アルマニャックのおすすめ銘柄は? コニャックとの違い、美味しい飲み方を解説
- ウイスキー基礎知識
ウイスキーに興味を持ち、実際に飲んでみたいと思ったときに、なにがおすすめなのか分からない初心者の方もいることでしょう。
ハードルを感じている方は数カ月程度の長期間の中でさまざまな種類の飲み方を試せる上に、リーズナブルな価格で購入できるウイスキーもあるので、実はお酒の中でも気軽に飲みやすいです。
最低限の基礎知識と選び方の注意点さえ理解していれば、ウイスキーの魅力を存分に味わいつくせるでしょう。
この記事ではウイスキー初心者に向けて、ウイスキーの魅力とおすすめの銘柄を紹介します。
この記事のポイント
1494年にスコットランドの王朝で飲まれていたウイスキーは1700~1800年代には課税が強化されます。
しかし、密造酒として製造を続けられ、蒸留所で製造されるようになった現在に至るまで世界中の人々に愛されてきました。
長期に渡ってウイスキーが愛されてきた理由はさまざまありますが、初心者に向けたウイスキーの魅力を3つ紹介します。
ウイスキーは適切な保存状態であれば腐ることはなく、製造の過程で10年以上の熟成期間を経ることが普通です。
プレミア価値のあるウイスキーであれば50年以上も熟成させていることがあります。
ウイスキーはお酒の中でも蒸留酒に分類され、焼酎、ブランデー、ウォッカが同じ蒸留酒の仲間になります。
蒸留酒はアルコール度数が高いため、菌が繁殖できないので賞味期限が存在せず、販売されたボトルの状態であっても開封してから数カ月程度は劣化しにくいです。
つまり、開封後も適切な保存状況で保管した場合は、長期間に渡って少しずつ飲むこともできます。
ウイスキーは自分のペースで少しずつ飲むことができるので、気軽に購入しやすいお酒です。
ウイスキーになにも加えずそのまま飲むことをストレートと呼びますが、ストレート以外にもさまざまな飲み方が存在します。
代表的な飲み方について下記の表にまとめました。
飲み方 | 内容 |
ストレート | なにも入れず原液で飲む、ウイスキーが本来持つ風味を味わいやすい |
ロック | 大きな氷を入れて飲む、氷が溶けることで味の変化が楽しめる |
水割り | 水で割る飲み方、アルコール度数を大きく下げられる |
ハイボール | 炭酸水で割る飲み方、爽快感があり飲みやすくなる |
トワイスアップ | 常温の水でウイスキーを1:1で割る飲み方、香りを損ねない |
初心者であればストレートから挑戦し、飲みにくい場合はハイボールを試すと飲みやすいです。
また、アルコールに弱い方は水割りやロックを試すとアルコール度数や、刺激が弱くなります。
容量700ml以上あるボトルウイスキーを1本購入すると、すべての飲み方を試すことも可能です。
さまざまな方法を試して、自分に合う飲み方を見つけるのもウイスキーの楽しみの一つになります。
ウイスキーの飲み方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーのおすすめの飲み方はこちら!さらにウイスキーを楽しもう!
ウイスキーを高級なお酒だと思っている方や、お金持ちの飲み物という印象を持っている方もいるかもしれません。
高いウイスキーでは、1本で1億円の値がつくウイスキーも存在しており、プレミア品であれば数十万円を超えることは珍しくないので、その認識は間違っていはいません。
しかし、ウイスキーにはさまざまな種類があるので、高級なウイスキーもあれば買いやすい値段で販売されているウイスキーも存在します。
ウイスキーはスーパーやコンビニなどでも購入できる上に、1,000円程度の予算で飲むことが可能です。
自分の予算に合わせてウイスキーを自由に選びましょう。
ウイスキー初心者が最低限知っておきたいウイスキーに関する基礎知識を3つ紹介します。
世界5大ウイスキーとは世界的にウイスキーの有数の生産国として知られている5つの国で製造されるウイスキーのことを指します。
具体的な種類と特徴について下記にまとめました。
ウイスキーの種類 | 特徴 |
スコッチウイスキー | 燻製のような香りが特徴で、刺激の強い味わいの中にほのかな甘味を感じられる |
アイリッシュウイスキー | 原材料である穀物の風味を感じやすく、すっきりとした味わいが特徴 |
アメリカンウイスキー | バーボンウイスキーが代表的であり、独特の甘みが楽しめる |
カナディアンウイスキー | マイルドで飲みやすく、クセのないスパイシーさを感じられる |
ジャパニーズウイスキー | スコッチウイスキーを参考に独自の発展を遂げた、あっさりとして爽やか |
世界5大ウイスキーにはそれぞれ特徴がありますが、なにから飲めばいいのか分からない方はスコッチウイスキーまたはジャパニーズウイスキーをおすすめします。
ウイスキー発祥の地といわれるスコットランドで製造されたウイスキーであるため、本場のウイスキーを味わうならスコッチウイスキーを選びましょう。
一方で、ジャパニーズウイスキーはスコッチウイスキーの製法を参考に独自の発展を遂げたので、日本人の口に合いやすく、初心者も飲みやすいウイスキーになります。
世界5大ウイスキーの違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーの違いとは?世界5大ウイスキーを飲み比べてみよう!
