ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
富士山麓(ふじさんろく)は、キリンから販売されているブレンデッドウイスキーであり、かつて同社の主力銘柄として販売されてきました。
2005年から販売を開始し、日本のウイスキーブームを支えた国産ブレンデッドウイスキーでしたが、原酒不足などの影響で後継となるキリンウイスキー陸にバトンを渡すこととなります。
高いアルコール度数で、ウイスキーが持つ香りや風味が濃厚であり、フルーティーで甘い味わいが楽しめる銘柄です。
この記事では、富士山麓の種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用: https://www.kirin.co.jp/experience/factory/gotemba/
富士山麓(ふじさんろく)は、キリンから販売されており国産ブレデッドウイスキーであり、2005年から同社で販売が開始されました。
その名の通り、キリンディスティラリーが保有する富士山のふもとにある富士御殿場蒸溜所で製造されています。
樽出しに近い状態でボトリングされた富士山麓はアルコール度数が高く、原酒の甘くてフルーティーな風味をそのまま味わうことが可能です。
富士山麓の歴史と製造方法について紹介します。
富士山麓のコンセプトは、「ウイスキー本来の香りと味わいを持つ、本格的なウイスキーを低価格で」であり、そのコンセプトの通り、2005年から値段も1,300円前後で販売が開始されました。
コスパにおいて非常に高い評価がされており、普段飲みのウイスキーとして重宝され、低価格でありながら晩酌や、和食などを彩る食中酒として飲食の質を高めます。
スタンダードボトルは「富士山麓 樽熟原酒50°」ですが、18年物をはじめとするいくつかのラインナップが発売されました。
しかし、日本におけるウイスキーブームと海外におけるジャパニーズウイスキーブームが重なり、日本の蒸留所の多くが原酒不足に陥ります。
それは、富士御殿場蒸溜所も例外ではなく、富士山麓はシングルモルトウイスキーではないものの、加水をほとんどしない製法から、原酒不足により富士山麓の製造本数を維持することができなくなりました。
キリンはウイスキーの製造本数を維持するために2020年から製造方法を変えて、富士山麓の後継となるキリンウイスキー陸の販売を開始します。
低価格のウイスキーではあったものの、コスパの良さから愛飲家が存在したため、多くの惜しむ声がありました。
富士御殿場蒸留所については、こちらのページでまとめています。
富士山麓は、富士御殿場蒸溜所の原酒を使用していますが、海外の輸入原酒も使用しているため、日本洋酒酒造組合の定義ではジャパニーズウイスキーに該当しません。
キリンだけでなく、アメリカのシーグラム社、イギリスのシーバスブラザーズ社など世界5大ウイスキーの中枢とも呼べる大企業の協力により、富士山麓は作られています。
富士御殿場蒸溜所はグレーンウイスキーの製造を重視しており、ライト・ミディアム・ヘビーの3種類に分けて作っており、ヘビーになるほど甘みのある風味が強くなる仕組みです。
こだわりのあるグレーン原酒と海外のモルト原酒をブレンドすることにより、富士山麓の味わいは生まれており、ブレンデッドウイスキーにおいて土台となるグレーン原酒を重要視しています。
ボトリングは、ノンチルフィルタードであり、冷却濾過や加水をほとんどせずにボトリングすることで、ウイスキーの味わいを樽出しに近い状態で味わうことが可能になります。
ブレンデッドウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
富士山麓の種類と味わいを紹介します。
画像引用:Amazon.co.jp
富士山麓 樽熟原酒50度は、その名の通り、アルコール度数50%でボトル詰めした富士山麓のスタンダードボトルです。
青りんごやマスカットなどのフルーティーな香りと風味にまろやかな味わいが特徴になります。
かつては、低価格で購入できたボトルですが、キリンが終売を発表した影響で現在の時点ではオフィシャルでは購入できず、プレミアがつくことからオンラインショッピングを中心に高い価格で販売されています。
画像引用:https://products.kirin.co.jp/alcohol/whisky_brandy/detail.html?id=1564
富士山麓 シグニチャーブレンドは、2017年からキリンでオンライン限定販売された銘柄です。
スタンダードボトルと比較すると前提的に味わいに深みが出ており、コクもある甘くてフルーティーなだけではない複雑な味わいとなっています。
かつては、スタンダードボトルよりも贅沢をしたいときに購入するボトルでしたが、時間が経つにつれて少しの贅沢に飲むことが難しくなるでしょう。
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富士山麓はブレンデッドウイスキーが基本になりますが、こちらのウイスキーはシングルモルトであり、富士御殿場蒸溜所で18年以上熟成されたモルト原酒のみを使用しています。
富士山麓の特徴であるフルーティーな甘みを味わいながら、かすかなピート香とオークのフレッシュな香りが楽しめる、複雑な味わいをもつ高級ウイスキーです。
販売期間は10年ほどで、スタンダードボトルよりも早く終売しており、富士山麓の中でも希少な銘柄となっています。
富士山麓のおすすめの飲み方を見ていきましょう。
それぞれ詳しく解説します。
富士山麓が発売された当時に流行した飲み方を考えるならハイボールで飲むのが適切です。
原酒の味わいが濃いため、ハイボールで薄めてもウイスキーの味わいが残り、フルーティーで爽快な風味を堪能できます。
しかし、終売してプレミアが付いた現在の価格で富士山麓を購入する場合は、ハイボールはウイスキーを多く使う飲み方であるため、少しもったいなさを感じるかもしれません。
希少性の高い18年物を飲む場合や、樽出しに近い味わいを持つ富士山麓の風味を100%堪能したい方はストレートがおすすめです。
富士山麓が持つ濃厚な風味と味わいを堪能できるので、ハイボール以外の飲み方も合います。
ハイボールで飲む場合も希少性と価格を考えるなら、まずはストレートなどの他の飲み方も試しながら大事に飲むとよいでしょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
富士山麓は、低価格で本格ウイスキーが味わえるというコンセプトで販売されましたが、終売したことによりプレミアかつき、オンラインショップでの販売価格も上昇し、低価格で味わうことが難しくなりました。
低価格を重視するなら後継として販売されたキリンウイスキー陸を購入するのもおすすめになりますが、富士山麓が持つ風味や味わいを楽しみたい場合は、多少は割高となっても購入する必要があるでしょう。
2020年より新たに販売されたキリンウイスキー陸について知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。