ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
エヴァン・ウィリアムスは、世界2位の販売量を誇るアメリカのケンタッキー州で作られるバーボンウイスキーになります。
販売量の高さから世界からの人気も高いですが、日本では深い知識を持ったウイスキー好きや、バーボン愛好家でなければあまり知られていない銘柄です。
現在ではウイスキー業界のトレンドに沿った、ライトな口あたりで甘い味わいが特徴の銘柄を販売しています。
この記事では、エヴァン・ウィリアムスの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
エヴァン・ウィリアムスは、かつてはヘヴンヒル蒸溜所、現在はヘブン・ヒル・バーンハイム蒸溜所で製造されているアメリカンウイスキーです。
ウィスキー・オブ・ザ・イヤーでの受賞歴もあり、世界からの評価も高く、販売量においてもバーボンウイスキーでは最高クラスであることから結果も出しています。
味わいは、ヘヴンヒル蒸溜所からヘブン・ヒル・バーンハイム蒸溜所に変わったことで原酒も変化しています。
エヴァン・ウィリアムスの蒸留所と製法について詳しく見ていきましょう。
エヴァン・ウィリアムスが作られたヘブン・ヒル蒸留所は、1935年の禁酒法廃止後にシャピラ兄弟と数人の投資家の協力によって設立されました。
銘柄のエヴァン・ウィリアムスという名前は、バーボンウイスキーを初めて作ったといわれている人物に由来します。
1996年、突如起こった突風と雷により、数千万ドルにおよぶ損害規模の火災に見舞われます。
蒸留所の火災は深刻で復旧が難しかったことから、1999年に買収したバーンハイム蒸留所に移転し、新たな環境でウイスキー作りを始めることを決めました。
移転後もヘブン・ヒル蒸留所の伝統的な製法はそのままに、エヴァン・ウィリアムスの製造が再開されました。
現在はヘブン・ヒル・バーンハイム蒸溜所と呼ばれる新蒸留所で製造されたボトルは新ボトル、それ以前のヘブン・ヒル蒸留所で製造されたボトルを旧ボトルとして区別しています。
ヘブン・ヒル蒸留所で製造された旧ボトルは今はまだ少なくない数が現存していますが、時間が経つほどその希少性を増すことでしょう。
蒸留所の詳細について詳しく知りたい方はこちらのページをチェックしてください。
エヴァン・ウィリアムスは、同じバーボンウイスキーのオールドクロウの製法と共通する点が多いです。
原料におけるとうもろこしの使用率を78%とし、サワーマッシュ製法を取り入れていることが特徴になります。
サワーマッシュ製法により、すっきりとした味わいになり、香味が強く出て香り豊かな原酒ができるのです。
そのなかでも最大の特徴は熟成期間であり、スタンダードボトルは5〜8年熟成した原酒が使用されており、スコッチウイスキーのように12年物のボトルがあります。
この熟成期間は、バーボンウイスキーで比較すれば長いと考えられますが、スタンダードボトルと12年物に関しては、熟成期間が長くてもバーボン特有の刺激やパンチのある味わいは失われていません。
それでは、エヴァン・ウィリアムスの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://www.bacardijapan.jp/products/items/evan-williams-black-label/
エヴァン・ウィリアムスのスタンダードボトルがこちらのブラックラベルになります。
アメリカンウイスキーのなかでもトップクラスの販売量を誇る銘柄であり、バニラとミントのすっきりした風味と黒砂糖のような甘い味わいが特徴です。
エヴァン・ウィリアムスを初めて飲む方は、こちらの銘柄から挑戦することをおすすめします。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/yamaya-shop/0096749021321/
エヴァン・ウィリアムス緑として親しまれるグリーンラベルは、日本では広く販売されていませんが、値段がリーズナブルな銘柄になります。
スタンダードよりもバーボン特有のアルコールの刺激が弱まり、よりすっきりとした味わいで飲みやすい印象です。
普段飲みのバーボンを探している方や、スタンダードよりも飲みやすい味わいを求めている方におすすめです。
画像引用:https://www.bacardijapan.jp/products/items/evan-williams-12years-old/
その名の通り、エヴァンウィリアムスの原酒を12年熟成させた銘柄がこちらのエヴァン・ウィリアムス 12年です。
