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- ウイスキー基礎知識
糖尿病にすでに罹患している方や、血糖値が高くリスクが心配な方でもウイスキーは飲んで大丈夫なのか気になる方もいるかもしれません。
アルコール自体に血糖値を上げる効果はなく、ウイスキーは糖質を含まないお酒であることから、糖尿病の方も飲みやすいといえます。
ただし、飲み過ぎなどによりアルコールが糖尿病に悪影響を及ぼすことも考えられるため、すでに罹患している方は医師との相談の上で飲み、適量を守るようにしてください。
この記事では、ウイスキーは糖尿病でも飲めるお酒であるかを解説し、糖尿病のリスクを減らすためのウイスキーの付き合い方や対策方法を紹介します。
この記事のポイント
糖尿病は、罹患者の3人に1人の割合で日常的に飲酒をしているといわれており、アルコールに強く飲酒量が多いほどリスクが高い病気として認識されています。
しかし、糖尿病のリスクは日常的に飲むお酒によっても変化し、ウイスキーはほかのお酒と比較するとリスクが低いといわれています。
現在、糖尿病に罹患中の方もアルコールを医師によって全面的に禁止されていない方もいることでしょう。
ウイスキーが糖尿病でも飲めるお酒であるかについて、以下の内容から解説していきます。
糖尿病患者の多くが日常的に飲酒をしていますが、お酒がもたらす糖尿病のリスクを明らかにしていきましょう。
お酒に含まれるアルコールに関しては、直接的に糖尿病に対して悪影響をもたらすことはありません。
糖尿病のリスクをお酒が高める理由は、お酒自体に含まれている糖質が関係しています。
ビール、日本酒、ワインなどを飲む方は、アルコールだけでなく糖質を摂取することになるため、糖尿病のリスクが高まります。
よって、糖質の摂取を控えたい糖尿病患者の方は、糖質を含まないお酒であれば基本的に飲んで問題はありません。
ただし、糖質の含んでいないお酒であっても飲み過ぎれば糖尿病に悪影響を及ぼす可能性はあります。
なぜなら、アルコールの過剰摂取は肝臓に悪影響を及ぼし、インスリンの分泌量が減少し、血糖値のコントロールができなくなってしまうからです。
ほかの食生活や生活習慣から糖質を多く摂取していれば糖尿病になりやすくなり、すでに糖尿病に罹患している場合は悪化につながります。
肝臓や膵臓の障害を複合した糖尿病になる可能性もあるため、お酒を飲み過ぎれば糖尿病のリスクが高まることは間違いありません。
ウイスキーがお酒のなかでも糖尿病のリスクが低いといわれているのは、含有されている糖質にあります。
お酒の種類 | 100gあたりの糖質量 |
ビール(淡色) | 3.1g |
発泡酒 | 3.6g |
赤ワイン | 1.5g |
白ワイン | 2.0g |
ウイスキー | 0g |
日本酒(純米酒) | 3.6g |
梅酒 | 20.7g |
ウイスキーは100gあたりに含まれる糖質量が0であり、ほかのお酒と比較しても非常に少ないことがわかります。
なぜウイスキーには糖質が含まれていないかについては、製造の過程が上記のお酒と大きく異なるからです。
ビールやワインなどの醸造酒は穀物や果実から製造することになりますが、その製造において糖質が残った状態で販売されます。
一方で、ウイスキーは蒸留酒であるため、蒸溜によって穀物が持つ糖質がほとんどなくなることから、糖質が0となります。
ウイスキーに限らずジンやウォッカなどの蒸留酒も糖質量は0となる仕組みです。
そのため、ウイスキーを含む蒸留酒は、糖尿病において醸造酒と比較してリスクが低いお酒といえます。
ウイスキーに含まれる糖質、プリン体、カロリーなども知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーの糖質やプリン体、アルコールのカロリーはどのくらい?
