山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ヘリヤーズロードは、オーストラリアのタスマニアで造られていることからタスマニアウイスキーと呼ばれています。
タスマニア島ではイギリスによる侵攻の影響で昔からウイスキー工場が存在しており、近年になってからウイスキー工場が復活した影響で新たなウイスキーの産地として成長を始めています。
ナッツを思わせる風味があり、銘柄ごとに異なるフレーバーをもつ洗練された味わいが楽しめるのが特徴です。
この記事では、ヘリヤーズロードの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
ヘリヤーズロードとは、オーストラリアのタスマニア島のヘリヤーズロード社から製造・販売されるタスマニアウイスキーです。
タスマニアウイスキーの歴史の始まりはジャパニーズウイスキーよりも古いですが、本格的に製造できるようになったのは近年のことであり、21世紀になってから注目されるようになりました。
自然豊かな地域と原料である麦芽にこだわって造られるタスマニアウイスキーは、ナッティで豊かな風味が好きな方におすすめできる味わいです。
ヘリヤーズロードの歴史と製造方法を見ていきましょう。
タスマニアウイスキーの歴史は、イギリスによるオーストラリア侵攻により、植民地化した時代から始まります。
タスマニア島にはかつて16個のウイスキー工場が造られました。
しかし、1839年にタスマニア島ではウイスキーを含む蒸留酒の製造が禁止されたため、タスマニアでウイスキーが造られることはなくなります。
その後、タスマニア島でウイスキーが製造されることはなくなりましたが、1992年に法律が改訂され、蒸溜所の建設許可が下りるようになりました。
法律の改正により生まれたのがタスマニアウイスキーを製造するヘリヤーズロード社であり、バーニーの港町にウイスキー工場を構えます。
タスマニアには、南極からの風、自然豊かな空気、ウイスキーの仕込み水になる清流などウイスキーの製造に適した自然環境が整っています。
タスマニアで製造されるヘリヤーズロードが品質が良く高く評価されるのは、タスマニアの自然がウイスキー造りを支えた結果といえるでしょう。
ウイスキーの製造方法について改めて確認したい方はこちらの記事をチェックしてください。
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ヘリヤーズロードの製造を支えるのはタスマニアの自然環境と厳選されたハイクラスの麦芽にあります。
ウイスキーの製造に仕込み水は重大な影響を及ぼしますが、熟成の過程では空気や風も大きな影響を及ぼす要素として知られています。
従来のウイスキーは北半球で造られていますが、ヘリヤーズロードは南半球で南極から吹く風の影響を受けて造られているのが特徴です。
また、タスマニアには四季があるため、一定の気候変動はあるものの、1年を通して涼しいといわれています。
本場スコットランドと同様に冷涼な気候でウイスキーを製造できますが、この気候変動はウイスキーに影響を与えているかもしれません。
近年では温暖気候の新生ウイスキーが注目されていますが、豊かな自然環境でこれまでにない南半球でのウイスキー造りを行ったことから、タスマニアウイスキーも別の観点から注目を集めているのです。
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ヘリヤーズロードの種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://www.whiskybase.com/whiskies/whisky/145441/hellyers-road-original-roaring-forty
ヘリヤーズロード オリジナル ロアリング シングルモルトは、ヘリヤーズロードのスタンダードボトルに位置する銘柄です。
最高品質の麦芽由来の風味はナッツのような風味を生んでおり、オイリーで滑らかな味わいに鼻腔を柔らかなピートスモークが通り抜けていきます。
初めてヘリヤーズロードを飲む方におすすめであり、最初に購入するボトルに迷っている方はこちらを選びましょう。
画像引用:https://www.whiskybase.com/whiskies/whisky/58521/hellyers-road-10-year-old
ヘリヤーズロード オリジナル シングルモルト 10年は、ヘリヤーズロードを10年間熟成させた銘柄です。
シトラスとバニラの香りにココナッツの風味が感じられる豊かなフレーバーを持ちます。
熟成年数を持つヘリヤーズロードから飲み進めたい方におすすめです。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/yunyuusyu/71876/
ヘリヤーズロード マスターシリーズ ピーテッド 13年は、13年熟成したピーテッド麦芽の原酒を使用したヘリヤーズロードです。
レモンとオレンジの香りが特徴的であり、大麦の甘味が感じられ、スモークとスパイスがフィニッシュとして長く残ります。
長期熟成かつピートスモークを重視したい方に向いている銘柄といえるでしょう。
画像引用:https://www.biccamera.com/bc/item/6292128/
ヘリヤーズロード マスターシリーズ オリジナル 15年は、ヘリヤーズロードのなかでも最高クラスの熟成年数を持つボトルです。
ヘリヤーズロードの特徴であるオレンジの香りに長期熟成による滑らかな口あたりがあります。
限定176本の少量生産であるため、入手しにくいですが、最高級のヘリヤーズロードを飲みたい方はこちらのボトルを探してみましょう。
画像引用:https://product.rakuten.co.jp/product/-/dfd65fb3d310914e5d1c95ce1f954d8d/
ヘリヤーズロード ピノノワール・フィニッシュは、ヘリヤーズロードの原酒をピノノワール樽でカスクフィニッシュした銘柄です。
シトラス、レモン、オレンジの柑橘系の豊かなフレーバーが広がり、スパイシーなペッパーの味わいが楽しめる複雑で深みのある味わいです。
ウイスキー品評会でも高い評価を得たヘリヤーズロードのなかでも注目されているボトルになります。
ヘリヤーズロードのおすすめの飲み方を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ほかのウイスキーにはないヘリヤーズロードの個性を味わうなら、ストレートで飲むのがおすすめです。
タスマニア特有の高品質な麦芽の風味や柑橘系の風味を意識しながら堪能すると良いでしょう。
5大ウイスキーの特徴を理解してから飲むほうが、ヘリヤーズロードの独特な風味を理解しやすいと考えられます。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
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ヘリヤーズロードは加水することで、キツいと感じる要素が丸くなり、甘みが強くなります。
水割りにすると飲みやすくなるので、ヘリヤーズロードの柑橘系の風味を味わいたい方におすすめです。
水割りの作り方とおすすめ銘柄にはこちらの記事で紹介しています。
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ヘリヤーズロードは、五大ウイスキーのどこにも属さないタスマニアウイスキーと呼ばれる新興のウイスキーです。
5大ウイスキーの風味を理解しているウイスキー中級者以上の方におすすめできる銘柄といえるでしょう。
最初に飲むボトルとしては、「ヘリヤーズロード オリジナル ロアリング シングルモルト」か「ヘリヤーズロード ピノノワール・フィニッシュ」がおすすめです。