ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
グレンロセスとは、スペイサイド地域で製造されているスコッチウイスキーのシングルモルトです。
蒸溜所で生産されている95%がブレンデッド用の原酒として造られていることから、シングルモルトとして生産されるウイスキーはごくわずかです。
シェリー樽熟成の特徴が感じられるバランスの良い味わいを持っているのが特徴であり、ウイスキーを飲みなれていない方や飲みなれている方を問わず飲みやすい銘柄になります。
この記事では、グレンロセスの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
グレンロセスは、スコットランドのスペイサイドにあるローゼスという街のグレンロセス蒸溜所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
昔から造られているウイスキーではありましたが、ブレンデッド用の原酒しか製造されていなかったため、シングルモルトとして入手できるようになったのは歴史の中でも最近のことになります。
アプリコットなどの果実の風味がありますが、甘くて飲みやすいだけでなく深みのある上品な味わいを持っていることから、万人受けしやすい銘柄といえるでしょう。
グレンロセスの歴史と製造方法について見ていきましょう。
スペイサイドモルトについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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グレンロセス蒸溜所の苦難は建設計画から始まり、金融危機によって蒸溜所の建設計画は頓挫していました。
地元の人々の力も借りながら1878年にローゼスの街にグレンロセス蒸溜所が設立されましたが、当初の計画よりも規模の縮小を余儀なくされたようです。
1896年に増築工事が始まりますが、1897年の工事が終わる直前に火災が発生します。
アルコール度数の高いウイスキーが燃えやすいため蒸溜所の火災事故自体は珍しいことではありませんが、グレンロセスの歴史はとにかく火にまつわる事故が多いです。
1902年にも再び火災が発生しますが、火災によって大量のウイスキーが焼失するなどの損失を出しています。
爆発事故も2回ほど経験していますが、発生した苦難に対しても再建を繰り返してきました。
苦難を多く乗り越えてきた歴史から作られたグレンロセスは高い品質を持ち、多くのウイスキー愛好家から評価されています。
スペイサイドにはさまざまな蒸溜所があります。代表的な蒸溜所についてはこちらのページで紹介しています。
グレンロセスの特徴は、特徴的な丸みを持つボトルであり、こちらはサンプル・ボトルのデザインがそのまま商品に流入されていることに由来します。
そのためラベルには、サンプル・ボトルとして共有すべき情報が記載されており、手書きの責任者のサインまで記載されているウイスキーボトルは珍しいといえるでしょう。
アードカニー・フェアリーズウェルの2つの泉の水を使用しており、仕込み水の水源が2種類あるのも特徴です。
グレンロセスの製造方法を象徴するエピソードには、発酵槽の変更が挙げられます。
かつては、オレゴンパイン製の木材の発酵槽を使用していましたが、ステンレス製の発酵槽に変更したところ味わいが変わってしまいました。
これを受けてグレンロセスではステンレスの発酵槽を取りやめ、再び木製の発酵槽に戻しました。
また、シングルモルトの熟成に使用するウイスキー樽はシェリー樽が使用されています。
グレンロセス蒸溜所の詳細についてはこちらのページで紹介しています。
グレンロセス蒸留所 - Glenrothes DISTILLERY
グレンロセスの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://www.garrafeiranacional.com/jp/glenrothes-10-anos.html
ザ・グレンロセス 10年は、シェリー樽で10年以上熟成させた原酒のみをボトリングしたグレンロセスのスタンダードとなるボトルです。
バニラの甘い香りにヨーグルトのような乳酸系の香味があり、レーズンや柑橘系のフルーツの味わいが楽しめます。
グレンロセスを初めて飲む方はこちらの10年物から探してみることをおすすめします。
画像引用:Amazon.co.jp
ザ・グレンロセス 12年は、10年物と同様にシェリー樽でより長い12年以上熟成されたボトルです。
ブドウやプラムなどのフルーツの風味が感じられ、オーク由来のスパイシーさも楽しめます。
多くのスコッチウイスキーのスタンダードな熟成年数は12年であることから、初めて飲む場合はこちらのボトルから試してみるのもおすすめです。
画像引用:https://www.garrafeiranacional.com/jp/glenrothes-18-anos.html
ザ・グレンロセス 18年は、グレンロセスのなかでも熟成年数を重ねており、18年以上熟成された原酒のみを使用した銘柄です。
オレンジとバナナのような濃厚なフルーツの風味が特徴であり、甘さが凝縮したサツマイモのような風味を持ちます。
ワンランク上のグレンロセスが飲みたい方はこちらのボトルを探してみましょう。
画像引用:https://www.garrafeiranacional.com/jp/glenrothes-25-anos.html
ザ・グレンロセス 25年は、グレンロセスのラインナップのなかでも最高レベルの熟成年数を持つ25年物の銘柄です。
ブラックベリーとパイナップルのフルーティーな香りとドライプラムとラムレーズンの濃厚な甘い味わいが特徴であり、ショウガのようなスパイシーさも効いています。
最高級のグレンロセスを飲みたい方はこちらのボトルがおすすめです。
画像引用:https://www.garrafeiranacional.com/jp/glenrothes-vintage-reserve.html
ザ・グレンロセス・ヴィンテージ リザーブは、1999~2007年に貯蔵された10種類の原酒を使用しており、これまでのラインナップとは異なり熟成年数にこだわらないボトリングをしています。
甘いりんごの香りが先行して広がり、ブドウの甘い味わいが感じられます。
さまざまなグレンロセスがブレンドされており、グレンロセスのブレンダーの自信作となっています。
画像引用:https://www.garrafeiranacional.com/jp/glenrothes-maker-s-cut.html
ザ・グレンロセス メーカーズカットは、熟成にファーストフィルのシェリー樽を使用した樽の熟成回数にこだわった銘柄です。
レーズンの香りにレモンの酸味が感じられ、感じられる甘みが非常に力強いことが特徴になります。
本場スコットランドでは評価の高いグレンロセスですが、国内での流通は少ないようです。
グレンロセスのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
グレンロセスはストレートでも比較的飲みやすく、グレンロセスが持つ風味を余すことなく味わうならこの飲み方がおすすめです。
甘味だけでなくタンニンのような渋みも感じられるため、熟成年数の長いボトルを試すならストレートで飲みましょう。
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グレンロセスはハイボールにすることで甘くてスパイシーな風味が楽しめることから、10年・12年を熟成年数の若い原酒で試すことをおすすめします。
ウイスキー初心者の方もストレートで飲むのが難しかった場合は、ハイボールであれば飲みやすくなることが期待できます。
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グレンロセスは、甘い味わいだけでなくバランスの良い風味を持っていることから、スペイサイドのフルーティーで飲みやすいウイスキーに飽きてきた方にも新たな刺激をもたらしてくれます。
もちろん、ウイスキー初心者の方にも飲みやすいウイスキーであるため、万人うけしやすい銘柄と言えるでしょう。
初めて飲むなら10年または12年のグレンロセスを飲んでみることをおすすめします。