山崎 ノンエイジ/NV(ノンヴィンテージ)とは? 味わいとおすすめの飲み方を紹介
- ウイスキー銘柄
VAT69は、ウィリアム・サンダーソン&サン社が製造するブレンデッドのスコッチウイスキーです。
特徴的な名称ではありますが、69番目の樽(VAT)という意味であり、製品化に伴うエピソードから名づけられています。
柑橘系の果実の香りとスパイシーな風味が特徴であり、スコッチブレンデッドのなかではシングルモルトを思わせるほど個性のある銘柄です。
この記事では、VAT69の種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
この記事のポイント
VAT69は、ディアジオ社の系列会社であるウィリアム・サンダーソン&サン社が製造するスコッチウイスキーです。
ロイヤルロッホナガーの原酒をキーモルトにしたブレンデッドウイスキーとなっています。
スモーク香とスパイス感の強さから、一定のクセがあり、飲みやすさを重視したフルーティーな味わいのブレンデッドとは異なり、個性の強さを重視しています。
VAT69の概要と製造方法を見ていきましょう。
VAT69はウィリアム・サンダーソン&サン社のウィリアム・サンダーソン氏によって製造されたウイスキーです。
ウィリアム氏は、新しくブレンデッドウイスキーを作る目的で、さまざまなブレンドを試して試作品を100樽も仕込みました。
100樽仕込んだ試作品のうち、専門家の意見も聞きながら69番目の樽が一番出来が良いと確信したウィリアム氏は、ウイスキーに69番目の樽(VAT69)という名称をつけて売り出しました。
また、使用したモルト原酒は、ウィリアム・サンダーソン氏のつながりからロイヤルロッホナガーの原酒が使用されます。
ロイヤルロッホナガーは、イギリス王室に認められたものだけが名乗れるロイヤルの名を冠する格式の高いウイスキーです。
王室御用達のウイスキーとして認められた、リッチで上品な味わい誇る銘柄となっています。
ロイヤルロッホナガーの種類と味わいはこちらの記事で紹介しています。
VAT69は先ほども紹介したとおり、ロイヤルロッホナガー蒸溜所の原酒がキーモルトに使用されたウイスキーです。
ロイヤルロッホナガーのほかに約40種類以上のモルト原酒とグレーン原酒をブレンドしています。
ロイヤルロッホナガー蒸溜所の詳細は下記のページで紹介しています。
ロイヤルロッホナガー蒸留所 - Royal Lochnagar DISTILLERY
VAT69の種類と味わいを紹介します。
画像引用:https://item.rakuten.co.jp/liquorshop-select/190750-02/
VAT69は、ロイヤルロッホナガーを中心に40種類以上のモルト原酒をブレンドし、69番目の樽という意味を持つ銘柄です。
ライムのような柑橘系の果実の香りがあり、バニラとキャラメルのような甘く、少し薬品のような香りが感じられます。
果実の酸味と苦みのある味わいが特徴的であり、スパイスとスモークを感じ、オイリーな口あたりが特徴です。
非常にさっぱりとした味わいであり、ほとんど後味が残らず、すっきりとした風味を味わえることでしょう。
有名なスコッチブレンデッドと比較すると個性のある味わいであるため、ある程度スコッチのブレンデッドを知っている方におすすめできる銘柄です。
画像引用:https://ultimatespirits.jp/shopdetail/000000001586/
VAT69の種類は、一種類ではあるものの、ボトルが販売された歴史が長いことから旧ボトルも複数の種類があります。
1960年代に流通したボトルがこちらであり、この時代のVAT69はコルクキャップで栓がなされてることが特徴です。
当時からロイヤルロッホナガーの原酒が使用されており、オールドボトルでありながら上品な味わいが楽しめます。
オールドボトルも古酒市場を中心に流通していることがあるため、興味があるなら探してみることをおすすめします。
VAT69のおすすめの飲み方を紹介します。
VAT69は、クセのある香りと味わいでありますが、さっぱりとした味わいであることから、ストレートがおすすめです。
ライムのような柑橘系の果実の酸味と苦みを味わいながら、VAT69が持つ風味を味わってみましょう。
ストレートで美味しいウイスキーの条件はこちらの記事で紹介しています。
ストレートで美味しいウイスキーの条件とは?おすすめの銘柄4選
VAT69はハイボールにするとクセが弱まり、非常に飲みやすいウイスキーになります。
ただし、VAT69のハイボールは非常に軽い味わいとなってしまうため、物足りなさを感じてしまう場合も多い飲み方です。
ウイスキーを飲みなれていない方には飲みやすくおすすめではありますが、ある程度ウイスキーを飲みなれている方は、ハイボールに限らず加水せずにストレートで飲むほうが良いかもしれません。
VAT69は、スコッチブレンデッドのなかでも日本での知名度は低くなっていますが、ほかのブレンデッドでは味わえない風味を持っているため知る人ぞ知る銘柄です。
口あたりなどが近いのはすっきりとした味わいのカティサークが挙げられますが、カティサークにはない個性があることから新しいスコッチを発掘したい方におすすめになります。
クセはありますが、ストレートでもさっぱりとした味わいや、ハイボールにすることで非常に飲みやすいことからウイスキー初心者の方にも勧められる銘柄です。