘く華やかな香りとなめらかな口当たりが特徴。ブラックニッカ クリアならではの“クリアな味わい”はそのままに、ほのかな甘さが引き立ちます。 |
ブラックニッカクリアハイボール | 缶のハイボール。ウィルキンソンタンサンとブラックニッカクリアの爽快感がうまくマッチした逸品。アルコール度数は9% |
ニッカをしょって立つブラックニッカは創業者の竹鶴政孝氏が描いていたように日本の洋酒業界を代表するウイスキーとなりました。
竹鶴は1934年に北海道余市蒸留所を完成し、1940年に「初号ニッカウヰスキー」を発売しました。
当時の経営状況は極めて困難に瀕していた中での初号ニッカウヰスキーの発売でした。
早く発売した方が経営は順風に進むはずでしたが、あくまで竹鶴は自分の納得する熟成の味わいになるまで待ち続けたというわけです。
それから16年後の1956年…原酒の貯蔵量も増え、ブラックニッカは初めて世に出ました。 当時はウイスキーに「級別制度」と言われるランク分けがあった中、ブラックニッカは特級でした。
階級 | 原酒混和率 |
特級 | 原酒混和率30%以上 |
一級 | 原酒混和率5~30%未満 |
二級 | 原酒混和率0~5%未満 |
竹鶴がウイスキーづくりを始めたころはウイスキーに似て非なるもので、フレーバーで味をつけてウイスキーっぽくしたものばかり好まれていました。
というのも、当時のウイスキーがウイスキーらしい完璧さがあるものほど庶民の口には合わなかったからです。
それを変えたのが余市モルトでした。
良質なウイスキーを製造するため。ウイスキーの本場であるスコットランドに近い気候の北海道与市でウイスキー造りを始めたのが大成功。
初号ブラックニッカには竹鶴がこだわりぬいた余市モルトがふんだんにブレンドされていました。
1965年以降は 「安くておいしい人気のあるウイスキーをつくりたい」 ということで、カフェグレーンをブレンドした商品を続々と発表しました。
その1つが『ブラックニッカクリア』です。 カフェグレーンとはニッカウヰスキーが製造し、アサヒビールが販売している純国産グレーンウイスキーのことです。
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ブラックニッカクリアはどんな飲み方でもおいしくいただけますが、飲み方別に味わいの特徴をみていきましょう。
おススメはストレートとロックです。 ちなみに加水すると味がぼやけた印象になるのでおすすめはしません。
ブラックニッカは約60年前にできたウイスキーですが、昔の良さをそのままに現代に合わせた味わいになるように年々微調整はしているそうです。
それでも、ストレートで飲むと懐かしいようなすっきりした甘いおいしさが味わいます。
砂糖を焦がしたような甘くて苦い感じにモルトの香りが加わってグイグイ飲んでしまいそうです。
普段スモーキーでコクやクセの強いウイスキーを飲んでいる方も久々に飲んでみると新鮮ではないでしょうか。
クリアは特徴としてすっきりとしたウイスキーなので、香りの強弱でいうと弱い方かもしれません。
そこで氷をいれると、ほとんど香りはしません。
しかし、味わいはキリリとした喉越しになり、柔らかさが抜けて違う魅力が顔を出します。
どんなシチュエーションでも気軽においしく飲めるのがブラックニッカクリアの魅力です。
歴史が移り変わっていっても「多くの人に楽しんで飲んでもらいたい」という竹鶴氏の理念と人気が続いているのはまさに偉業といえるでしょう。
ウイスキービギナーの方、是非歴史ある飲みやすいウイスキー、ブラックニッカクリアを試してみてくださいね。