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フロム・ザ・バレルの種類や味わい、おすすめの飲み方とは?

2022.03.19 / 最終更新日:2022.04.26

フロム・ザ・バレルはニッカウイスキー(ニッカウヰスキー)が販売するブレンデッドウイスキーで、ボトル詰めの際に加水を最小限に留めることで51度という高いアルコール度数を実現しています。

厚みのある力強い味わいから人気が高く、高アルコールでボトル詰めするカスクストレングスのボトルの中では入門酒として知られています。

インター・ナショナル・スピリッツチャレンジ(ISC)でも賞を取っており実績も十分です。

この記事では、フロム・ザ・バレルの種類と味わいについて紹介し、おすすめの飲み方も紹介します。

この記事のポイント

  • カスクストレングスの入門酒、フロム・ザ・バレルの種類と味わいを紹介
  • 度数の高いフロム・ザ・バレルをおいしく飲む方法を解説

フロム・ザ・バレルとは?

フロム・ザ・バレルは、縦長の長方形のようなウイスキーのボトルとしては珍しい個性的なデザインが特徴のブレンデッドウイスキーです。

この特徴的なボトルのデザインは、グラフィックデザイナーの佐藤 卓氏が考案したものであり、度数が強くて味が濃いウイスキーは少ない量のほうが美味しそうに見えるため、小さな塊のように見える四角のボトルを考案したといわれています。

また、四角のボトルは円柱のボトルと比べて、正面から見たときに小さく見えることからもフロム・ザ・バレルの四角いボトルには意味があります

通常、ウイスキーは内容量が700mlで販売されることも多いですが、フロム・ザ・バレルは500mlとなっており実際の内容量も少ないです。

それでは、フロム・ザ・バレルの特徴について一つずつ解説します。

フロム・ザ・バレルを含むニッカウイスキーのウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ニッカウイスキーのおすすめの種類と定価についてご紹介!

調和のとれた味わい生むマリッジ

フロム・ザ・バレルはブレンデッドウイスキーであり、モルト原酒とグレーン原酒を混ぜ合わせて最適なバランスに調整して作られています。

しかし、異なる原酒をブレンドするだけではなく、ブレンドしたウイスキーをもう一度樽詰めして、数ヶ月ほど再貯蔵をする工程があるのがフロム・ザ・バレルの最大の特徴です。

このような再貯蔵をマリッジと呼び、このひと手間によりブレンドしたウイスキーは結婚を想起させるほど馴染み合い、調和のとれた味わいに仕上がります

カスクストレングスによる濃厚かつ繊細な香り

マリッジされたウイスキーはボトル詰めされることになりますが、フロム・ザ・バレルはボトル詰めの際にアルコール度数を調整するための割り水を最小限に留めます。

このような形でボトル詰めすることをカスクストレングスと呼びますが、マリッジによって生まれた濃厚かつ繊細な香りを余すことなく私たちの手元に届けるための工夫です。

カスクストレングスは、ウイスキーが持つ本来の香りや風味を強く味わえるのが最大の魅力になります

ただし、通常のウイスキーとは異なりアルコール度数を40度~45度の範囲に調整しないため、度数は51度と大きいです。

フロム・ザ・バレルはマリッジとカスクストレングスによる、濃厚な香りと重厚な味わいが特徴のウイスキーになります

フロム・ザ・バレルと同様にカスクストレングスでアルコール度数が高いウイスキーについて知りたい方はこちらの記事もチェックしてください。

アルコール度数の高いおすすめのウイスキーは?飲み方もご紹介!

受賞歴

フロム・ザ・バレルは世界的な酒類品評会として知られているインターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)でも複数回賞を受賞しています。

フロム・ザ・バレルの受賞歴を年度別にまとめました。

概要
2007年~2011年 WWA:ベスト・ジャパニーズ・ブレンデッドウイスキー[ノーエイジ]
2009年 WWA:ベスト・ジャパニーズ・ブレンデッドウイスキー受賞
2012年~2016年 ISC:金賞
2015年 ISC:カテゴリー最高賞
2019年 ISC:金賞

