山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ピーツビーストは、フォックス・フィッツジェラルド社から販売されているスコッチウイスキーのシングルモルトです。
その名のとおり、特徴的な獣が描かれているのが特徴であり、製造した蒸留所は明かされていないボトラーズウイスキーになります。
蒸留所は不明ですが、ピート香が強くスモーキーな香りが特徴的であるため、アイラウイスキーであることが濃厚です。
この記事では、ピーツビーストの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
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ピーツビーストは、スコットランドのフォックス・フィッツジェラルド社から販売される蒸留所不詳のシングルモルトウイスキーです。
しかし、その特徴的な香りと風味により、アイラウイスキーであることが推測されており、ラフロイグ、アードベッグと同じ特徴を持つ個性的な銘柄になります。
ビーストの名に恥じない強烈なピート香のなかに麦芽や果実の甘みも感じられる刺激的なウイスキーです。
ピーツビーストの歴史と製造方法について紹介します。
ピーツビーストと同じ特徴を持つアイラウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
スコッチ・シングルモルトでおすすめのアイラモルトの特徴と種類について
フォックス・フィッツジェラルド社は、エイモン・ジョーンズ氏によって2010年に創業したボトラーズです。
ジョーンズ氏は、ホワイト&マッカイ、ダルモア、ジュラなどスコッチを代表するウイスキー銘柄に関わったことがある人物です。
ウイスキー業界に顔が利くジョーンズ氏に加えて輸入業に関わるジェラルド・アードリック氏が組むことにより、フォックス・フィッツジェラルド社はウイスキーをリリースすることになりました。
初めてリリースされたウイスキーがピーツビーストです。
ロサンゼルス在住のブラジル人である人気イラストレーターのダグ・アルベス氏によって、ピーツビーストのラベルはデザインされています。
フォックス・フィッツジェラルド社や、ピーツビーストのラベルデザインのイラストレーターなどは明らかになっていますが、肝心のモルト原酒はどこから輸入してきたのかは謎に包まれています。
アイラ島は、スコットランドにおいて代表的なウイスキーの産地として知られており、強いスモーキーさを感じるピート香と海風を感じる潮の風味が特徴的です。
ピーツビーストはこの特徴に一致するため、アイラ島の蒸留所から仕入れたモルト原酒を使用してボトル詰めしたと考えられます。
ラフロイグ、カリラ、ラガヴーリン、アイラ島を代表する多くの銘柄が挙げられ、多くのウイスキーファンからピーツビーストの正体が推測されていますが、製造方法について公開されていることが少ないので、確たる証拠はありません。
ただし、ピーツビーストで分かっていることが一つあり、フェノール値が35ppmのピーテッドモルトを使用していることです。
ほかに情報がないため、このフェノール値がピーツビーストの正体に迫る最大のヒントといわれています。
ピーツビーストはアイラウイスキーと明言されてもいないので、アイラ島以外の蒸留所でアイラウイスキーを彷彿とさせる風味を再現しているという説もあるため、正体を推測するためには自ら飲んで試してみる以外にはありません。
スモーキーな香りをもたらすウイスキーのピートやフェノール値について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーのピートとは? ピート香の強いウイスキーの飲み方も解説!
ピーツビーストの種類と味わいを紹介します。
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ダグ・アルベス氏によって描かれた秀逸なデザインが目を引く、ピーツビーストのスタンダードボトルです。
重厚感のあるスモーク香、アイラらしい海辺の磯の香りも感じられ、柑橘系の果実の酸味と大麦の甘味が後から味わえます。
思わずラベルデザインだけで購入してしまうかもしれませんが、ウイスキー初心者にはクセが強いので、原酒を当てるなどの楽しみ方も含めてスタンダードボトルから上級者向けのボトルです。
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ピーツビーストのバッチストレングス(カスクストレングス)であり、52.1度の高いアルコール度数でボトル詰めされています。
スタンダードと比較してピート由来のスモークなどの個性が凝縮されており、口に含むことでそれらが暴れまわるような力強い刺激を感じることができます。
余韻が非常に長く、アイラウイスキーの旨味が凝縮された銘柄を探している方におすすめです。
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ピーツビースト バッチストレングスをシェリー樽のなかでもペドロヒメネスカスクで追熟しており、スタンダードと比較しても液体の色が濃くなっています。
シェリー樽由来のレーズンやドライフルーツの甘味が加わり、芳醇な風味に仕上がっていますが、押し寄せるスモークは健在であり、余韻として長く鼻腔にスモークが残ります。
ピーツビーストに興味を持っても、ラフロイグのようなアイラウイスキーは苦手という方は、シェリー樽熟成のこちらの銘柄を探してみると飲みやすいかもしれません。
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ピーツビーストは、スタンダードボトルを含めてノンエイジで熟成年数も明かされていませんが、こちらの25年物は熟成年数が明記されています。
アイラウイスキーは長期熟成するとピート香が弱くなりますが、ピーツビーストも同様に柑橘系のフルーティーな香りが伴ったスモークに変化しています。
オフィシャルボトルの長期熟成ボトルはほとんど販売されておらず、オンラインショップでも定価より高騰しやすいですが、ボトラーズのピーツビーストは比較的入手しやすい強みがあるのが特徴です。
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オフィシャルボトルでは30年以上熟成されたボトルを購入するのは難しいですが、ボトラーズのピーツビーストであればほかのアイラウイスキーよりも入手難易度は低くなります。
香りは繊細に、芳醇な甘みを持つ味わいに仕上がっていますが、口に含むことで余韻として残るスモークは健在です。
アイラウイスキーと同じ特徴を持っているので、30年を超える熟成期間のアイラウイスキーを試してみたい方におすすめになります。
ピーツビーストのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ピーツビーストは入門酒という立ち位置ではなく、初心者はキツイと感じやすいアイラウイスキーの特徴を持つ上級者向けの銘柄です。
加水するとどうしても風味が崩れてしまうので、カスクストレングスや、長期熟成のボトルがあることを考えれば、ウイスキーを飲みなれている方にはストレートが最もおすすめになります。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
スタンダードボトルは普段飲みに適しており、爽快感のある味わいが楽しめます。
アイラウイスキーはハイボールと相性が良いので、食中酒などでピーツビーストを気軽に飲みたい方にもマッチしています。
シングルモルトをハイボールにするともったいないかどうかはこちらの記事で紹介しています。
シングルモルトをハイボールで飲むのはもったいない? その理由とは
ピーツビーストは、アイラウイスキーを飲みなれたウイスキー上級者を中心に正体を予想しながら飲むのが一つの楽しみ方となっています。
アイラウイスキーの銘柄のなかで20年、30年以上の熟成期間を持つオフィシャルボトルは値が張ることが予想されるので、アイラの特徴を持つウイスキーの長期熟成をできる限りコストを抑えて飲む場合にも候補になります。
どちらにしても初心者向けの楽しみ方ではありませんが、ウイスキーを飲みなれていなくてもデザインに一目惚れしたなどの理由でどうしても飲んでみたい方は、ペドロヒメネスで追熟したウイスキーを選ぶのが良いでしょう。