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シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは

2021.09.30 / 最終更新日:2024.10.21

シングルモルト特有の香りや味わいを楽しむならストレートで飲むことが理想であり、ハイボールで飲むのはもったいないといわれることがあります。

確かに価格が高いヴィンテージ物や、ハイボールとの相性が悪いシングルモルトをハイボールにして飲むのはもったいないといえるかもしれません。

しかし、ハイボールが合うシングルモルトも多く存在するので、もったいないという言葉で括ってしまうこと自体がウイスキーの可能性をつぶすことにもなるので、それこそもったいないといえるでしょう。

この記事では一般的にハイボールにするのがもったいないといわれるシングルモルトの特徴と、反対にハイボールが合うシングルモルトの特徴とその種類について解説します。

この記事のポイント

  • 一般的にハイボールにするのがもったいないといわれるシングルモルトの特徴を解説
  • ハイボールが合うウイスキーの特徴と種類を紹介

シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない?

ハイボールはウイスキーの飲み方の中でも多くのウイスキーを消費します。

また、ストレートで飲むよりもウイスキー本来の香りや風味を味わいにくくなるので、シングルモルトのような高級なウイスキーをハイボールにするのはもったいないといわれることがあります。

高いお金を支払って高級なウイスキーを購入したにも関わらず、ハイボールにするために湯水のようにウイスキーを使いすぐに飲み切ってしまうのはもったいないといえるかもしれません

ウイスキーは正しく保存すれば3~6ヶ月程度は香りや味を大きく劣化することなく楽しめるので、高級ウイスキーを購入したのであれば長期間に渡って少しずつ楽しみたいと考える人が多いと思います。

早く飲み切る理由がないのであれば、ストレートでゆっくり味わうほうがお得だと感じるかもしれません。

しかし、このウイスキーはストレート以外にもさまざまな飲み方を試せるお酒ですので「このウイスキーをハイボールにしたらどんな味になるのか?」という疑問が湧くのも自然でしょう。

実際にシングルモルトの中にもハイボールで飲むのが美味しいといわれている銘柄もあるのはハイボールで飲むことを試した人がいたからです。

シングルモルトを一括りにしてハイボールにするのがもったいないということはできません

ハイボールで飲むのはもったいないシングルモルトの特徴

しかし、ハイボールで飲むのにあまり適さないシングルモルトも存在します。

一般的にハイボールで飲むのはもったいないといわれるシングルモルトの特徴は主に2つです。

  • シェリー樽で熟成させている
  • ヴィンテージ物

それぞれ詳しく解説します。

シェリー樽で熟成されている

シェリー樽で熟成させた原酒を使用したシングルモルトはフルーティーな香りと風味が特徴的なウイスキーが多いです。

しかし、ハイボールにしてしまうと硫黄臭が目立つことで香りを損ねてしまうケースがあります。

すべてのシェリー樽熟成のウイスキーがハイボールに合わないわけではありませんが、ハイボールにすることで香りや風味を損ねてしまうシングルモルトをハイボールにするのはもったいないといえます

ヴィンテージ物

ヴィンテージ物の長期熟成ウイスキーは価格も非常に高い銘柄が多いことから、ウイスキーの消費量が大きいハイボールとは相性がよくありません。

長期熟成させることで生まれた複雑なフレーバーをハイボールにすることで失ってしまい、熟成年数が若いウイスキーをハイボールにするのと味わいが変わらないことも。

どうしても試してみたい場合でも1度だけにしておくことが無難であり、基本的にはヴィンテージ物の味わいを損ねる結果になってしまうことが多いことを理解しておきましょう

シングルモルトウイスキーの種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

シングルモルトウイスキーのおすすめの種類と選び方をご紹介

ハイボールが合うシングルモルトの特徴

一方でハイボールが合うシングルモルトの特徴は2つあります。

  • ストレートでは飲みにくい
  • 熟成年数が若い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ストレートでは飲みにくい

