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ニッカウイスキーのおすすめの種類と定価についてご紹介!

2022.02.22 / 最終更新日:2024.11.01

ニッカウイスキー(ニッカウヰスキー)は日本を代表するウイスキーメーカーであり、品質の高さとコスパのよさからおすすめできる商品が数多く存在します。

モルトウイスキーであれば「余市」「宮城峡」、ブレンデッドウイスキーであれば「ブラックニッカ」などが有名です。

ニッカウイスキーといえばNHKの人気ドラマ「マッサン」は近年の日本でのウイスキーブームの火付け役といわれることもあり、このドラマのモデルとなった人物がニッカウイスキーの創業者マッサンこと竹鶴政孝氏にになります。

この記事ではニッカウイスキーの歴史や所有している蒸留所などの基本的な紹介をした上で、おすすめのウイスキーの種類を定価も含めて紹介します。

この記事のポイント

  • ニッカウイスキーのおすすめの種類を定価も合わせて紹介
  • ニッカウイスキーの歴史や所有している蒸留所などの基本情報も解説

ニッカウイスキー(ニッカウヰスキー)とは?

ニッカウイスキー(ニッカウヰスキー)とは、日本の代表的なウイスキーメーカーの一つであり、現在はアサヒグループホールディングスの子会社の一つです。

北海道余市郡余市町に設立された「大日本果汁株式会社」が前身となっており、同社の略称とこれまで販売していたりんごジュースの商品名である「日果」とウイスキーを合体させ「ニッカウイスキー(ニッカウヰスキー)」と社名を変更しています。

東証二部、福岡証券取引所に2001年まで上場していた企業ですが、アサヒビール株式会社が全株式を取得したことで上場廃止しました。

ニッカウイスキーの概要について解説したところで、歴史について解説します。

ニッカウイスキーの歴史

ニッカウイスキーの歴史の原点は人生のすべてをウイスキー作りに捧げ、日本人に本物のウイスキーを飲んで欲しいという願いを持った一人の男の物語でもあります。

1918年に竹鶴政孝氏は、単身でスコットランドに留学し、グラスゴー大学で学びます。

竹鶴氏はスコットランドの留学中に、スペイサイドのエルギン地区にあるロングモーン蒸留所とかつてキャンベルタウンに存在したヘーゼルバーン蒸留所で実習を行っており、この現地修業の出来事をまとめた竹鶴ノートは現在の日本のウイスキー作りの礎を作りました。

帰国した竹鶴氏は、寿屋(現在のサントリー)から退社して、本場スコットランドできる限り同じ条件でウイスキーを製造できる北海道余市で創業を始めます。

それが1934年に設立されたニッカウイスキーの前身である大日本果汁株式会社であり、ウイスキーを作って販売するためには時間がかかるため、、当初は余市の特産品であるりんごを加工したニッカ林檎汁などの商品を販売していました。

1940年に同社はウイスキーの出荷を開始し、初めて「ニッカウイスキー」の販売が開始されます。

今では日本のウイスキー作りにおける偉人として認知されることが多い竹鶴氏ですが、ニッカウイスキーの経営はけっして順調なものではありませんでした

その理由は、竹鶴氏のウイスキー作りへのこだわりの強さが最初は売り上げにつながらなかったことです。

大日本果汁株式会社の頃からりんごジュースへのこだわりも強く、高価な果汁100%のジュースを出荷しなかったため売り上げは芳しくありませんでした。

肝心のウイスキーも同業他社が粗悪な格安ウイスキーを販売する中、ニッカウイスキーは品質にこだわったウイスキーを販売し続けたため経営が非常に苦しくなります。

竹鶴氏は最後まで品質を落として安く販売することを反対し、1956年に「丸びんウヰスキー」を当時の業界首位のトリスウイスキーと同じ価格で販売し、テレビCMなども利用して代替的に告知しました。

品質を落とさず売り上げを倍にする作戦でしたが見事に功をなし、ニッカウイスキーの売上は倍増します。

目先の利益にとらわれず、一切品質に妥協しない竹鶴氏の姿勢は十数年という時を経て報われ、ニッカウイスキーは日本を代表するウイスキーメーカー、竹鶴政孝氏は日本のウイスキー作りの父と呼ばれる存在となったのです

