山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
グレントファースは、スペイサイド地域で製造されているスコッチウイスキーのシングルモルトです。
ペルノリカール社が所有する蒸溜所としてバランタインなどのブレンデッドウイスキーの原酒として製造されていますが、バランタインブランドでシングルモルトがリリースされ、ボトラーズ以外にオフィシャルでシングルモルトを飲む手段が確立されました。
スペイサイドらしいフルーティーさですが香りは爽やかなものとなっており、ナッツの香ばしさと甘味も感じられるのが特徴です。
この記事では、グレントファースの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
画像引用:https://www.whisky.com/
グレントファースとは、スコットランドのスペイサイドにあるグレントファース蒸溜所で製造されるシングルモルトウイスキーです。
主にバランタインやシーバスリーガルなどの有名なブレンデッドウイスキーの原酒に使用されていることから、シングルモルトを飲んだことがなくても間接的に飲んだことがある銘柄となっています。
爽やかで自己主張はあまり強くはなく、シトラスのようなすっきりとした香りとナッツの風味が特徴的です。
グレントファースの歴史と製造方法について見ていきましょう。
スペイサイドモルトについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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1898年、ジェームズ・ブキャナン氏によってグレントファース蒸溜所は設立されました。
当初はグレンリベット蒸溜所の成功にならって、グレントファース・グレンリベット・ディスティラリー社という名前で法人化していました。
ジェームズ・ブキャナン社がそれを引き継ぎ、DCL社との合併を経験しますが、スコッチウイスキーの売り上げが低迷した影響で1985年に閉鎖されました。
グレントファースはブラック&ホワイトの主要原酒、ロイヤルワラント(英国王室御用達)であったロイヤルハウスホールドのキーモルトにもなりました。
アライド・ディスティラーズ社に買収されたことで1992年に再開し、その後、シーバス・ブラザーズ社のポートフォリオに加わったことでシーバスリーガルの原酒を製造します。
ぺルノリカール社の所有になってからはバランタインの原酒の製造をメインとして続けるようになり、生産されているウイスキーのほとんどがブレンデッド用に使用されています。
2017年には、バランタインの原酒となっているシングルモルトを販売するバランタインズブランドから「グレントファース 15年」が発売されました。
これまでボトラーズ以外にシングルモルトを飲む手段がありませんでしたが、オフィシャルボトルにおけるグレントファースのシングルモルトが飲めるようになりました。
スコッチの代表的なブレンデッドウイスキーであるバランタインとシーバスリーガルについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
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グレントファース蒸溜所は歴史のなかで増改築を繰り返しながら、年間420万リットルの生産能力を持つ規模まで成長しました。
ここまでの規模に達しながら蒸溜所は機械による自動化を選ばず、人の手による作業を重視しています。
ペルノリカール社では新人がウイスキーの製造について学ぶとき、グレントファース蒸溜所で研修を受けるそうです。
製造されるウイスキーの原酒のほとんどがブレンデッド用に製造されており、バランタインの原酒を意識してノンピートの飲みやすい原酒が製造されています。
バランタインズブランドによるシングルモルトのリリース以外で、シングルモルトとしてリリースされるボトルはボトラーズによって蒸溜所からウイスキー樽が購入されることで販売されています。
ウイスキーの熟成には時間がかかり、すぐに利益が出ないことから、ボトラーズへのウイスキー樽の販売は蒸溜所の重要な資金調達の手段のひとつです。
ボトラーズからリリースされるグレントファースのシングルモルトは蒸溜所の資金調達に貢献しながら、特定の銘柄のシングルモルトを飲んでみたいというウイスキー愛好家の好奇心を満たすものとなっています。
しかし、近年ではウイスキー樽を購入できるのはボトラーズだけでなく、一般のウイスキー愛好家もグレントファースのようなシングルモルトでは飲みにくい銘柄を樽ごと購入できるチャンスがあります。
「カスク・インベストメント」では、グレントファースを含むスコットランドの蒸溜所のウイスキー樽を中心に購入可能であり「ボトリングサービス」によって自分だけのオリジナルウイスキーを作ることが可能です。
グレントファース蒸溜所の詳細についてはこちらのページにまとめています。
グレントファース蒸留所 - Glentaucher DISTILLERY
グレントファースの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://www.ballantines.com/en/range/glentauchers-15-year-old/
グレントファース 15年は、バランタインズブランドから販売されたグレントファースのオフィシャルボトルです。
フローラルなヘザーとシトラスの爽やかな香りが漂い、ベリーとナッツの風味が口の中に広がります。
オフィシャルボトルにこだわる方はこちらのグレントファースを探しましょう。
グレントファース 14年 ゴードン&マクファイル 2004は、ゴードン&マクファイル社によってボトリングされたグレントファースです。
フレッシュな果実の香りにメロンやキウイなどの瑞々しい果実の風味が感じられます。
ボトラーズのなかでもゴードン&マクファイル社はグレントファースのラインナップが多いので、こちらから探すのもおすすめです。
ゴードン&マクファイル社の詳細についてはこちらのページにまとめています。
Gordon & MacPhail – ゴードン・アンド・マクファイル
画像引用:https://www.carnmorwhisky.co.uk/strictly-limited-collection
グレントファース 6年 モリソン スコッチウイスキー ディスティラーズ 2014は、モリソン&マッカイによってボトリングされたグレントファースです。
バタースコッチの甘い香りとトフィーの甘味が広がるクリーミーな味わいとなっています。
画像引用:https://www.shinanoya-tokyo.jp/view/item/000000016588
グレントファース 10年 バーボンバレル ケイデンヘッドは、ケイデンヘッドがボトリングしたグレントファースです。
マーマレードとレモンの香りに、ドライフルーツとナッツチョコの味わいが特徴です。
ボトラーズのケイデンヘッドについては以下にまとめています。
グレントファースのおすすめの飲み方について解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
グレントファースは、ストレートでも飲みやすく、オフィシャル・ボトラーズを問わずボトリングの特徴を理解できることからおすすめです。
シングルモルトとしてはどれも希少なボトルとなっているので、最初はストレートから挑戦してみましょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
グレントファースは、ハイボールが爽やかな香りとマッチし、より爽快感のある風味に仕上がります。
果実の酸味を感じられる飲みやすい味わいに仕上がるので、一度試してみることをおすすめします。
シングルモルトをハイボールにするのはもったいないかどうかはこちらの記事で紹介しています。
シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは
グレントファースは、シングルモルトとしてはメジャーではありませんが、バランタインなどのブレンデッドで多くのウイスキー好きが間接的に飲んでいる銘柄です。
オフィシャルのリリースが少ないため、入手難易度は高いですが、オフィシャルにこだわらないのならボトラーズに頼るのも良いでしょう。
愛好家を中心としたマニア向けの知る人ぞ知る銘柄となっています。