シングルモルトの中には個性が強く、ストレートでは飲みにくい銘柄が存在します。

ハイボールはシングルモルト特有の個性の強さを和らげてくれるので飲みやすくすることが可能です。

特にスコットランドのウイスキー特有のスモーキーさは初めて飲む人は飲みにくい香りですので、ハイボールにして緩和することで美味しく味わいやすくなります。

ウイスキーをハイボールにする理由の一つには飲みやすくすることが挙げられるので、飲みやすくなるシングルモルトであれば相性がいいといえるでしょう

熟成年数が若い

ヴィンテージ物のシングルモルトはハイボールに向いていないと説明しましたが、ハイボールにするなら熟成年数の若いウイスキーがおすすめになります。

熟成年数が若いウイスキーはハイボールの魅力である爽やかさが強くなりやすいです

価格が安いので、消費量が多くコストがかかりやすいデメリットを軽減できるので、ハイボールにするなら熟成期間の若いシングルモルトが理想です。

ハイボールが合うシングルモルトの種類

ハイボールが合うシングルモルトを具体的に3つ紹介します。

  • タリスカー
  • ボウモア
  • ラフロイグ

タリスカー

タリスカーはスコットランドのスカイ島で製造されるシングルモルトです。

タリスカー・スパイシー・ハイボール」と呼ばれるタリスカーをハイボールで美味しく飲む方法が確立されています。

こちらの飲み方はタリスカーをハイボールにした後に黒コショウをかけることで、タリスカーのスパイシーさが引き立つため、タリスカーを飲むなら一度は試したい飲み方です。

ハイボールにすることで特有のスモーキーな香りも緩和できるので、スコッチシングルモルトの中でもトップクラスにハイボールとの相性がいいウイスキーといえるでしょう

爽やかでありながらスパイシーなウイスキーを飲みたい方におすすめです

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タリスカーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

スコッチウイスキー『タリスカー』の種類とおすすめの飲み方をご紹介

ボウモア

スコットランドのアイラ島で製造されたウイスキーはスコッチ特有のスモーキーな香りが強く、ウイスキー初心者には飲みにくい銘柄も多いです。

ボウモアはアイラ島で製造されたウイスキーの中ではスモーキーな香りが控えめであるため、初心者向けのアイラウイスキーといわれています。

しかし、アイラウイスキーを初めて飲む人はストレートで味わう前にハイボールから味わってもよいでしょう

ボウモアの特徴であるスモーキーな香りと潮の香りを残したまま爽やかな味わいでより飲みやすくなります。

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ボウモアについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ボウモアは潮風感じる島のウイスキー!種類とおいしい飲み方は?

ラフロイグ


ボウモアは飲みやすいウイスキーでしたが、ラフロイグはアイラウイスキーの中でもスモーキーな香りが強く、より好き嫌いが分かれやすいシングルモルトです。

ボウモアでアイラウイスキー特有のスモーキーな香りに慣れてくると次におすすめできるシングルモルトがラフロイグになります。

しかし、非常にクセの強いウイスキーですので慣れるまではハイボールで飲むことをおすすめします

ラフロイグはコーラ割りも流行しているので、ハイボールに限らずまずは自分が飲みやすい飲み方を探してみるとよいでしょう。

アイラウイスキー特有のスモーキーさは慣れるほどクセになるので、ハイボールは入門的な飲み方としておすすめです

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ラフロイグについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アイラウイスキーのラフロイグとは? 種類や風味の特徴を解説!

まとめ

シングルモルトをハイボールにするのがもったいないかどうかは個人の好みの問題になります。

一般的にハイボールにするのがもったいないウイスキーの特徴も解説しましたが、シェリー樽熟成のウイスキーやヴィンテージ物のウイスキーでもハイボールで飲むのがより美味しく感じる人もいます。

ウイスキーは開栓しても数ヶ月程度の保存が可能であり、1本のボトルでさまざまな飲み方を試せるので、入観にとらわれず色々な飲み方を試してみるのもおすすめです

最後に、ウイスキーは自分が最も楽しめる飲み方で飲むことが最も有意義であるため、ストレートだけにこだわらずハイボールで飲みたいシングルモルトがあれば飲んでみましょう。

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