余市蒸留所と宮城峡蒸溜所

ニッカウイスキーが所有する代表的な蒸留所には、余市蒸留所と宮城峡蒸溜所があります。

海外の蒸留所の経営権もいくつか取得しており、スコットランドのベン・ネヴィス蒸留所は1989年にニッカウイスキーが所有しました。

余市蒸留所は、竹鶴氏が最初のウイスキー製造の拠点に決めた北海道余市に設立された蒸留所であり、冷涼で湿潤な気候と豊かな水源があることからウイスキー作りに理想的な環境です。

特に本場スコットランドと同様にピート(泥炭)が豊富にあることから、スコッチ特有のスモーキーな香りであるピート香も再現しやすい場所でもありました。

宮城峡蒸溜所は、1969年、宮城県に新たに設立された蒸留所です。

ブレンデッドウイスキーを作るためには2つ以上の蒸留所が必要であるため、自然豊かで余市蒸留所とは異なる性質をもつ原酒が製造できる宮城峡を竹鶴氏は選びました。

余市蒸留所では「シングルモルト 余市」、宮城峡蒸溜所では「シングルモルト 宮城峡」が販売され、ジャパニーズウイスキーのシングルモルトを代表する銘柄となっています

品質がよく安いウイスキーを販売

ニッカウイスキーの主力となる商品はブラックニッカシリーズであり、日本のウイスキーでトップクラスの販売量を誇っています。

ブラックニッカは、コンビニ・スーパーマーケットでも販売されているウイスキーであり、価格も安いですが竹鶴氏のウイスキーへのこだわりが受け継がれており、価格と品質を両立したウイスキーです。

また、ブラックニッカだけでなくブレンデッドウイスキーを中心にさまざまな種類のウイスキーを販売しているため、ニッカウイスキーの販売商品の中から自分好みのウイスキーを見つけるのも難しくはないでしょう

ニッカウイスキーでおすすめの種類

それでは、ニッカウイスキーの商品で具体的におすすめ銘柄を紹介します。

シングルモルト 余市

画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkamaltwhisky/yoichi/

「シングルモルト 余市」は、ニッカウイスキーの原点である余市蒸留所で製造されたシングルモルトです。

こちらの商品は日本で本場スコットランドの本物のウイスキーを作るという目標をもとに製造されています。

スモーキーなピート香と力強い味わいが特徴のウイスキーであり、個性の強さは本場スコットランドに劣りません

ニッカウイスキーの原点を知るなら余市から飲むのがおすすめです。

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ウイスキーの余市について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキー余市の特徴と種類!味わいを堪能するおすすめの飲み方は?

シングルモルト 宮城峡

画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkamaltwhisky/miyagikyo/

「シングルモルト 宮城峡」はニッカウイスキーの2つめの蒸留所である宮城峡蒸留所で製造されています。

余市と宮城峡は同じシングルモルトではありますが、宮城峡がブレンデッドウイスキーの製造のために作られた経緯が強いため、余市とは正反対の味わいであると評価されることが多いです。

華やかな果実香とさわやかなフィニッシュは飲みやすい宮城峡と個性的な余市で対極に位置します

スコッチウイスキーにあえて例えるなら、宮城峡は飲みやすさを重視したスペイサイドモルト、余市は個性や伝統を重視したアイラモルトです。

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竹鶴ピュアモルト

画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkamaltwhisky/taketsuru/

ニッカウイスキーで製造されるシングルモルトは以上になりますが、こちらの「竹鶴ピュアモルト」はピュアモルトと呼ばれる種類に該当します。

ピュアモルトはブレンデッドウイスキーと同様に異なる蒸留所で製造された原酒を混ぜるウイスキーですが、グレーン原酒を使用せずモルト原酒のみをブレンドして製造するウイスキーです。

ピュアモルトという言葉は世界ではあまり普及しておらず、日本で作られた造語です。

キーモルトの余市と宮城峡をバランスよくブレンドした完成度の高いウイスキーになります

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シングルモルトとピュアモルトの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

シングルモルトとピュアモルトは何が違うの?代表的な銘柄は?