ウイスキーにおいて12年という熟成期間は、スコッチウイスキーを基準にすればスタンダートとなりますが、ケンタッキー州の温暖な気候はウイスキーの熟成を早く進めるため、こちらの12年物はスコットランドの冷涼な気候において18年以上熟成させた熟成感があるといわれています。
実質的には中期熟成銘柄であるこちらの銘柄は、果実の熟した甘みとシナモンのスパイスとオークの深い香りが堪能できる銘柄です。
画像引用:https://store.musashiya-net.co.jp/products/detail/145
エヴァン・ウィリアムスを23年熟成させた長期熟成銘柄であり、バーボンのなかでも非常に高級な銘柄として知られています。
バーボンウイスキーは、熟成年数が長くなり過ぎると原酒の味わいを保つことが難しいので、長期熟成銘柄は作られないのが一般的ですが、エヴァン・ウィリアムスは徹底的な管理の元、23年の長期熟成を実現しています。
味わいの評価は完璧なバランスを実現した銘柄であり、最高級のエヴァン・ウィリアムスにふさわしいですが、現在は終売しており入手は困難です。
画像引用:https://www.bacardijapan.jp/products/items/evan-williams-single-barrel/
1つの樽の原酒のみを使用してボトリングしたエヴァン・ウィリアムス シングルバレルは、少量限定の生産品となっています。
バーボンにおいてヴィンテージ表記は珍しいですが、樽詰めした日まで記載されている珍しいバーボンです。
ウイスキー・オブ・ザ・イヤーを3年連続で受賞したこちらの銘柄は、濃厚な香りとバナナやメロンのようなフルーティーな風味が特徴になります。
画像引用:https://www.bacardijapan.jp/products/items/evan-williams-honey-reserve/
エヴァン・ウィリアムスのハニーリキュール(フレーバードウイスキー)であり、スタンダードなエヴァン・ウィリアムスにはちみつの風味を加えたものです。
甘いはちみつが加わったことで味わいがよりまろやかになり、バーボンらしい風味は控えめになっています。
はちみつなど飲みやすい風味を加えたフレーバードウイスキーは、ウイスキーに苦手意識を持っている方を含めたウイスキー初心者が飲むのにおすすめです。
ウイスキーにはちみつの風味を加えるフレーバードウイスキーのハニーウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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最後に、エヴァン・ウィリアムスのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
エヴァン・ウィリアムスは、加水によって風味が消失しやすいので、飲み方を選びにくいという欠点があります。
そのため、エヴァン・ウィリアムスの味わいを楽しむならストレートが最もおすすめです。
ウイスキーを飲むときに爽快感を味わいたいなら、炭酸水をチェイサーにして飲むのもよいでしょう。
多くのバーボンではハイボールが推奨されますが、エヴァン・ウィリアムスはストレートで飲むのが好ましいです。
ストレートの他にウイスキーに加水しない飲み方にはロックがありますが、こちらもおすすめです。
ただし、氷が溶けるスピードが速いと、水っぽくなり味わいが劣化したように感じることもあるので、グラスをあらかじめ冷やし、丸氷を使用してウイスキーの味わいが氷で大きく変化しないように工夫が必要になります。
ロックで楽しむなら12年物などスタンダード以外の高級な銘柄を選択し、氷が溶けるスピードを遅くする工夫をしたうえで、味わいがクリアになっていく過程を楽しむのがよいでしょう。
エヴァン・ウィリアムスを楽しむのに重要なウイスキーのロックの正しい作り方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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エヴァン・ウィリアムスは、バーボンでは珍しいヴィンテージ表記がされた銘柄があり、本来では長期熟成が難しいバーボンウイスキーで20年以上のヴィンテージ銘柄を販売する希少なバーボンです
ただし、加水に弱い問題があり、バーボンの人気の飲み方であるハイボールが選びにくく、飲み方が限られることから人を選ぶかもしれません。
しかし、グリーンラベルやハニーリキュールなどウイスキー初心者の方でもストレートで飲みやすい銘柄が豊富であるため、ストレートやロックを前提に試してみるのがよいでしょう。