アルマニャックのおすすめ銘柄は? コニャックとの違い、美味しい飲み方を解説
- ウイスキー基礎知識
あまりウイスキーを飲んだことがない方は、お酒の持つイメージから「バーテンダーがいるおしゃれなバーで少しずつ口をつけながらゆっくりと飲む」という光景を連想しませんか?
アルコール度数の高いウイスキーはストレートだと一気に飲むことは健康上にもよくありませんし、ひいては命の危険に及ぶこともあるので少量で少しずつ飲むのが鉄則です。
ただ、少しづつ飲むとはいえ、アルコール度数の高さから二日酔いを気にしてしまってあまり飲まないというのは勿体ないです。
蒸留酒であるウイスキーには幅広い飲み方があります。
二日酔いにならないような飲み方をはじめ、食事や、シチュエーションによって様々なバリエーションの飲み方ができるウイスキーの魅力をご紹介いたしましょう。
この記事のポイント
・ウイスキーを美味しく飲むなら適温は?
・ウイスキーの幅広い飲み方をご紹介
ウイスキーを美味しく飲むためには、温度が気になるところ。
他のお酒でいえば、ビールや白ワインは冷やさないと美味しくないですが、赤ワインはあまり冷やし過ぎると渋みを感じてしまいます。
日本酒のように熱燗や冷(ひや)などどちらでもOKな飲み方もあります。
では、ウイスキーはどうなのか?
飲む前の保存方法についてご紹介します。
ウイスキーは室温では10度~15度で保管するのが理想的です。
冷蔵庫の冷蔵庫の例温室の温度が2度~6度なので、それより若干高い温度といったところです。
なぜ、10度以下は不向きかというとウイスキーを冷やして保管してしまうと飲む時にウイスキーを味わう醍醐味の一つでもある特有の香りが感じられにくくなってしまうのです。
では、室温に注意すればいいかといえば、それだけではなく紫外線にも気を配る必要があります。
そのまま出しておくと直射日光に当たってしまう場合もあるし、夏場は気温が高くなってしまうので一番適しているのはワインセラーに保存するのがいいでしょう。
ワインセラーであれば温度だけでなく、湿度も70%に保てます。
ウイスキーの代表的な飲み方をご紹介しましょう。
常温で保管したウイスキーに何も入れず、ウイスキー原液でいただく飲み方です。
その銘柄の持っている風味や香りをダイレクトに味わいたいならこの飲み方がおすすめです。
ウイスキーのアルコール度数は40度~43度とお酒の中でも非常に高いので、チェイサーという口直し用の水や炭酸水を用意しておきましょう。
ストレートは少量ずつ口につける程度の量をゆっくりと味わう調子で飲みます。
チェイサーと交互に飲むことで一口ごとに口がさっぱりするので、芳醇な味や香りを飽きることなく存分に感じることができ、悪酔いを避けることができます。
<ストレートのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | 小さめのグラスを用意してウイスキーをグラスの3分の1位注ぐ |
2 | チェイサーを用意(水か炭酸水) |
常温で保管したウイスキーに大きめの氷を入れて飲むスタイルです。
ウイスキーに氷が入ることでアルコール度数を下げる効果がありますが、一方で前述にもお伝えしたようにウイスキーを冷やすことで特有の風味や味わいを損なってしまうこともあります。
ロックを美味しく味わうには大きめの氷の他、グラスも冷やしておくとより冷えたロックを楽しめます。
<ロックのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | 冷えたグラスに大きめ氷を入れる |
2 | ウイスキーを適量注ぎます |
3 | チェイサーを用意(水か炭酸水) |
氷を入れたグラスにウイスキーと水を同量を入れて飲むスタイルです。
水以外に炭酸水やコーラなどの炭酸飲料を入れてもおいしいです。
ストレートやロックよりはウイスキーの濃度が薄まるので飲みやすくなります。
ロックと水割りの中間といった感じです。
ハーフロックに入れる氷はなるべく溶けにくいものにしましょう。
水のカルキ臭が気になるときはミネラルウォーターをおすすめします。
早く溶けてしまうと薄まり水わりのようになってしまいます。
<ハーフロックのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | 冷えたグラスに大きめ氷を入れる |
2 | ウイスキーを適量注ぎます(30ml程度がおすすめ) |
3 | ウイスキーと同量の水を注ぎます |
4 | マドラーでかき混ぜて完成! |
ウイスキー1:水2~2.5の割合で飲むスタイルです。
倍量の水でわるとアルコール度数もかなり薄められるので食事に合わせるのにも向いています。
食事後にさっぱりとしたお酒を飲みたいという気分の時にもいいでしょう。
海外では水割りの文化はあまりなく、アルコールに弱い日本人にむけて浸透した飲み方です。
調合の仕方はいくつかありますが、水とウイスキーが綺麗に混ざり合っていることが大事です。
そのため、氷を入れる場合は先にグラスにいれておきましょう。
別グラスでウイスキーと水をよく混ぜてからグラスに入れて氷が馴染んで冷えるまで待ちましょう。
<水割りのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | 冷えたグラスに氷を入れる |
2 | 別グラスでウイスキーと水を混ぜる(ウイスキー1:水2~2.5) |
3 | 2を1のグラスにいれ、軽くマドラーでかき混ぜて完成 |
トワイスアップも水で割る飲み方ですが、水割りとの決定的な違いは常温の水のみで氷を入れないということです。
「トワイス」とは二倍という意味にで、水割りと同様にウイスキーの倍量の水を入れます。
ウイスキーは10度以下に冷たくしてしまうことで、特有の芳醇な香りを感じにくくなりますが、トワイスアップは常温なので香りを損ねることなく、更に水を加えることより、香りを引き立たせる効果もあるのが魅力です。
トワイスアップは常温という飲み方から香りが開くのを一番に楽しめる飲み方です。
全ての道具は常温で用意し、飲む際にはマドラーなどでかき混ぜないようにしましょう。
空気がはいってしまい、香りや味わいが変わってしまう恐れがあります。
<トワイスアップのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | ウイスキーを適量注ぎます(大体30mlくらい) |
2 | ウイスキーと同量の常温の水を注ぎます |
3 | 完成!飲む時はグラスの下をもって軽くゆすってまわすだけでOK!マドラーなどでかき回すのはNG |
コンビニなどでも売っていて気軽に飲めるお酒として親しまれてるハイボールは、爽快感のある飲みやすさが一押しポイント!