WWAのベスト・ジャパニーズ・ブレンデッドウイスキー[ノーエイジ]とISCの金賞はどちらも5年連続の受賞となります

フロム・ザ・バレルは、世界的に認められているジャパニーズブレンデッドウイスキーです。

フロム・ザ・バレルの種類と味わい

フロム・ザ・バレルは基本的に1種類しかありませんが、いくつかの限定品が存在します。

今回は希少価値の高い限定品を含めたフロム・ザ・バレルの種類と味わいを確認していきましょう。

  • フロム・ザ・バレル
  • フロム・ザ・バレル(特級表記)
  • フロム・ザ・バレル 有田焼ボトル
  • フロム・ザ・バレル (宮城峡蒸溜所限定)
  • フロム・ザ・バレル 3L(ヨーロッパ限定)

フロム・ザ・バレル

画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkablended/barrel/

現在、販売されている一般的なフロム・ザ・バレルがこちらのボトルになります。

基本的にはニッカウイスキーで製造される余市と宮城峡をブレンドさせたノンエイジウイスキーですが、一部スコットランドから輸入した原酒もブレンドしているようです。

繊細なフルーティーな香りの中にパパイヤのような酸味が感じられ、ドライフルーツの濃厚な味わいが広がり、フィニッシュも長く甘い余韻が広がります。

アルコール度数は51度、内容量は500mlであり、参考小売価格は2,400円です。(記事執筆時点)

カスクストレングスの入門酒としてだけでなく、リーズナブルな価格から普段飲むウイスキーにすることもできます

フロム・ザ・バレル(特級表記)

ラベルに特級という文字が表記された現在では流通していないフロム・ザ・バレルです。

フロム・ザ・バレルの発売当初は、度数の違うフロム・ザ・バレルを特級、一級、二級の3つに分類し、それぞれ税率が異なっていました。

現在のフロム・ザ・バレルと同様に51度のアルコール度数を持っていたのが特級表記でした。

しかし、特級表記のオールドボトルと現在のボトルを飲み比べると、オールドボトルのほうが口に含むと粘性が強い、カラメルの風味が強いといった違いを指摘するウイスキー愛好家もいるようです

フロム・ザ・バレル 有田焼ボトル

こちらのフロム・ザ・バレルは1990年代に贈答用に作られたボトルです。

プレゼント用に作られているため、シンプルなデザインのスタンダードボトルとは異なり、華やかな印象となっています。

容量も500mlから600mlに増量しており、香りや味わいに違いはほとんどないようですが、ウイスキーファンの間でも人気の高い限定品です

フロム・ザ・バレル (宮城峡蒸溜所限定)

ニッカウイスキーの宮城峡蒸溜所で限定で販売されてきたフロム・ザ・バレルです。

宮城峡蒸溜所とは宮城県仙台にあるニッカウイスキーの第二蒸留所であり、フロム・ザ・バレルの原酒を製造しています。

ラベルが異なる以外に、スタンダードボトルとの違いはありませんが、普段のラベルとは異なるホップなデザインは宮城峡蒸溜所でのお土産として最適といえるでしょう

宮城峡蒸溜所と宮城峡について知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

宮城峡とは?種類や味わい、おすすめの飲み方を紹介!

フロム・ザ・バレル 3L(ヨーロッパ限定)

ヨーロッパ限定で販売された3リットルの大容量ボトルです。

木製のスタンドとホールピペットが付属しています。

日本では販売されていない限定品であるため、情報も少なく、希少価値の高いボトルになります

フロム・ザ・バレルのおすすめの飲み方

最後に、フロム・ザ・バレルのおすすめの飲み方を紹介します。

  • ストレート
  • ハイボール

ストレート

フロム・ザ・バレルは、ストレート、水割り、ロック、ハイボールなどの飲み方を選ばず、どの飲み方でもおいしくいただけます。

しかし、フロム・ザ・バレルが持つ香りと風味を余すことなく堪能するならストレートがおすすめです

度数が高くアルコールの刺激も強いので、チェイサーを用意して交互に飲むようにしましょう。

ハイボール

フロム・ザ・バレルは、香りも強く味も濃厚であるため、ソーダで割って風味が薄れてウイスキー本来の味わいが分からなくなってしまうことはありません。

度数も高いので、度数を調整しながら飲みやすさと爽快感を求めるならハイボールがおすすめです

ソーダの爽快感と共に力強いフロム・ザ・バレルの味わいがマッチすることでしょう。

まとめ

フロム・ザ・バレルは、ニッカウイスキーの主力となるブレンデッドウイスキーであり、現在は品薄状態で定価で販売されることも少なくなりました。

同じニッカウイスキーの余市と宮城峡も終売しているので、フロム・ザ・バレルも終売になれば希少価値が高まり気軽に飲めなくなることが予想されるため、定価で販売しているのを見たら必ず購入したいところです。

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