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レダイグの種類と味わい、おすすめの飲み方

2023.03.10 / 最終更新日:2023.03.10

レダイグは、スコットランドのマル島にあるトバモリー蒸溜所で製造されるヘビリーピートタイプのシングルモルトです。

トバモリー蒸溜所ではノンピートのトバモリーとヘビリーピートのレダイグが製造されており、蒸溜所の名前も一時的にレダイグ蒸溜所であった時期があります。

海風を感じるスモークとオイリーな味わいは、海に面する島で造られたウイスキーらしい風味といえるでしょう。

この記事では、レダイグの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。

この記事のポイント

  • レダイグの種類と味わいについて紹介
  • レダイグのおすすめの飲み方を解説

レダイグとは

Tobermory Distillery - https://tobermorydistillery.com/

レダイグはアイランズモルトに分類されるシングルモルトであり、スコットランドのマル島で製造されています。

マル島のトバモリー蒸溜所では、トバモリーとレダイグの2種類のモルト原酒が製造されており、それぞれ異なる味わいを持ちますが、共通してアイランズモルトの人気ウイスキーとして知られています。

潮気のあるスモークとオイリーな味わいであり、ノンピートで飲みやすいトバモリーとは対称的ですが、柑橘系の果実やバニラのような甘みも持っているのが特徴です。

レダイグの歴史と製造方法について見ていきましょう。

アイランズモルト(アイランズウイスキー)の種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アイランズウイスキーのおすすめ銘柄6つを一覧形式で紹介!

最初の蒸留所名はトバモリーではなくレダイグであった

マル島のトバモリー村の港に面して建っている島唯一である蒸溜所は、現在は一般的にトバモリー蒸溜所と呼ばれることが多いです。

しかし、この蒸溜所の最初の名称はレダイグであり、ビールの醸造所として1798年に設立された際に、この土地の名前がレダイグであったことに由来します。

また、レダイグは「安全な港」という意味を持っており、港に面して建っている蒸溜所らしい名称となっています。

スコットランドでも古い蒸溜所ではありますが、稼働と閉鎖を繰り返し、近年までけっして知名度の高い蒸溜所ではありませんでした。

また、レダイグとトバモリーは何度も名称が入れ替わっており、1972年の再開時にはレダイグ蒸溜所として再稼働しています。

レダイグとトバモリーの運命を変えたのは、バーン・スチュワート社による買収です。

バーン・スチュワート社は多額の資金を投じ、蒸溜所の再建を行い、販売されるシングルモルトの知名度を確固たるものに変えました

実はバーン・スチュワート社に買収されるまではレダイグとトバモリーはノンピートとヘビリーピートのように棲み分けができておらず、どちらのブランドも発売されているにもかかわらず、味わいはちぐはぐで統一感がないという状態にありました。

ブランディング努力により、マル島という豊かな自然環境で造られるウイスキーのレダイグとトバモリーは日の目を見たといえます。

ノンピートであるトバモリーの種類と味わいについてはこちらの記事をチェックしてください。

トバモリーとは?種類と味わいとおすすめの飲み方を解説

フェノール値35ppmの麦芽を使用したヘビリーピートタイプ

バーン・スチュワート社の努力はブランディングだけにとどまりません。

設立された年数は長いものの無名であったトバモリー蒸溜所は、設備は非常に老朽化しており、まともにウイスキーを製造できる状態にありませんでした。

このときの再建の方針は、使える場合は昔からある設備を大事にしたうえで、老朽化してどうしようもない設備のみ作り直すことです。

レダイグとトバモリーのウイスキー供給がちぐはぐに感じられたのも、設備の老朽化により安定してウイスキーを製造できなかったことにありました。

バーン・スチュワート社は蒸溜所に存在する根本的な問題を解決し、レダイグがヘビリーピート、トバモリーはノンピートのシングルモルトとしてブランディングしていきました。