食事にもぴったりです。
アルコール度数の高いウイスキーは炭酸水との相性も抜群です。
<ハイボールのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | 冷えたグラスに氷を入れる |
2 | ウイスキーを適量注ぎます(大体30mlくらい) |
3 | ウイスキーと氷をマドラーなどでかき混ぜる |
4 | 炭酸水をゆっくり注ぐ(大体90ml~120mlくらい) |
5 | 完成!1回さっと縦に混ぜたら、炭酸の気泡を潰さないようにゆっくりと飲みましょう |
ミストは細かく砕いた氷をウイスキーをで急速に溶かして飲むスタイルです。
ロックと違い、氷小さいことからがウイスキーに触れる表面積が広いためキンキンに冷やすことができます。
細かく砕いた小さな氷を入れて飲み物を注ぐと周囲のグラス内の空気が急速に冷やされますが、冷やされた空気は水分を含んでいることができません。
熱伝導により空気に含まれた水分はびっしりグラスにつきます。
「ミスト」とは霧を意味しますが、グラスを曇らせた水分を霧に例えたことがこの飲み方の由来です。
ミストに入れる氷はクラッシュアイスと言いますが、ファーストフード店のソフトドリンクを注文した時に入っているような氷を思い浮かべてください。
アイスピックやハンマーで叩いて砕いてもいいですが、大変であればフードプロセッサーを使用すると楽でしょう。
<ミストのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | 細かく砕いた氷を用意 |
2 | ウイスキーを適量ゆっくりそそぐ |
3 | 完成!お好みでレモンやミントをたせば、清涼感はさらにアップ |
身体を外側と内側から温めるだけでなく、ドライフルーツの入った焼き菓子やチョコレートにも合います。
大人の午後時間を演出するのにぴったりな飲み方です。
立ち上る湯気からウイスキーの香りを存分に堪能できるので、香りによって得られるリラックス効果も絶大です。
紅茶感覚でハーブやレモンなどをプラスして楽しんでみてもいいでしょう。
<ホットウイスキーのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | お湯などを入れて温めた耐熱グラスを用意 |
2 | ウイスキーをグラスの1/3~1/4程度注ぐ |
3 | ウイスキーの2倍~3倍程度のお湯(80°C位)をゆっくり追加する |
4 | 軽くかき混ぜたら完成 |
見た目にも味にも楽しませてくれる飲み方がウイスキーフロートです。
琥珀色のウイスキーがグラスの中でグラデーションを織りなし、見た目にもきれいですが飲む度にウイスキーの濃度が変化していくので多種多様な味わいが楽しめる面白さがあります。
<ウイスキーフロートのレシピ>
手順 | 作り方 |
1 | グラスに氷を入れる |
2 | グラスの7分目まで水を注ぐ |
3 | マドラーに沿わせながらウイスキーを注いで完成 |
ウイスキーを10度以下に冷やしてしまうと香りが感じられにくくなってしまう、とお伝えしましたが冷凍庫に入れておいしくなる飲み方もあります。
そもそもウイスキーを冷凍庫にいれてしまったら凍らないのか?という懸念がおありでしょうが、ウイスキーの氷点下はマイナス100度なので大丈夫です。
ウイスキーを冷凍庫で冷やすことでとろりとした舌触りを感じることができます。
お店ではあまりお目にかかることはなく、宅のみならではの贅沢といえるでしょう。
冷たく、爽快感があるので夏にはもってこいですが、忘れてはならないのはアルコールの高さです。
ビールや発泡酒と同じようなペースで飲むと身体に危険を及ぼしますので注意です。
ストレートで飲む場合は必ずチェイサーを用意しましょう。
なお、ウイスキーによっては冷凍すると色が変わってしまったりするので冷却ろ過の工程を通っていないウイスキーは向いていません。
ウイスキーラベルなどに「Non-chill」、「Non-chill-filterd」といった記載があったなら冷却ろ過をしていないということになります。
冷凍したウイスキーはそのままストレートでとろりとした味わいを楽しむのもいいですが、炭酸水で割ったハイボールが最高です。
定番な飲み方に飽きたら試してみてはいかがでしょうか。
いかがでしたでしょうか。
ウイスキーはアルコールが高いだけに飲みにくそうな印象があったかもしれませんが、普段の食事やおやつにあわせたりシチュエーションに合わせたバリエーションも豊富です。
アルコールが高さや蒸留酒だからこその利点があるからこそ、なせる技です。
ご紹介した飲み方以外では他のお酒と合わせたカクテルもバラエティー豊かです。
探してみたら、数えきれないほどのウイスキーの飲み方がありそうです。
ご自身で試行錯誤して美味しい飲み方を見つけるというのも楽しいですね。