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- ウイスキー基礎知識
ウイスキーもアレンジ次第で飲みやすい美味しいカクテルになります。
今回おすすめしたいのがバノックバーンというウイスキーとトマトジュースをブレンドしたカクテルとトマトハイボールです。
「トマトとウイスキーがマッチするって本当?」と疑ってしまう人も多いと思いますが、
ウイスキーだけでなく、トマトとお酒のマッチングレシピはたくさんあるんです。
トマトジュースが苦手という方でも美味しく飲めると好評ですよ。
トマトはお酒のつなぎとしておつまみでいただくのも最高です。
バノックバーンはウイスキーにスコッチを使いますが、ご自宅でも簡単に作れて美味しいこちらのカクテルをご紹介します。
お店によっては塩をまぶし、スノースタイルでいただいたり、レモンを加えたり、スープのような感じでウスターソースを加えたりとバラエティにとんでいます。
この記事のポイント
健康志向の方ならご存じかもしれませんが、トマトにはリコピン酸という栄養成分が多く含まれています。
リコピンとは、植物に含まれる赤色やオレンジ色の色素成分・カロテノイドの一種です。
別の呼び方でカロチノイドともいいますが、体内でビタミンAに変換されるのはα-カロテン、β-カロテン、β-クリプトキサンチンの3つ。
近年カロテノイドはプロビタミンA(体内でビタミンA作用物質に変換される物質)としての働き以外にも、がんや虚血性心疾患などの生活習慣病の予防効果などが明らかにされてきています。
がんや心筋梗塞、糖尿病、肝臓疾患などさまざまな生活習慣病の発症に酸化ストレスがかかってしまいますが、カロテノイド類は、抗酸化作用が大きく、酸化ストレスから身を守ることで病気の予防に役立つと考えられています。
そしてさらに抗酸化作用はウイスキーにも『樽ポリフェノール』といった成分が入っていますが、美容と健康にいい成分がふんだんに含まれています。
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このトマトとウイスキーがタッグを組むと二日酔いの時などの迎え酒、いわば『リバイバーカクテル』となるのです。
二日酔いや悪酔いのもととなる有害物質をアセトアルデヒドといいますが、前述のようにトマトのリコピンにも抗酸化作用があり、『アセトアルデヒド』の抑制効果があります。
また、リコピンはカロテロイドの中でも優れており抗酸化作用はビタミンEの100倍以上あり、クエン酸がアルコールで疲れた胃の修復をしたりするのです。
トマトは栄養の側面にとっても非常にいい効果をもたらすので、二日酔いの時などはトマトジュースはもってこいなのです。
ウイスキーになぜ、トマトジュース?と疑問を持たれる方もいらっしゃることでしょう。
その謎はトマトのフレーバーに関係しています。
トマトは酸味と甘みがあり、野菜由来のしっかりとしたうまみもあります。
さらに、熟してくるとリンゴによく似たフルーティさもあるので、様々なお酒でカクテルをつくるのに向いているのです。
トマトは果物に近い性質を持っているようで熟してくると果物とおなじように「エチレンガス」を放出します。
このガスが出るとクエン酸が抑えられ、グルタミン酸や糖が濃縮されて、細胞壁の破壊が始まるので柔らかくなるのです。
ベースのスコッチに、どんな銘柄を合わせるかで味わいに豊かな芳醇さが楽しめるカクテルになるバノックバーン。
重要なのはトマトジュースが入っているので氷で溶かさないようにすることです。
氷が解けてしまうと水っぽくなり、美味しさが半減してしまうので注意が必要になります。
自宅の水道水などで作る氷は溶けやすいので、市販のコンビニやスーパーなどで売っている溶けにくい氷がいいでしょう。
冷凍庫でしっかりと冷やしてから使用しましょう。
また、氷の量は最小限にしてください。
氷は多すぎると水に薄まる時間が早くなる特徴があります。
おすすめは1〜2個程度です。
ただ、カクテルがぬるくならないように、トマトジュースは冷蔵庫でキンキンに冷やしておきましょう。
手順 | バノックバーンのレシピ |
1 | グラスにお好みのスコッチウイスキー30mlを注いで冷蔵庫で冷やしておく |
2 | 冷凍庫でしっかりと冷やした市販の氷1~2個と同じく冷蔵庫でしっかり冷やしたトマトジュースを1に入れる(トマトジュースは適量) |
3 | 軽く混ぜて完成! |
さらに味変したいときにはリーペリンというウスターソースをくわえたり、コショウを入れて冷製スープのように飲んでも美味しいです。
バーなどでトマトカクテルを頼んだらリーペリンや塩、ブラックペッパーが出てきたりすることもあります。
ご自身のうまい!と思う味を追究してみてはいかがでしょうか。
リーペリンとは聞きなれないウスターソースだと思いますが、下の画像になります。
リーペリンは160年の歴史を持ち、世界でも40%の高いシェアを誇り、100ヶ国以上で愛され続けているソースです。
本場イギリスでは、チーズトーストやブラッディマリーというカクテルの隠し味としても有名で、リーペリン「ウスターソース」といいます。
ブラッディ・マリーといえばバノックバーンのウイスキーをウォッカに変えたものでこれもまた美味しいです。
スコッチウイスキーとトマトジュースのカクテルはなぜバノックバーンと名付けられたのか。
その由来はバノックバーンとは1341年6月24日に起きたスコットランド王国とイングランド王国の戦いであった「バノックバーンの戦い」からきています。
この戦いの結果は、スコットランドの圧勝で終わります。
ウイスキーはスコットランドの魂、トマトジュースの赤はイングランド人の血をイメージしてるといわれており、そのためバノックバーンというカクテルは「スコッチウイスキー」を使用することに大きな意義があるのかもしれませんが、意味的には非常にブラックユーモアに富んだ名前ともいえますね。
このようにカクテルが生まれた背景や歴史を知るとウイスキーに対する興味がわいてまた少し違った味わいや感慨深さがでてくることでしょう。
暑い夏の季節が到来する際には大変おすすめなのがトマトハイボールです。
調度トマトは旬の野菜にもなるので、美味しいだけでなく活力も養えるのが嬉しいポイントでしょう。
濃厚な完熟トマトのもつフルーティなコクが炭酸の爽やかさとあいまって何とも言えない複雑かつすっきりとした味わいを生み出します。
ちなみにウイスキーをトマトジュースで割ったハイボールは「トマトハイ」などと呼ばれています。
こちらもご家庭で簡単に楽しむことができます。
トマトハイボールのレシピのご紹介
以下は材料になります。
トマトハイボールの材料
手順 | トマトハイボールのレシピ |
1 | 冷凍庫でしっかりと冷えたグラスに冷やした市販の氷1~2個をグラスに入れる |
2 | トマトジュース、炭酸水、ウイスキーの順にそそぐ(全てしっかりひえたもの) |
3 | 軽く混ぜて完成! |
こちらはお手軽にできるハイボールですが、もう少し生の感じが欲しければ、熟したトマトをすりおろしたトマトハイボールもありでしょう。
トマトとウイスキーの美味しい関係、カクテルの名前に隠された秘密についてご紹介しました。
いづれもシンプルなレシピですが、配合する量によって微妙に味わいが違っていたり、使用するトマトジュースによっても思っていた味と違ってしまったりするので、今回のレシピを参考にしていただくと幸いです。