ラフロイグ 10年とは? スモーキーな味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
ウシュクベは、命の水を意味するスコッチウイスキーであり、スコットランドにおいて非常に長い歴史を持つ銘柄です。
16世紀初頭に製造が開始されており、日本でも『蛍の光』の作者で知られているロバート・バーンズをラベルデザインに描かれています。
原料の味わいが感じられる非常にシンプルなウイスキーであり、麦芽をはじめとするさまざまな甘みが感じられることが特徴です。
この記事では、ウシュクベの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
ウシュクベは、現代においてはニュージャージー州のコバルトブランド社がレシピと商標を取得し、販売しているスコッチウイスキーです。
スコットランドのウイスキー作りを象徴する銘柄であり、16世紀初頭ハイランドの丘陵地帯で製造されていたウイスキーは、ウシュクベ、ウースカ・ベーハとも呼ばれていました。
味わいは非常にシンプルであり、麦芽の甘味が強く出ているのが特徴であり、近年のウイスキーにおけるトレンドであるフルーティーな甘みはあまり感じられません。
ウシュクベの歴史と製造方法について見ていきましょう。
ウイスキーの起源はアイルランド説とスコットランド説がありますが、スコットランドにおけるウイスキーの製造が開始されたのは1494年のことです。
スコットランド王ジェームズ4世によって製造されたのが始まりであり、ウイスキーは王室で飲まれる特別なお酒でした。
ジェームズ4世は当時に製造されたウイスキーのことをウシュクベ(Usquaebaugh)と呼び、日本語に直訳すると命の水になります。
ウシュクベという言葉が変化し、ウイスキベーとなり、現代ではウイスキーに変化したという説が有力です。
1768年、ロス&キャメロン社から販売されたウイスキーは、ウシュクベという名前で販売されており、現代においてコバルトブランド社が販売しているウシュクベの起源になります。
その後は、持ち主が変わり、幾度の生産停止を経ながら、ウイスキーの起源とも呼べる名を冠するウシュクベは現代にも生き残ることとなりました。
ロス&キャメロン社で最初に製造されたウシュクベのレシピは、長い歴史のなかで一度も明かされていません。
現在のウシュクベはブレンデッドウイスキーであることが明らかになっていますが、どの蒸留所の原酒をブレンドしているのかは謎に包まれているのです。
ただし、ウシュクベのなかでもブルーフラゴンという銘柄はキーモルトの一部が公開されている珍しい銘柄になります。
ウシュクベに使用されているキーモルトの一部
どの銘柄もハイランド・スペイサイド地域を中心とするスコッチウイスキーを代表する銘柄になります。
スコッチウイスキーに対する知識が深い方は、どの蒸留所の原酒が使われているのか想像して飲んでみるのも面白いかもしれません。
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ウシュクベの種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://www.miraido-onlineshop.com/item/3-usquaebach/
ウシュクベのスタンダードボトルであり、25種類以上の原酒をブレンドし、シェリー樽で熟成しています。
まろやかでコクのある味わいであり、麦芽の甘味とフィニッシュにはスコッチ特有のスモークを感じられます。
スタンダードボトルに位置する銘柄になりますが、日本にはあまり輸入されておらず、入手がしにくいのでウイスキーの起源とも呼ばれる銘柄に興味がある方は根気強く探しましょう。
画像引用:Amazon.co.jp
ウシュクベ15年は、15年~20年熟成したモルト原酒のみをブレンドした日本でいえばピュアモルトウイスキーにあたるブレンデッドになります。
シンプルなスタンダードボトルとは打って変わって複雑で甘い味わいになっており、カラメルのような焦げた甘みとスパイシーな風味も感じられます。
非常にバランスがよく仕上がっており、完成度の高い銘柄を飲みたい方におすすめです。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/yunyuusyu/70706/
こちらのウシュクベは日本限定でリリースされた銘柄になります。
スタンダードのウシュクベと比較すると果実由来の甘味が強くなっており、ウシュクベの味わいを日本人が好きなウイスキーのトレンドに近づけたといえます。
日本人の口にも合いやすいので、スタンダードボトル自体も見つけにくいことから、こちらの銘柄も同時に探してみるのもよいでしょう。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/rifuku/2021112203/
ウシュクベのなかでも最高級のフラゴンのひとつのこちらの銘柄は、20年以上熟成させた原酒のみを使用した長期熟成銘柄です。
甘い味わいのなかにリッチで複雑な風味が隠れており、スパイシーで甘いアロマを感じさせてくれます。
ボトルはアンティークで歴史を感じられるものとなっており、長い歴史を持つウシュクベにふさわしいといえるでしょう。
画像引用:https://www.kameya.jp/shopdetail/000000007031/
先ほど紹介したキーモルトが公開されている最高級のウシュクベであり、10年~21年の原酒をカスクストレングスでボトリングしたものです。
ナッティな香りと、チョコレートとウエハースのような甘い味わい、シナモンのスパイスの効いたフィニッシュが味わえます。
限定2,000本でボトリングされたレア度の高いウシュクベのなかでもさらに希少性が高いボトルです。
ウシュクベのおすすめの飲み方を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
スタンダードボトルをはじめとするウシュクベは、ハイボールが非常に合いやすいです。
ウシュクベの素朴な風味に炭酸が加わることで、爽快感が強くなるのでおすすめになります。
ただし、日本ではスタンダードボトルを含めて希少性があるため、ハイボールで飲むだけでなく別の飲み方を試してみるのも良いでしょう。
フラゴンなどの高級銘柄を飲む場合は、複雑な味わいを堪能するためにストレートで飲むことをおすすめします。
特にブルーフラゴンはカスクストレングスでアルコール度数が非常に強くなっているので、間に挟むチェイサーを忘れないようにしましょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件についてはこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
ウイスキーの起源を名前の由来に持つウシュクベは歴史ある銘柄であるため、スコッチウイスキー愛好家であれば一度は飲んでおきたい銘柄です。
日本ではどのボトルも希少性があるので、高級銘柄だけでなく、スタンダードボトルにかんしても探す必要がありますが、酒店や、オンラインショッピングで見かけた場合は購入を検討しましょう。