ニッカ セッション

画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkamaltwhisky/session/

ニッカ セッションは竹鶴ピュアモルトと同様にピュアモルトウイスキーですが、日本の蒸留所だけでなくスコッチウイスキーのモルト原酒もブレンドした商品になります。

セッションという商品名から分かる通り、ブレンダーはウイスキーのブレンドに音楽を意識しており、製造場所がまったく異なる最高レベルの原酒を合わせて心地いいサウンド(味わい)を作ることを目的に製造されました。

明るく華やかな果実香の香りに、ビターな味わいとスモーキーな余韻が感じられる複雑でありながらも互いの個性を潰さない調和との取れた銘柄となっています

ブラックニッカクリア

画像引用:https://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkablended/blacknikka/#PA49749

ブラックニッカクリアは、ニッカウイスキーの販売する商品の中でも一番購入しやすいブレンデッドウイスキーです。

ブラックニッカシリーズには他にも「ブラックニッカ リッチブレンド」「ブラックニッカ ディープブレンド」などの種類が複数あります。

多くの人にウイスキーの魅力を知って欲しいというコンセプトで生まれたこちらのウイスキーは、も飲みやすくかろやかな味わいを重視しており飲み方も選びません

ニッカウイスキーの銘柄を初めて飲む方はもちろん、ウイスキー初心者にも勧めやすい銘柄といえるでしょう。

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フロム・ザ・バレル

ニッカウイスキーのフロム・ザ・バレルは、通常ボトル詰めする際に行う加水処理をせずにそのままボトル詰めを行ったウイスキーです。

これによりこの商品のアルコール度数は51%と非常に高い状態で販売され、このような処理で販売するウイスキーのことをカスクストレングスと呼びます。

カスクストレングスの最大のメリットは、加水処理を挟まないため熟成されたウイスキー本来の香りと味わいをはっきりと感じやすいことです。

フロム・ザ・バレルは、ジャパニーズウイスキーが持つ濃厚かつ繊細な香りに飲みごたえのある力強い味わいを堪能できます

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スーパーニッカ

画像引用:http://www.asahibeer.co.jp/products/whisky_brandy/nikkablended/supernikka/

竹鶴氏がスコットランドへの留学中に現地の女性リタと出会い結婚したことは有名な話ですが、スーパーニッカは竹鶴氏がリタのために作ったウイスキーになります。

リタは竹鶴氏よりも先に亡くなりますが、竹鶴氏は亡き妻を思い新たなウイスキーを作ることを決意し、ブレンドだけではなくボトルデザインにまでこだわったといわれています。

芳香な香りとやわらかなピート香が感じられ、繊細かつまろやかで飲みやすい口当たりは和食に合わせるにも最適なウイスキーです。

ドラマの「マッサン」や、ニッカウイスキーに興味を持ったのなら一度は飲みたい銘柄の一つになります。

ニッカウイスキーの販売商品の定価

ここまでニッカウイスキーのおすすめの商品を紹介し、コスパがいいことを魅力として挙げてきましたが具体的な価格は下記の通りです。(記事執筆時点)

商品名 内容量 参考小売価格
シングルモルト 余市 700ml 4,200円
シングルモルト 宮城峡 700ml 4,200円
竹鶴ピュアモルト 700ml 4,000円
ニッカ セッション 700ml 3,800円
ブラックニッカ クリア
180ml 290円
700ml 900円
フロム・ザ・バレル 500ml 2,400円
スーパーニッカ
50ml 320円
700ml 2,500円

参考:ニッカウイスキー 商品紹介

上記の価格はニッカウイスキーが提示する参考小売価格であり、最終的な定価の設定は販売するお店によっても異なるため、定価の参考程度に留めるようにしてください

ブレンデッドウイスキーであれば最低購入価格は1,000円程度となり、シングルモルトとピュアモルトはブレンデッドウイスキーと比較すると高めに設定されています。

700mlのボトルであれば、さまざまな飲み方に挑戦しながら3ヶ月~半年まで長くおいしく飲むことができるため、多少価格が高くても欲しいウイスキーを購入するのもおすすめです

ただし、近年のウイスキーブームで、ジャパニーズウイスキーのモルトウイスキーはインターネットショッピングでは定価よりも高値で取引されやすく、酒店などのお店でも取り扱いがないこともあるので注意しましょう。

まとめ

日本のウイスキー作りの礎を作った竹鶴氏が創業したニッカウイスキーは、現在もこだわりの強いウイスキーを安く販売しています。

残念ながら品質よりも目先の利益を重視した結果、信頼を損ない廃業してしまったウイスキーの製造業者は多く存在します。

しかし、ニッカウイスキーは最初は売上につながらなくても品質を守ることを重視した結果、そのこだわりが実を結び、後世において日本のウイスキー作りに莫大な貢献をしたという評価になりました。

現在まで受け継がれる竹鶴氏のウイスキー作りへの思いがこめられた銘柄を販売するニッカウイスキーから自分に合った商品を選んでみましょう。

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