ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
カーデュ(カードゥ)は、スコッチを代表するブレンデッドのジョニーウォーカーにもキーモルトとして使用されているシングルモルトウイスキーです。
ジョニ―ウォーカーの原酒として製造されるため、日本におけるシングルモルトとしての販売は少ない状態にありますが、ジョニーウォーカーの味わいに大きく貢献しているウイスキーになります。
軽快で甘い味わいから非常に飲みやすく、女性人気が高く、主にスペインで飲まれているスコッチウイスキーです。
この記事では、カーデュの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
カーデュ(カードゥ)は、スペイサイドでも設立が古いカーデュ蒸留所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
ジョニーウォーカーを構成するキーモルトとして知られており、ディアジオ社にとっても重要な拠点として、カーデュ蒸留所はビジターセンターなどの観光施設としての増築にも力を入れています。
ライトで甘い飲みやすい印象であり、ウイスキー初心者や女性も含めて、人を選ばず飲みやすい味わいです。
カーデュの歴史と製造方法について見ていきましょう。
スペイサイドモルトの種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
「スペイサイドモルト」ウイスキーの特徴とは? おすすめ銘柄10選
カーデュのウイスキー作りは蒸留所として政府から公認を得ていなかった農場の時代から始まっています。
スコットランドでは、1823年に税法が制定されるまで、税金から逃れるためにウイスキーの密造が行われていました。
ジョン・カミングとヘレン・カミングの夫妻は、1811年から非合法なウイスキーの製造を農場で始めます。
この時代にウイスキーの製造を取り仕切っていたのでは妻のヘレンであったことが分かっています。
1824年、カーデュ蒸留所が設立され、家族経営が続くことになり、蒸留所の経営はルイス・カミングとその妻エリザベス・カミングに引き継がれました。
カーデュ蒸留所を今の地位に押し上げたのはエリザベスであり、彼女は1884年に蒸留所における原始的な設備をすべて解体して再構築しました。
エリザベス氏の手腕で蒸留所は売上を大きく伸ばし、彼女はウイスキー業界における女王と呼ばれるようなり、カーデュの評判がジョン・ウォーカー&サンズ社の目に留まります。
ジョン・ウォーカー&サンズ社に買収されたことで、カーデュはジョニーウォーカーのキーモルトとして使用されることとなったのです。
ヘレン・カミングとエリザベス・カミング、カーデュは2人の女性の手腕によって現在まで生き残ることができました。
ジョニ―ウォーカーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
カーデュ蒸留所のウイスキー製造におけるこだわりのポイントは、仕込み水であり、マノック・ヒルの泉にある新鮮な水を使用し、レイ・バーンの良質な水源も織り交ぜていることが特徴です。
製造方法は古くからある蒸留所ではありますが、伝統を守るよりも現在のウイスキー業界に合わせた製法に変化しています。
現在の所有者であるディアジオ社の支援のもと、設備の増築にも積極的です。
熟成に使用されるのは主にバーボン樽となっており、製造されたウイスキーの70%がジョニーウォーカーの原酒であり、30%がシングルモルトとして販売されています。
ブレンデッドのキーモルトとして主に製造されるウイスキーで、シングルモルトが30%という比率は他の銘柄と比較すれば割合が高いといえるでしょう。
しかし、日本ではあまり見られないシングルモルトとなっています。
その理由は、シングルモルトとして輸出されるウイスキーのほとんどがスペインで消費されているからです。
カーデュ蒸留所の概要について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
カーデュ(カードゥ)蒸留所 - Cardhu DISTILLERY
カーデュの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:Amazon.co.jp
カーデュ12年は、カーデュのスタンダードボトルにあたり、一番入手しやすい銘柄です。
果実とバーボン樽由来のバニラの甘い香りに、ライトで甘い口あたりのなかにスパイシーさを感じられます。
軽快で、甘く、スパイシーで飲みやすいため、シングルモルトのなかでもウイスキー初心者に向いているおすすめの銘柄です。
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カーデュ18年は、カーデュ蒸留所で主に使用されるバーボン樽の原酒だけでなく、シェリー樽で熟成された原酒もヴァッティングされた上位ボトルです。
梨や、パイナップルなどの酸味のある果実と、プラムやレーズンといった熟した果実の風味が合わさり、カカオのビターな味わいが余韻として残ります。
カーデュの飲みやすさをそのままに、味わいをより高級感のあるものに仕上げた銘柄となっています。
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熟成年数は書かれていませんが、カーデュ12年よりも長く熟成された原酒を中心に、ヴァッティングされた銘柄です。
果実の甘みだけでなく、ビスケットのような香ばしさ、シナモンのスパイシーさ、チョコレートのビターな味わいが詰まっています。
熟成年数の長い原酒を使っていることがよくわかる複雑な味わいを持つ銘柄です。
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カーデュ アンバーロックは、アメリカンオークの樽で2回の熟成を経て作られる銘柄です。
熟成を2度行ったことにより、カーデュが持つ甘い味わいが強くなっており、風味は甘くて力強いと表現できます。
スタンダードよりも甘さの強いカーデュを求めている方は、こちらのボトルを探してみましょう。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/liquor-shop-sonoma/10000833/
カーデュ ゴールドリザーブは、マスター・ブレンダーのマシュー・クロウによる厳選したカードゥの原酒をブレンドした完成度を求めた逸品になります。
カーデュの特徴であるフルーティーな香りにべっこう飴のような香ばしい甘さが感じられ、カーデュ特有のスパイシーさも健在です。
カーデュを飲みなれた方が求めたい高い完成度をもつカーデュになります。
カーデュのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
カーデュはアルコール度数が低く、すでにある程度加水されてボトル詰めされているので、加水する飲み方を選ぶ場合は、飲み方によっては個性が消えてしまうことも。
そのため、ウイスキーの味わいをそのまま楽しめるストレートがおすすめになります。
水や炭酸水などのチェイサーを用意して、交互にゆっくり飲むようにしてカーデュ本来の味わいを楽しみましょう。
ストレート美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
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カーデュはスパイシーな味わいも特徴となっているので、独特の辛味に苦手意識を覚えてしまう方もいるかもしれません。
このようにスパイシーさが合わなかった場合は、常温の水とウイスキーを1:1で割るトワイスアップにすることで、辛味を減らし、甘味を増加させる効果が期待できます。
ウイスキー初心者の方を中心に、まずはストレートで試して、合わなかった場合はトワイスアップで飲むようにしましょう。
ウイスキーの水割りとトワイスアップの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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カードゥは、シングルモルトのなかでも飲みやすいので、日本における知名度は高いとはいえませんが、ウイスキー初心者への入門酒としてもおすすめです。
シングルモルトの日本への輸入数はけっして多くはありませんが、多くの銘柄において現在の時点で高騰はありません。
最初に飲むなら12年物のカードゥから探して飲んでみましょう。