山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
和食に合うウイスキーといえば、『碧州(へきしゅう)』もおすすめの一つです。
こちらは愛知県碧南市発祥のブレンデッドウイスキーですが、純国産ウイスキーではありません。
碧州は8年間樽熟成させたカナディアンウイスキーをベースに、スコッチモルト(12年間樽熟成)、アイラモルト(5年間樽熟成)などを、ブレンドしたブレンデッドウイスキーです。
ブレンデッドウイスキーについてはこちらもご参考ください。
ブレンデッドウイスキーとは?おすすめの銘柄と飲み方を解説
碧南蒸留所は愛知県西尾市にある相生ユニビオという会社がオーナーですが、その歴史は古く、明治5年に、愛知県碧南市で相生みりんの製造を始め、1941年に焼酎、1954年に清酒の製造免許を取得し、酒造メーカーへと発展していきました。
ウイスキーメーカーとしての歴史も古く、非常に味に信頼がもてるメーカーといえるでしょう。
この記事のポイント
相生ユニビオ社のレインボーウイスキーという銘柄をご存じでしょうか?
「レインボーウイスキー」は、1948年から長年にわたって現在まで製造されています。
みりんや焼酎、清酒造りを通じて培ってきた相生ユニビオの経験と技術を活かした、愛知県を代表する地ウイスキーです。
碧州は相生ユニビオの第2弾ウイスキーで、レインボーウイスキーより若干値段も高く、よりこだわりがみられるウイスキーです。
サントリーの「白州12年」、「響17年」が原酒不足による販売休止の発表がある中で、国内でのウイスキー人気はうなぎのぼり。
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特に日本人に飲みやすいウイスキーを製造している老舗メーカーの銘柄は貴重といえるでしょう。
相生ユニビオは前述にもご紹介したようにウイスキーの他にもみりん、焼酎、清酒を製造しており、各部門に分かれていましたが、2004年に統合しました。
相生ユニビオの名前の由来は夫婦が共に一緒に元気で長生きするという「相生」の意味に「ユニビオ」Union(共に、一緒に)+Bios(生きる)の意味と合わせています。
碧州は2021年にリリースされたばかりのウイスキーですが、もうすでに人気商品となっています。
自社蒸留技術や厳選した国産原料、多彩な酒類製造のノウハウを結集した独自ブレンド技術が生み出すこだわりの味で造られています。
所謂、ウイスキー専門のブレンダーではなく、調味料や日本酒を手掛ける発酵のプロによって味わいを
確認しているのが、ユニークであり、国産ならではといえますね。
引用画像:相生ユニビオオフィシャルサイト
碧州は愛知県発の本格派のブレンデッドウイスキー。
8年間樽熟成させたカナディアン・ウイスキーをベースに、12年間樽熟成のスコッチモルト、5年間樽熟成のアイラモルトなどを独自ブレンドしました。
前述でもご紹介しましたが、このウイスキーは純国産ではありません。
つまり、ジャパニーズウイスキーの定義に当てはまらないので、ジャパニーズウイスキーではないのです。
アロマはほんのりと感じるバニラや生クリームの甘い香り、テクスチャーはライトで滑らかです。
味わいは最初に少々スパイシーな刺激を感じますが、すぐに滑らかで華やかなバニラの甘さが続き、木の樽、ミント、グレーン感、僅かにピート感、カナディアンウイスキーの主張が強い感じで、非常に飲みやすい仕上がりになっています。
製品情報 | |
カテゴリ名 | ウイスキー |
容量 | 720ml |
アルコール度数 | 43% |
原材料名 | モルト・グレーン |
単品サイズ | 78*78*210mm |
重量 | 1304g |
参考小売価格 |
3,000円(税別) |
ウイスキー事業が開始したのは1949年でしたが、順風満帆に続いたものではありませんでした。
ノウハウを蓄積させ、自社製造が軌道に乗っていった1953年には、200Lの樽を200本程度貯蔵するに至ったものの、二度の自然災害に見舞われます。
1953年に台風13号の影響で、近隣の堤防決壊により1m以上の浸水被害に遭い、ウイスキー蒸留設備も稼動停止になりました。
その後、工場復旧と共にウイスキー蒸留所再稼動を目指しましたが、
1959年9月に再び、伊勢湾台風が直撃し、東海地区全体が大きな被害を被りました。
しかし、日本では高級酒であったウイスキーは1971年にウイスキーの貿易が自由化されるまでは一般的に流通することはなく低迷しており、苦戦しました。
しかし、1971年以降手を出しやすい価格になるまで、先人達の遺志を受け継いでブレンデッドウイスキーを守り抜き、2019年に蒸留所を再稼働するまでに至ったのです。
引用画像:相生ユニビオオフィシャルサイト
相生ユニビオの元祖ウイスキーがレインボーウイスキーでウイスキーとしては碧州とこちらのみが販売されています。
このいわゆる代表商品である「レインボーウイスキー」は昭和23年より製造しているそうです。
とくに、1980年代に地ウイスキーブームが到来した際には、全国的に人気を集めました。
原材料を見ると、(※)2級ウイスキー時代と大きく変わらない、モルト、グレーン原酒の他にスピリッツもブレンドしています。
今でも、当時を振り返ってレインボーウイスキーを懐かしく覚えているオールドファンも多いのではないでしょうか。
以前は12年熟成したブレンデッドウイスキーのレインボー三州もありましたが、販売が終了しています。
1949年から愛知県碧南市でスタートしており、その当時に販売していたレインボーウイスキーのラベルデザインを踏襲し、復刻ラベルにてリニューアルしました。
厳選した長期熟成されたモルトとグレーンにスピリッツも加えたブレンデッドウイスキーで、シンプルで軽く滑らかな口当たりで、ハイボールにすると軽快な喉ごしになります。
(※)1989年4月以前、日本におけるウイスキー販売の現場では、2つの酒税が課せられていました。
当時の従量税では、ウイスキーを原酒含有率で3つの等級に分けて、各等級に応じた税金を徴収していたのです。
この等級は、1943年から始まり、当時は第3級から第1級となっていましたが、2度の変更の末、1953年に2級、1級、特級へと変更されます。これが、ウイスキー特級です。
製品情報 | |
カテゴリ名 | ウイスキー |
容量 | 500ml |
アルコール度数 | 37% |
原材料名 | モルト・グレーン・スピリッツ |
単品サイズ | 73*73*200mm |
重量 | 900g |
相生ユニビオ社が推奨する碧州の飲み方は1:1のハイボールですが、実際他の飲み方での印象はどうなのか。
飲まれた方のレビューを参考に比較してみました。
飲み方の比較 | ||
ストレート | 〇 | アルコールのスパイシーなきつさはあるが甘みとマッチしている |
ロック | △ | バニラのような甘味とアルコールのスパイシーさが強くなって最後に
最後スパイシーさが残る。 |
水割り | ◎ | 甘みが増してまろやかさが出る。
カナディアンウイスキーの個性が出てすっきりと飲みやすい |
ハイボール | ◎ | ロックよりも少し甘みが強く感じられる。
酸味と苦みが上がるが調和されているので美味しい。 飲みやすい口当たりで食中酒としては絶品!フルーティな飲み心地。 |
やはり、比較してみると好みはあれど、推奨されているハイボールが一番美味しく飲める飲み方でしょう。
使用する炭酸水は強炭酸がおすすめです。
碧州はまだ2018年頃にリリースされたばかりの新商品ですが、人気商品でもあり原酒の都合上、いつまで在庫があるかわからないそうです。
ウイスキービギナーの方でも楽しめる上品な味わいの1本となっているのでお早めにチェックしてみてください。