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スペイサイドの代表的な蒸留所を地域別に一覧形式でご紹介!

2022.02.06 / 最終更新日:2024.03.19

ハイランド地方の一部であるスペイサイド地域は、ウイスキーの蒸留所が集中しているため、ウイスキーの分類としてはハイランドの一部でありながらスペイサイドと独立して分類されるのが一般的です。

具体的には、50種類以上の蒸留所が密集しており、スペイサイドという地域がいかにウイスキー作りに適しているかが分かります。

スペイサイドで作られるウイスキーはバランスの取れた味わいから完成度が高いのが特徴です。世界からの評価も高く、多くの有名なスコッチウイスキーはスペイサイドで作られています。

この記事ではウイスキーの製造地として有名なスペイサイドの蒸留所を一覧形式で紹介し、そこで作られる代表的なボトルも解説します。

この記事のポイント

  • スペイサイドの蒸留所を一覧形式で紹介
  • 蒸留所で作られる代表的なボトルを解説

スペイサイドには50種類以上の蒸留所がある

ウイスキーの聖地としても知られるスペイサイドには、現在の時点で50種類以上の蒸留所が存在します。

面積は日本の東京都とほぼ同じくらいの大きさですが、スコットランドのみならず世界でもトップクラスのウイスキーの生産地です

ハイランド地方の中心にありますが、スペイサイド地域に蒸留所が密集し過ぎているため、ウイスキーの製造地による分類ではスペイサイドとスペイサイド以外のハイランド地方に分けられるのが一般的です。

スペイサイドとハイランドの分類は厳密ではなく、正確にはハイランドの位置にあっても世界的に評価が高いスペイサイドウイスキーと名乗る蒸留所もあります。

スペイサイドの環境は冷涼な気候で地域の中心に流れるスぺイ川を含めた水源が豊富であり、蒸留所もスぺイ川に沿って存在します。

ウイスキー作りに最適な環境であるため、この地域から数々の名酒が生まれてきたのです

スペイサイドの地区は8つに分類される

スコットランドにおけるウイスキーの製造地は6つに分類分けされますが、スペイサイドの中でも8つの地域に細分されます。

  • スペイ川 中流・下流域
  • リベット地区
  • ダフタウン地区
  • エルギン地区
  • キース地区
  • ローゼス地区
  • フォレス地区
  • バッキ―地区

上記の地域分類によってウイスキーの味の特徴が分かれているわけではなく、単純に地理的な分類になります。

どの地域でも共通してバランスの取れたフルーティーな味わいを持つウイスキーが作られる傾向にあります

また、スペイサイドとは反対の特徴を持った地域にはアイラ島があり、この地域で製造されるウイスキーはクセが強くスモーキーな銘柄が製造されているのが特徴です。

アイラ島の蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アイラウイスキーが造られる9つの蒸留所を一覧形式で紹介

スペイサイドの代表的な蒸留所一覧

それでは、スペイサイドの代表的な蒸留所を地域別に紹介します。

地域 蒸留所
スペイ川 中流・下流域 マッカラン蒸留所
リベット地区 ザ・グレンリベット蒸留所
ダフタウン地区 グレンフィディック蒸留所
エルギン地区 グレンエルギン蒸留
キース地区 グレンキース蒸留所
ローゼス地区 グレンロセス蒸留所
フォレス地区 ベンローマック蒸留所
バッキ―地区 インチガワ―蒸留所

スペイサイドには他にもさまざまな蒸留所があります。すべての蒸留所について詳しく知りたい方はこちらのページをチェックしてください。

マッカラン蒸留所(スペイ川 中流・下流域)

スペイサイドの中心を流れるスぺイ川の中流・下流域に存在する蒸留所が、マッカラン蒸留所です。

生産能力は年間1,500万リットルとウイスキーの蒸留所の中でも驚異的な生産力であり、日本にも多くのウイスキーが輸入されます。

マッカラン蒸留所が製造する「ザ・マッカラン」はシングルモルトのロールスロイスと称されるほど世界的に評価が高いです。

ザ・マッカランにはさまざまな種類がありますが、高級感あふれるなめらかな口当たりとフルーティーかつスパイシーな味わいが特徴になります

ザ・マッカランの種類や蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ザ・マッカランは種類豊富なウイスキー!味とおすすめの飲み方は?
マッカラン蒸留所 - Macallan DISTILLERY

ザ・グレンリベット蒸留所(リベット地区)

画像引用:https://vclvintners.london/

スぺイ川の下流からさらに下った先にある地区がリベット地区で、代表的な蒸留所はザ・グレンリベット蒸留所です。

ザ・グレンリベット蒸留所は政府に公認された初めての蒸留所であり、スコットランドでもトップレベルの生産力のシングルモルト生産所になります。

こちらの蒸留所で製造される「ザ・グレンリベット」は製造当初は近隣地域で製造されていたウイスキーの特徴と一線を画す出来栄えであり、スペイサイドウイスキーの特徴を確立したウイスキーでもあります。

フルーティーかつソフトで飲みやすい味わいは、シングルモルト初心者に最適なウイスキーであり価格も手ごろであるためおすすめです

ザ・グレンリベットの種類と蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

シングルモルトウイスキーのザ・グレンリベットとは?種類も紹介!
ザ・グレンリベット蒸留所 - THE GLENLIVET DISTILLERY

グレンフィディック蒸留所(ダフタウン地区)

