山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
クロナキルティは、アイルランドのコーク州南部にある蒸溜所で製造・販売されるアイルランドの伝統的なウイスキーです。
近年、ウイスキー市場でも大きく成長しているアイリッシュウイスキーの新銘柄であり、蒸溜方法はアイルランド特有のポットスチルウイスキーとなっています。
ワイン樽を中心に熟成樽に使用しており、フルーティーでスパイシーな風味が特徴的です。
この記事では、クロナキルティの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
クロナキルティは、アイルランドのクロナキルティ蒸溜所で製造・販売されるポットスチルウイスキーです。
19世紀後期にはアイルランドには2,000もの蒸溜所が存在したといわれていますが、20世紀にはそのほとんどが姿を消し、長きに渡って冬の時代が訪れたアイリッシュウイスキーでしたが、近年ではクロナキルティ蒸溜所を含むさまざまな蒸溜所が生まれています。
熟成樽にはスタンダードなバーボン樽のほかにワイン樽が使用されており、果実の甘い味わいとスパイス感のある風味を持つ銘柄です。
クロナキルティの概要と製造方法を見ていきましょう。
クロナキルティ蒸溜所は、アイルランドのコーク州南部にあるクロナキルティの街で2018年に設立されました。
創業者はスカリー家であり、8代に渡って農家を続けており、原料に使用される大麦麦芽もこちらの農家で製造されたものが使用されます。
2019年3月、クロナキルティ蒸溜所で初めてのニューメイクのスピリッツの蒸溜が開始されました。
最初に仕込まれたニューメイクは30,000リットルにおよび、2022年に最初のボトルが発売されています。
アイルランドではかつて2,000以上の蒸溜所がありましたが、有力な輸出先であったアメリカの禁酒法や第一次世界大戦の影響でほとんどの蒸溜所が姿を消しました。
しかし、現在になってアイルランドには新しく蒸溜所が設立されており、ウイスキー市場においても他の5大ウイスキーと比較してアイリッシュウイスキーの成長は頭一つ抜けています。
日本でもSNSを中心に話題の銘柄が取り上げられることもあり、新たに注目される銘柄がスコッチウイスキーやジャパニーズウイスキーでもなく、アイリッシュウイスキーであることは珍しいことではありません。
このような背景からクロナキルティもまた日本での発売を控えていた時期に大きな注目を集めていた銘柄です。
アイリッシュウイスキーの代表的な銘柄はこちらの記事で紹介しています。
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クロナキルティ蒸溜所では、家族経営の畑で造られた大麦を使用しているので、原料は自身の敷地内で賄っています。
蒸留所は大西洋に面した位置にあることから、海の恵みによる恩恵を得ています。
そして、蒸溜方法はアイリッシュウイスキー特有の銅製のポットスチルによる3回蒸溜です。
ポットスチルは一般的なモルトウイスキーの蒸溜を含めて、その素材から形に至るまでの特徴によってウイスキーの風味の方向性を大きく定めるほど重要な設備です。
ポットスチルで3回蒸溜すると口当たりが非常に滑らかになり、ウイスキー初心者にも飲みやすく、カクテルにもしやすいウイスキーが誕生します。
クロナキルティは、アイルランドの自然の恩恵を受け、アイルランド特有の製法で造られた新興のアイリッシュウイスキーです。
クロナキルティの種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://store.musashiya-net.co.jp/products/detail/20936
クロナキルティ ギャレーヘッドは、大麦畑のそばにある灯台のギャレーヘッドを由来にしたバーボン樽の原酒をワイン樽でカスクフィニッシュした銘柄です。
ダークチョコレートのような苦みと甘味のある味わいとスパイシーな余韻が感じられるのが特徴になります。
同時期にリリースされたボトルと比較すると一番スタンダードであるため、クロナキルティを飲み進めたいと考えている方はこちらの銘柄から試すことをおすすめします。
画像引用:https://store.musashiya-net.co.jp/products/detail/18279
クロナキルティ シングルバッチ ダブルオークは、4年以上熟成させたモルトウイスキーの原酒と10年以上熟成させたグレーンウイスキーの原酒をブレンドしたブレンデッドウイスキーです。
りんごと洋ナシの甘い香りにレザーのような革の香味が感じられ、ショウガのようなやわらかなスパイス感があります。
シングルバッチの名のとおり、少量生産であることから、今後希少になる可能性もある銘柄です。
画像引用:https://store.musashiya-net.co.jp/products/detail/20036
クロナキルティ ポートカスクフィニッシュは、モルトウイスキーの原酒とグレーンウイスキーの原酒をポルトガルのポートワインでカスクフィニッシュした銘柄です。
フレッシュな果実の香りとクリーミーな味わいが特徴的であり、カルダモンやチリのような辛みのあるスパイスがあります。
ポートワインカスクフィニッシュに興味がある方は、こちらの銘柄を飲み進めると良いでしょう。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/yunyuusyu/70843/
クロナキルティ シングルグレーン ボルドーフィニッシュは、グレーンウイスキーをボルドーワイン樽でカスクフィニッシュしたボトルです。
シトラスの香りと、いちごのようなフルーティーさとハチミツのような甘い味わいにスパイスが絡んでいるのが特徴です。
クロナキルティのなかでもグレーンウイスキーとボルドーワインの組み合わせを持った特殊な銘柄になります。
クロナキルティのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クロナキルティは多くのアイリッシュウイスキーと同様にストレートでも飲みやすい味わいであり、ラインナップにも種類があるため最初に飲むならストレートがおすすめです。
どのラインナップも共通してストレートで楽しみやすいことから、水や炭酸水などのチェイサーを用意してゆっくり味わってみましょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
クロナキルティは、少量の加水でよりフルーティーで甘い味わいを堪能できます。
ストレートで飲むのに抵抗があった方や、甘い味わいが好きな方は水割りを試してみましょう。
水割りの作り方とおすすめ銘柄はこちらの記事で紹介しています。
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クロナキルティは、新興蒸溜所でありながらラインナップに幅がある話題のアイリッシュウイスキーです。
全体の傾向としてはフルーティーでスパイシーな味わいとなっており、口当たり滑らかで飲みやすいのも特徴です。
最初に飲む銘柄は好みで選ぶのも良いですが、特にこだわりがない場合はギャレーヘッドから飲み進めるのが良いでしょう。