ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ロングジョンはスコットランドのハイランド地方のベン・ネヴィズ蒸留所で作られているブレンデッドスコッチウイスキーです。
2,000円でお釣りが来てしまうコストパフォーマンスの良さはあるのに、味わいは上級!
甘さやスパイシーさ、そしてウイスキー特有のスモーキー感のバランスがとれており、ちょっとしたクセもやみつきになってしまいます。
宅飲みで常飲するのであれば非常に向いており、万人受けするウイスキーといっていいでしょう。
コスパ最強ウイスキーではありますが、その昔はビクトリア女王も等高貴な人々をも魅了したウイスキーでした。
本記事ではロングジョンの種類と製法と歴史について解説し、おすすめの飲み方も紹介します。
この記事のポイント
この変わった名前のウイスキーの由来ですが、創設者であるジョン・マクドナルドがの愛称にからきています。
身長が193㎝もあって「のっぽのジョン」といわれていたようです。
地元ではかなり有名な名家に生まれましてハイランド地方の名門マクドナルド家に生まれたジョンマクドナルドは皆に親しまれていて、大きな身体、強靭な肉体と優しい心を持つ地元の英雄でもありました。
ジョンは西ハイランドで一番高い山、ペン・ネヴィスの麓に蒸留所をつくります。
当初、ロングジョンのキーモルトはペン・ネヴィス蒸留所で作られていたモルトとしていました。
ちなみにこのペン・ネヴィス蒸留所はスコットランド内で認可を受けた蒸留所の中では最も古い蒸留所でした。
ペン・ネヴィス蒸留所はイギリスで一番高い山で、景観も素晴らしいこともあってか、毎年多くの登山客で賑わっています。
夏でも羽織りが必要になるほど涼しく、過ごしやすい気候でした。
また、ウイスキーの味にも定評があり、1848年には蒸留所にビクトリア女王も訪れました。
訪問時にはロングジョン自らが厳選した樽が献上し、女王は息子のウェールズ王子が成人した際に、樽のウイスキーをともに愉しんだと言い伝えられています。
その後、ペン・ネヴィス蒸留所はいくつかの企業に買収されるなど憂き目にあい、結果的にはニッカウヰスキーによって立ち直りましたが、ロングジョンのキーモルトは1951年に創設された蒸留所であるトーモア蒸留所が担当します。
トーモアとビックジョンはニッカウヰスキーがペンネヴィスを買収した時にアライドグループへ売却され、現在はペルノ・リカールの傘下になっています。
ロングジョンのキーモルトはトーモアというスペイサイドのシングルモルトです。
ロングジョンはこの他約30種類の熟成させたグレーン原酒をブレンドしていますが、味の中核を担うのがトーモアです。
トーモア蒸留所の周辺は田園風景が広がり、美しい景観が魅力的ですが、この景観が損なわれないような環境に配慮するように努めています。
仕込み水は蒸留所から1マイルほど離れたアクポッキー川の水を使用。
この水はピート香を微かに含んだ軟水でウイスキー作りには最適と言われています。
蒸留器はストレート型のものを使用しており、蒸留窯に精留器が付属しているため、ライトでフルーティな味わいをつくることに成功しています。
この味わいはトーモアをキーモルトとしているビッグジョンでも感じ取ることができるでしょう。
画像引用:https://longjohn.jp/
ロングジョンのボトルに描かれている紋章は何を表しているかご存じでしょうか?
実はこれにはメッセージが込められています。
4つに分けられた盾は、ロングジョンを構成するスコットランド内の4つのウイスキー産地を表しています。
まずは創業地である「ハイランド」次にブレンデッドに欠かせない「アイラ」、第三にグレーンウイスキーの産地「ローランド」そして、最後にキーモルトとなるトーモア蒸留所がある「スペイサイド」を意味しているのです。
ロングジョンのオリジナルの色は薄いゴールド色です。
アロマはかなり甘い香りがし、スモーキーさは香りからはあまり感じられません。
強く吸うとアルコールの香りのようなものが感じられます。
口に含むとアルコールの辛みはひろがりますが、刺激は少なく、蜂蜜のような濃厚さがあります。
飲み口はライトですが、口の中に広げてみるとすごく濃厚さが感じられます。
全体的には飲みなれてない方にはドライに感じることが多いかもしれません。
余韻は長くないですが、軽い感じというわけでもありません。
オフィシャルボトルと12年ものでは味わいも変わってくるので詳細は次にご紹介します。
ロングジョンのラインナップをご紹介いたします。
画像引用:https://longjohn.jp/
ロングジョンのオリジナルボトルがこちらです。
アロマは程よいピートでスモーキーな感じと爽やかな青りんごやハチミツが鼻腔に入っていきます。
そして、木樽のウッディーな感じと豊かなドライ感があります。
アルコールの刺激感はあまりありません。
口に含んでもアルコールの刺激はあまり感じられず、まるみのある滑らかでまろやかな飲みやすさ。
まろやかではありますが、ピーティでスモーキーな味わいがあり、青りんごやハチミツの甘さがぐっと増します。
甘い麦ジュースのような味わいも出てきます。
甘みと酸味のバランスは非常に丁度良く配分されています。
ちなみにピーティでスモーキーなフレーバーが感じ取れるのはラフロイグというシングルモルトを使用しているからといえます。
含有量はどの程度かはわかりませんが、ラフロイグは非常に強いピートの個性を持つので少量でもインパクトは強そうですね。
以下の記事でもラフロイグのご紹介をしているのでご参考ください。
アイラウイスキーのラフロイグとは? 種類や風味の特徴を解説!
画像引用:Amazon.co.jp
こちらは現在では販売していないロングモアの上位ボトルになります。
1980年代に流通していたボトルですが、ガラスボトルのものもあります。
アロマは焦げた甘み、カラメルなど砂糖を焦がした感じでしょうか。
その他、かすかにピートな感じがあり、その後柑橘類、干し草のようなアロマへと続きます。
口に含むとねっとりとした粘性があり、香りと同じ味わいが口いっぱいに広がります。
甘みのあとにほろ苦さからピートへ移っていく味わいでスモーキー感が残ります。
冷やすと更にアルコールの刺激と甘みも抑えられるのでドライ感が少し抑えられます。しかし、苦味が増すということもないので、ロックにとても向いています。
また、ハイボールもおすすめ!
ハイボールは公式サイトでもおすすめしていますね。
ハイボールでは甘みもありますが、香ばしさが出てきます。
いい意味でスコッチウイスキーの定番感!
若干スモーキーで甘みがあり、バニラ感もあります。
ですが、甘ったるくないのでドライなウイスキーが好きな人に向いているでしょう。
シェリー感は全然ないので、シェリー系が苦手な人にはとてもいいでしょう。
蜂蜜の甘さ・樽の香り・ほんのりと利いたピートが三位一体となって織りなすハーモニーが最高です。
食事の種類を選ばず、和・洋・中どんな種類の食事でも食中酒として楽しめる一杯です。
安いウイスキーだからと言って侮るなかれ。
舌の肥えたイギリス皇族の方々にも親しまれていたウイスキーだったわけです。
ピート感もほどよく、トーモアのフルーティさやまろやかな飲み口があいまってとても美味しいので初心者の方も飲みやすいういすきーです。
見かけたら是非ご賞味ください。