ウイスキーは糖質を含まないため、ストレートでおつまみを用意せずに飲む場合は糖質の適量を考えて飲む必要はありません。
問題はアルコールであり、ウイスキーはアルコール度数が高いことから、飲み過ぎは糖尿病に限らずさまざまな病気のリスクになるため注意が必要です。
糖尿病でもウイスキーを楽しむための適量は、男女で以下のとおりとなっています。
性別 | アルコール量 | ウイスキーへの換算 |
男性の適量 | 20g | 60ml |
女性の適量 | 10~15g | 30~45ml |
参考元:厚生労働省
性別によって適切なアルコール量が異なる理由は、女性は男性に比べてアルコール分解速度が遅く、飲酒による疾病リスクが高いことが指摘されているからです。
アルコール量をウイスキーに換算したとき、60mlはウイスキーのダブル1杯分であり、女性はシングル1杯分となります。
医師からアルコールの摂取禁止などの指示を受けていない糖尿病患者の方や、糖尿病のリスクが気になる方は厚生労働省が判断する上記の基準を参考に適切な飲酒量を決定しましょう。
ウイスキーの量を計るのに便利な道具はこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのワンショットは何ミリリットル? 計るための道具も紹介
糖尿病のリスクがあるウイスキーの飲み方は以下のとおりです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
先ほども説明したとおり、ウイスキー自体には糖質が含まれていません。
ただし、飲み過ぎることによる、アルコールによる悪影響によって糖尿病のリスクが高まる可能性があります。
ウイスキーはアルコール度数の高いお酒であるため、アルコールに強くなければ過剰に飲み過ぎることは少ないかもしれませんが、アルコールに強い自覚があり、飲み過ぎてしまうことがある方は気をつけたほうがよいでしょう。
ショットグラスを購入して飲む量を調整し、アルコールの過剰摂取にならないように努めてください。
ウイスキーの飲み過ぎは糖尿病だけでなく痛風のリスクもあるため、詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーは痛風の原因になる?正しい飲み方や楽しみ方を理解しよう
糖尿病のリスクがある方が注意してほしいことは、飲み方を工夫する場合にあります。
例えば、オレンジジュースやコーラなどの糖質を含む飲料でウイスキーを割ることです。
ウイスキー自体に糖質が含まれていなくても、割り材に糖質が含まれていれば過剰摂取につながります。
また、ウイスキーにあわせるおつまみなどの糖質が高ければ、糖尿病の原因になります。
ウイスキーそのものに原因はなくても、飲み方によってリスクを高める可能性があるため注意が必要です。
すでに糖尿病に罹患していても、血糖値の高さが気になっている方も、末永く健康的にウイスキーを飲みたいところです。
最後に、糖尿病のリスクを減らすためのウイスキーとの付き合い方と対策方法を紹介していきます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ウイスキーはストレート以外にもさまざまな飲み方がありますが、必ずしも糖尿病の対策がストレートになるわけではありません。
ジュース割りなどにして糖質を上げないことが重要であるため、糖質が上がらない飲み方であれば自由に飲んで問題はないでしょう。
例えば、糖質を含まない炭酸でウイスキーを割るハイボールであれば、糖尿病患者の方が飲んでも問題ありません。
また、ウイスキーは必ずしもおつまみを必要としないお酒であるため、ウイスキー自体の香りや味わいのみに集中して飲むことも楽しみ方のひとつです。
そのため、ほかのお酒と異なり飲み方によっては必ずしもおつまみを必要としませんが、どうしても欲しい場合は、低糖質を意識して選ぶとよいでしょう。
飲み方を工夫しても糖質を0に抑えることや、おつまみを用意する場合も低糖質にこだわることで、ウイスキーで糖質を上げない飲み方は可能です。
糖尿病は生活習慣病のひとつであるため、その原因は必ずしも飲酒にあるとは限りません。
普段の食生活や運動の習慣がない方は、糖尿病のリスクを高め、ウイスキーを含む飲酒にも悪影響を及ぼしてしまいます。
そのため、生活習慣に糖尿病のリスクを高める原因の心あたりがあるなら、総合的に生活習慣を見直す必要があるでしょう。
末永く健康的にウイスキーを含むお酒を楽しんで飲むなら、お酒以外の原因にも目を向けて対策するようにしてください。
ウイスキーには糖質が含まれていないことから、普段飲むお酒をウイスキーに変えることで糖尿病の対策になる可能性もあります。
ただし、ほかのお酒と同様に飲み過ぎはアルコールの摂取による糖尿病のリスクを高めることになるため、注意が必要です。
また、すでに糖尿病に罹患している方は、医療機関の診察時に相談してからウイスキーを飲むようにしてください。
いつまでも健康的にウイスキーを楽しめるように、糖質が気になった方は適切なウイスキーの飲酒を実践してみましょう。