山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
オールド・プルトニーは、ハイランド地域で製造されるスコッチウイスキーのシングルモルトです。
北ハイランドに蒸溜所があり、かつてはバランタインなどのブレンデッド用の原酒を主に製造してきましたが、現在ではシングルモルトも販売されるようになりました。
ほかのハイランドのウイスキーとは異なり、ソルティでオイリーな独特の風味を持つことから、ウイスキー愛好家の間で評判が広がっています。
この記事では、オールド・プルトニーの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
オールドプルトニーは、スコットランドの北ハイランドで製造されるシングルモルトウイスキーです。
ハイランドでも北側の海に面した蒸溜所であることとその味わいの特徴から海のウイスキーと呼ばれています。
海の潮風を感じる塩気のある風味が特徴的であり、オイリーかつスパイシーな風味が楽しめます。
オールド・プルトニーの歴史と製造方法を見ていきましょう。
1810年に設立されたプルトニータウンは、人口増加の影響で、蒸溜所の建設が求められていました。
プルトニータウンの需要に答えて1826年に建設された蒸溜所がプルトニー蒸溜所です。
港町であることから漁業とプルトニー蒸溜所のウイスキーの製造が街を支えてきましたが、1922年に禁酒運動の活性化によりプルトニー蒸溜所のウイスキー造りは中止されました。
しかしその結果、プルトニータウンを含むウィックの地域は廃れ、廃墟となりました。
プルトニー蒸溜所が再開したのは1951年のことです。
しかし、その後も買収によるオーナー変更が繰り返されたことで、安定してウイスキーを製造できている状態にありませんでした。
プルトニー蒸溜所が正式に復活したのは、1995年のインバーハウス社に売却された後と見ることもできます。
すでに、100年以上前に設立されたプルトニー蒸溜所は修理が必要な状況であり、それを建て直したのがインバーハウスであったからです。
1997年に発売したシングルモルト「オールド・プルトニー 12年」が高い評価を受けてからは、再びプルトニー蒸溜所がウイスキー業界でも注目されるようになりました。
かつてはバランタインのメインとなる構成原酒として人気がありましたが、現在ではブレンデッドだけでなく、シングルモルトでも人気を博しています。
バランタインを詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
バランタインの種類やおすすめは?味の特徴や飲み方についても解説
オールド・プルトニーを製造するプルトニー蒸溜所は、ポットスチルの形が非常に特徴的です。
通常のポットスチルとは異なり、スワンネックがないT字シェイプ型となっています。
この形になった経緯は、建物内の設備の配置などの問題があり、スワンネックのある状態では都合が悪かったことも挙げられます。
しかし、この独特な形のスチルから、オールドプルトニーのライトな口当たりと複雑な風味が生まれているのではないかといわれています。
すべて計算の上で設計していないかもしれませんが、シングルモルトとして高く評価される理由はそこにあるかもしれません。
ボトルデザインもオールド・プルトニーの独特なスチルの形から着想を得ています。
ウィックの南部にあるヤーロー湖の水を仕込み水としており、蒸溜所の年間生産能力は180万リットルです。
オールド・プルトニーを生産するプルトニー蒸溜所の詳細はこちらの記事で紹介しています。
プルトニー蒸留所 - Pulteney DISTILLERY
オールド・プルトニーの種類と味わいを紹介します。
画像引用:Amazon.co.jp
オールド・プルトニー 12年は、蒸溜所の復活を支えたシングルモルトであり、スタンダードとなる銘柄です。
シトラスとダークキャラメルの甘い香りに、海岸を思わせる塩気のある風味があることから、海を感じられるウイスキーです。
オールド・プルトニーを初めて飲むなら12年物のシングルモルトから挑戦するのが良いでしょう。
画像引用:https://sanyo-brands.jp/product/161/
オールド・プルトニー 15年は、バーボン樽で熟成後にシェリー樽で追熟したワンランク上のボトルです。
シェリー樽由来のドライフルーツとフローラルな香りがあり、スパイシーな風味とともにフィニッシュでソルティさが出てきます。
シェリー樽の風味が感じられるオールド・プルトニーを飲みたい方にもおすすめです。
画像引用:https://sanyo-brands.jp/product/161/
オールド・プルトニー 18年は、サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション(SWSC)で金賞を受賞した銘柄です。
チョコレートとスパイスのバランスが良く、甘くてスパイシーで複雑な風味となっています。
オールド・プルトニーのなかでも賞を受賞するほど完成度の高いウイスキーです。
画像引用:https://sanyo-brands.jp/product/161/
オールド・プルトニー 25年は、オールドプルトニーのなかでも最高レベルの熟成年数を持ち、四半世紀以上熟成させた銘柄です。
ダークチョコレートとトフィーの複雑で重厚感のある風味に、クリーミーな口あたりが特徴です。
最高クラスのオールド・プルトニーを飲みたい方はこちらの銘柄を探してみましょう。
画像引用:https://sanyo-brands.jp/product/161/
オールド・プルトニー ハダートは、プルトニータウンを建設したジョセフ・ハダート船長の名から名づけられたオールド・プルトニーのノンエイジボトルです。
バニラと塩キャラメルを思わせるような甘くて塩気のある風味があります。
ノンエイジではあるものの、価格は12年物と比較して安いわけではありませんが、オールド・プルトニーが海のウイスキーと呼ばれる理由がわかる銘柄です。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/liquor-shop-sonoma/10000084/
オールド・プルトニー ナビゲーターは、「クリッパー世界一週ヨットレース」の開催を記念してリリースされた銘柄です。
オレンジの香りにハチミツとココアの風味が感じられ、スパイシーな余韻が楽しめます。
画像引用:https://www.shinanoya-tokyo.jp/view/item/000000016916?category_page_id=ct625
オールドプルトニー 2002 バーボンカスク N0.708は、2002年にリリースされたオフィシャルボトルのバーボン樽のシングルカスクによるボトリングです。
りんごの香りとホワイトチョコの風味のなかに、塩気がかかったような味わいとなっている貴重な銘柄です。
画像引用:https://www.biccamera.com/bc/item/8810205/
オールドプルトニー 2006 シングルカスク NO.1453もボトラーズではなく、オフィシャルからリリースされた希少なシングルカスクです。
ハーブのスパイスとバニラの香りが漂い、アプリコットの甘い味わいが楽しめます。
オールド・プルトニーのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
オールド・プルトニーの潮気のある複雑な風味を楽しむならストレートが一番おすすめです。
アルコールの刺激も少なく、ストレートでも飲みやすいため、そのままで飲むのが良いでしょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
加水はできる限り少量にとどめることをおすすめしますが、トワイスアップで飲むのも良いでしょう。
トワイスアップではオールド・プルトニーの個性である塩気が強調され、アルコール度数を低下させる効果が期待できます。
海のウイスキーと呼ばれるオールド・プルトニーは、ほかのハイランド地方のフルーティーで甘いウイスキーとは異なり、塩気があるのが特徴です。
アイラウイスキーや、アイランズウイスキーの特徴でもある塩気が好きな方にオールド・プルトニーはおすすめです。
最初に飲むならスタンダードであるオールド・プルトニー 12年から飲み進めると良いでしょう。