アイラ島のポートエレン産のピーテッドモルトを使用するレダイグのフェノール値は35ppmであり、代表的なアイラウイスキーと変わらないフェノール値を持っています。

そのため、レダイグは昔ながらのピート香のあるスコッチウイスキーや、アイラウイスキーが好きな方に向いているシングルモルトとして販売されているのです

トバモリー(レダイグ)蒸溜所の詳細はこちらの記事にまとめています。

トバモリー(レダイグ)蒸溜所 - Tobermory(Ledaig) DISTILLERY

レダイグの種類と味わい

レダイグの種類と味わいについて紹介します。

  • レダイグ 10年
  • レダイグ 18年
  • レダイグ リオハカスクフィニッシュ
  • レダイグ 9年(2012)ボルドー赤ワインカスク
  • レダイグ 21年(1998) マルサラワインカスクフィニッシュ

レダイグ 10年

画像引用:https://tobermorydistillery.com/products/ledaig-10-year-old

レダイグのスタンダードボトルに位置するのが10年物であり、数々の受賞歴を持ち大変評価されているウイスキーです。

アロマや柑橘系の香味を感じるスモークとスパイシーでオイリーな味わいが特徴の銘柄となっています。

初めてレダイグを飲む方におすすめの銘柄であるため、こちらのボトルから探してみましょう

レダイグ 18年

画像引用:https://tobermorydistillery.com/products/ledaig-18-year-old

ウイスキー・オブ・ザ・イヤーで受賞を果たしたレダイグの18年物です。

潮気のあるスモークとアロマやフルーティーな風味のバランスが整っており、完成度の高い味わいとなっています。

多くの人から評価を受ける高いクオリティのレダイグを試したい方におすすめです

レダイグ リオハカスクフィニッシュ

画像引用:https://tobermorydistillery.com/products/ledaig-sinclair-series-rioja-cask-finish

レダイグをリオハの赤ワイン樽でカスクフィニッシュしたのがこちらの銘柄であり、レダイグのシンクレアシリーズとして初のリリースになります。

レダイグが持つスモーク香にブドウのような甘い風味が加わり、絶妙なバランスに仕上がっているのが特徴です。

個性をそのままに赤ワイン樽でフィニッシュしたレダイグを味わいたい方はこちらのボトルを探してみましょう

レダイグ 9年(2012)ボルドー赤ワインカスク

画像引用:https://tobermorydistillery.com/products/ledaig-2012-bordeaux-red-wine-cask-matured

レダイグをボルドー赤ワインカスクで9年間熟成させた限定品となります。

ヘザーとぶどうの皮のようなフローラルでフルーティーな風味のなかに、燻製肉のようなスモークが特徴的です。

スタンダードとほとんど同じ熟成期間でいつもとは違う味わいのレダイグを試したい方におすすめになります

レダイグ 21年(1998) マルサラワインカスクフィニッシュ

画像引用:https://tobermorydistillery.com/products/ledaig-1998-marsala-finish

21年熟成させた長期熟成のレダイグであり、マルサラワイン樽でフィニッシュした限定銘柄です。

ドライフルーツと甘いグレープの甘い香りにクリーミーな味わいとなっていますが、後味にはしっかりとスモークが感じられます。

公式サイトでも完売しているので入手は困難ですが、レダイグの長期熟成銘柄が飲みたい方は探してみましょう

レダイグのおすすめの飲み方

レダイグのおすすめの飲み方を解説します。

  • ストレート
  • ハイボール

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ストレート

レダイグの味わいをそのまま楽しむならストレートがおすすめとなっています。

スモークとそのなかにある甘い味わいは、ストレートで飲むことで堪能しやすくなります

刺激が強いので、チェイサーを用意することを忘れずにゆっくりと飲むようにしましょう。

ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。

ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選

ハイボール

レダイグはヘビリーピートで潮気のあるスモークが特徴的であるため、ハイボールにすることでより爽快感のある味わいになります

ピート香のあるウイスキーをあまり飲みなれていない方や、ストレートで飲んでキツイと感じた方はハイボールを試してみましょう。

シングルモルトをハイボールにするともったいないかはこちらの記事で解説しています。

シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは

まとめ

レダイグは、トバモリーとは異なりヘビリーピートで海に面した蒸溜所で造られたウイスキーの特徴を強く持つ銘柄です。

ヘビリーピートのレダイグに興味を持った方は、スタンダードボトルの10年物から飲み進めてみましょう。

一方で、ピートが苦手で甘い味わいが前面にでるウイスキーが好きな方は、レダイグではなくトバモリーを試すのがおすすめです。

 

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