山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
キルベガンは、世界最古の蒸留所と呼ばれるキルベガン蒸留所で製造されたアイリッシュウイスキーです。
現在は蒸留所をビームサントリー社が所有しており、日本でも飲みやすい銘柄となっています。
また、キルベガンはライトでクセがないため、伝統的なウイスキーでありながら、アイリッシュウイスキーの入門酒とも呼ばれます。
この記事では、キルベガンの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
キルベガンは、アイルランドのウェストミーズのキルベガンにあるキルベガン蒸留所で製造される銘柄です。
バーボン樽で熟成されたモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーになります。
現在は、ビームサントリー社が所有しており、クーリー蒸溜所がライセンスを購入し、蒸留所としての活動を再開したことから、最古の蒸留所で生産されるウイスキーを飲むことが可能となっています。
キルベガンの蒸留所、受賞歴について解説します。
キルベガン蒸留所は、1757年にマシュー・マクマナス氏によって設立された世界最古の蒸留所です。
イギリス国王から蒸留ライセンスを受けたタイミングが1757年であることが、世界最古の蒸留所であるという根拠となっています。
200年以上前に設立された蒸留所になりますが、1954年に蒸留所の生産は終了し、閉鎖から25年の時を経て博物館として公開されました。
博物館として公開されたキルベガン蒸留所のライセンスを購入したのがクーリー蒸留所であり、ウイスキーの生産が再開されたのは2007年です。
キルベガン蒸留所は一時的に廃墟となり、ウイスキーの製造が行われなかった時期が50年ありますが、奇跡の復活をとげた蒸留所になります。
施設の規模が小さいことから再開後はクーリー蒸留所の協力を得てウイスキーの製造が行われています。
使用されているポットスチルは1800年当時のものであり、世界最古の蒸留所の伝統的な設備は現存しています。
穀物の発酵から1回目の蒸留はクーリー蒸留所で行われますが、初溜したウイスキーをキルベガン蒸留所まで運ぶことで2回目の蒸留からキルベガン蒸留所でウイスキーが製造される仕組みです。
熟成樽を保管する貯蔵庫は200年以上前に作られたものであり、花崗岩で覆われているのが特徴になります。
施設自体が小さいことから、すべての工程をキルベガン蒸留所で完結させることはできませんでしたが、伝統的なウイスキーの製造方法が守られているのです。
それでは、キルベガンの種類と味わいについて紹介します。
画像引用:https://www.kilbegganwhiskey.com/the-whiskey/#product-kilbeggan
キルベガンのスタンダードボトルとなる銘柄がこちらのブレンデッドウイスキーです。
蒸留回数を2回にして、バーボン樽で4年間熟成させたこちらの銘柄は、バーボン樽のキャラメルやバニラの風味が際立ちますが、ピーチやアーモンド、ライチやはちみつなど複雑なフレーバーを持っています。
ライトな口あたりで飲みやすいにも関わらず、フレーバーが複雑に絡み合っているので、ウイスキー初心者も含めてウイスキーの味わいを楽しみたい方におすすめの銘柄です。
画像引用:https://www.kilbegganwhiskey.com/the-whiskey/#product-kilbeggan
キルベガン スモール・バッチ・ライは、ライ麦を使ったキルベガンのライウイスキーです。
ライ麦はかつてのキルベガン蒸留所ではウイスキーの原料に使用されてきた穀物ですが、禁酒法やアイルランド独立戦争の影響で、キルベガンを含むアイルランドの多くの蒸留所で使用されなくなりました。
キルベガンの原点に立ち返るのであればライウイスキーは外せないものであり、1800年代に使用されたライ麦を改めて使用して造り、フルーティーかつスパイシーな香りと心温まる口当たりが特徴となっています。
画像引用:https://www.kilbegganwhiskey.com/the-whiskey/#product-kilbeggan-singlegrain
キルベガン シングルグレーンは、バーボン樽とワイン樽を組み合わせて仕上げることで滑らかですっきりとした味わいとなったグレーンウイスキーです。
ココナッツとバニラの香りにビスケットのような甘い味わいは、シンプルでありながら完成度の高い風味といえるでしょう。
アイリッシュウイスキーはカクテルの材料として人気ですが、こちらの銘柄はさまざまなカクテルに対応しやすいので、カクテルを作りたい方にもおすすめです。
画像引用:https://www.kilbegganwhiskey.com/the-whiskey/#product-kilbeggan
キルベガン シングルポットスチルは、蒸留所の復活後に初めて製造されたウイスキーになります。
りんご、洋ナシ、メロンのフルーティーな香りとフローラルな香味を持つ華やかで甘い風味にスパイスが感じられますが、ウイスキーの味わいを損ねないほど柔らかいものです。
アイルランド特有のポットスチルウイスキーをキルベガンで味わいたい方におすすめです。
最後に、キルベガンのおすすめの飲み方を2つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
キルベガンのおすすめの飲み方はストレートであり、ライトな口あたりでありクセの強いフレーバーが少ないのでストレートでも多くの人が飲みやすいです。
また、クセは強くないもののフレーバーが複雑であるため、ストレートで飲むほうがキルベガンが持つ本来の味わいを理解しやすいでしょう。
グラスに注ぐだけでバーボン樽特有のバニラとキャラメルの香りが広がります。
スタンダードなキルベガンをはじめ、スモール・バッチ・ライ、シングルポットスチルを飲むならストレートがキルベガンを味わいつくす基本的な飲み方です。
ストレートで美味しいウイスキーの条件について知りたい方はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
シングルグレーンをはじめとするキルベガンの一部の銘柄は、公式サイトでもカクテルの作り方が紹介されており、その一つがアイリッシュコーヒーです。
アイリッシュコーヒーは、ウイスキーとコーヒーをブレンドしたカクテルであり、アイリッシュウイスキーが代表的かつ相性がいいことからこのような名前が付いています。
キルベガンを使用したアイリッシュコーヒーの作り方とレシピは下記の通りです。
材料
作り方
目安としてはウイスキー1:コーヒー3の分量で、コーヒーの焙煎レベルはミディアムロースト以上にします。
ウイスキーとコーヒーのカクテルについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーのコーヒー割りの種類は? カクテルの作り方をご紹介
世界最古の蒸留所といわれるキルベガンは、現代に復活しても伝統的な製造方法を守り続けており、ライウイスキーをはじめとする昔の味わいを楽しむことが可能です。
ストレートが基本的な飲み方になりますが、アイリッシュウイスキーであることからカクテル作りの材料にも最適であるため、自分に合った飲み方でキルベガンを味わうのがおすすめになります。
アイリッシュウイスキーに興味がある方でまだキルベガンを飲んでいない方や、アイリッシュウイスキーを初めて飲む方は、伝統的な銘柄のキルベガンを試してみましょう。