画像引用:https://www.whisky.com/

リベット地区の西側にある地域がダフタウン地区であり、その中でも有名な蒸留所がグレンフィディック蒸留所です。

世界で初めてシングルモルトを販売した蒸留所としても知られており、現在も年間100万ケース以上を売り上げる人気の蒸留所になります、

グレンフィディック」もこれまで紹介したスペイサイドウイスキーと同様に飲みやすく初心者向けのウイスキーです。

洋ナシのフルーティーな香りに繊細で軽やかな味わいから、ウイスキーに対して飲みにくいという印象を持ってしまった方でも認識を変えてしまうほど飲みやすい銘柄となっています

グレンフィディックの種類と蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

グレンフィディックウイスキーの種類やおすすめの飲み方についてご紹介
グレンフィディック蒸留所 - Glenfiddich DISTILLERY

グレンエルギン蒸留所(エルギン地区)

画像引用:https://www.whisky.com/

エルギン地区はスぺイ川の上流に存在し、代表的な蒸留所はグレンエルギン蒸留所です。

ここまで紹介したシングルモルトにおける代表的な蒸留所とは異なり、人気のブレンデッドウイスキー「ホワイトホース」などの原酒としての役割を果たすことが多いです。
ホワイトホースとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

しかし、シングルモルトである「グレンエルギン」は多くのウイスキー愛好家から高い評価を得ています。

リベット地区に存在するミルビュイズ湖による上質な水源はウイスキーの味わいにも影響を与え、ハチミツの甘さとモルトの味わいが感じられます

グレンエルギン蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

グレンエルギン蒸留所 - Glen Elgin DISTILLERY

グレンキース蒸留所(キース地区)

画像引用:https://www.whisky.com/

キース地区はスペイサイドの中でも最西部に位置し、ストラスアイラ蒸留所と共に存在するのがグレンキース蒸留所です。

グレンキース蒸留所は1999年に一度閉鎖されるものの2013年に蒸留所が再開され、現在では高い生産能力を誇っています。

グレンキース」は蒸留所の革新的な試みが産んだシングルモルトであり、ボトラーズ(独立瓶詰業者)からもグレンキースのシングルモルトが発売されることもあります。

フルーティーでありながらビターな余韻が楽しめるこちらのウイスキーは、熟成年数に比例しない高い完成度を持っていると評価されることも多いです

グレンキース蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

グレンキース蒸留所 - Glen Keith DISTILLERY

グレンロセス蒸留所(ローゼス地区)

画像引用:https://www.theglenrothes.com/en

スペイサイドの中心部にあるローゼス地区では、グレンロセス蒸留所をはじめとする蒸留所が密集しています。

蒸留所の建設計画の頓挫、度重なる火災の被害に遭うなどの不幸が続く中でも、製造されるウイスキーの品質の高さによって現在まで生き残ることができた蒸留所です。

年間560万リットルの生産のうちほとんどは、カティサークとフェイマスグラウスの原酒にあてられますが、「グレンロセス」と呼ばれるシングルモルトをリリースしています。
カティサークとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

スパイシーで厚みのある味わいですが、全体的によくまとまっており飲みやすいウイスキーに仕上がっています

グレンロセス蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

フェイマスグラウス(ネイキッドグラウス)特徴とは?種類や味わい、おすすめの飲み方など

グレンロセス蒸留所 - Glenrothes DISTILLERY

ベンローマック蒸留所(フォレス地区)

画像引用:https://www.whisky.com/

スペイサイドの東のはずれにあるのは、小さな蒸留所であるベンローマックです。

1983年に閉鎖され11年もの期間を経た後にゴードン&マクファイル社が買収し、チャールズ皇太子の立ち合いの元で再開されます。

新たに製造された「ベンローマック」は2015年から日本でも発売されるようになりました。

以前よりもスモーク感が増しており、スペイサイドウイスキーとしては珍しいピートを焚いたウイスキーです

ベンローマック蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ベンローマック蒸留所 - Benromach DISTILLERY

インチガワ―蒸留所(バッキ―地区)

画像引用:https://www.whisky.com/

スペイサイド東ハイランドの境界線にあるバッキ―という小さな港町にインチガワ―蒸留所はあります。

基本的にはブレンデッドウイスキーの原酒として使用されており、シングルモルトはほとんど知られていません。

レアモルトの花と動物シリーズにおいて「インチガワ―」はシングルモルト化されています。

ブレンデッド用の原酒として評価が高いインチガワ―はごくわずかではありますが、熱狂的なファンがついている銘柄です

インチガワ―蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

インチガワー蒸留所 - Inchgower DISTILLERY

インチガワ―の特徴とは?種類や味わい、おすすめの飲み方

まとめ

スペイサイドでは、見学可能な蒸留所やツアーを開催している蒸留所もあります。

スコットランドに観光に行くなら見学可能な蒸留所でツアーに参加すれば、ウイスキー好きにとって最高の体験ができることでしょう。

興味のある蒸留所があれば、まずは見学を受け入れているか確認するようにしましょう。

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