ウイスキーを飲むうえで、モルト・グレーン・ブレンデッドという単語を理解することも重要になります。それぞれの特徴について下記にまとめました。
種類 | 特徴 |
モルト | 大麦麦芽を原料にした原酒、個性の強い風味になりやすい |
グレーン | トウモロコシなどの穀類を原料にしている、クセがなく飲みやすい |
ブレンデッド | モルトとグレーンを混ぜ、味の調和を計ることで飲みやすく仕上げている |
モルトウイスキーは製造された蒸留所の個性が出やすいウイスキーであるため、多くのウイスキー愛好家から親しまれています。
ただし、初心者が飲む場合はクセと個性が強過ぎる銘柄は避けたほうが無難かもしれません。
グレーンウイスキーはクセが少なく飲みやすいウイスキーであるため、初心者でも飲みやすいです。
しかし、モルトウイスキーとは異なりグレーンウイスキーの種類は少なく、選択肢は狭くなります。
市場に出回るウイスキーの多くはブレンデッドウイスキーであるため、グレーン原酒を混ぜることによってモルトのクセを抑えながら飲みやすく仕上がっています。
モルトやグレーンという言葉を見て、どのようなウイスキーであるのか判断できるようにしましょう。
ウイスキーの味や香りはさまざまな形で表現されますが、その中でもよく使われる形容詞の味の表現についてまとめました。
形容詞 | 内容 |
フルーティー | 果実のような甘みがある |
ソルティー | 海水のフレーバーが効いており、塩辛い |
モルティ― | 麦芽や穀物などの素材の味が活きている風味 |
フローラル | 花を連想させるような香り |
スモーキー | スコッチウイスキー特有の燻製のような香り、ピート香とも呼ばれる |
ピーティー | スモーキーな香りの中でも特に上質な薫香 |
ウッディー | ウイスキーの熟成時に使用される樽の木材のような香り |
ナッティー | 樽の木の香りと穀物の甘みが融合したときに発生するナッツの風味 |
ウイスキーの味を表現する言葉に絶対の正解はないので、上記の言葉以外にもさまざまな表現が使用されます。
しかし、上記の言葉を理解しているとどのような味や香りがするのか分かりやすくなります。
ウイスキーの魅力と基礎知識について理解したところで、おすすめの銘柄を6つ見ていきましょう。
ザ・グレンリベット 12年はシングルモルトウイスキーの始まりともいわれるウイスキーであり、愛好家だけでなく初心者からの評価も高いウイスキーです。
モルトウイスキーの中でもクセが少なく、柑橘系の香りとまろやかな味わいにフルーティーな甘みが広がります。
飲みやすさと価格のバランスが良く、初心者も手を出しやすい銘柄です。
本場のスコッチウイスキーの中でもコストパフォーマンスを重視して選ぶなら、ザ・グレンリベットはおすすめです。
ザ・グレンリベットの種類や特徴についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
シングルモルトウイスキーのザ・グレンリベットとは?種類も紹介!
グレンフィディック 12年はスコットランドのスぺイサイドで生まれたシングルモルトウイスキーのことです。
ゲール語で鹿の谷である商品の名前の通り、鹿がパッケージに描かれているのが特徴になります。
洋ナシやレモンの香りに、ほのかな甘みがあるグレンフィディックは、初心者にも飲みやすい味わいです。
また、グレンフィディック 12年はイギリスの酒品評会であるインターナショナル・スピリッツ・チャレンジで2014年に金賞を獲得している実績のあるウイスキーでもあります。
グレンフィディックの種類や特徴について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
グレンフィディックウイスキーの種類やおすすめの飲み方についてご紹介
ザ・マッカラン 12年は製法をこだわりぬいたスコッチウイスキーの中でも高級な銘柄です。
蒸留に使用する際の釜や、熟成に使用する樽にも一切妥協をしない姿勢が世界のウイスキー愛好家から大きな信頼を得ています。
バニラの甘い香りにドライフルーツの濃厚な味わいが特徴です。
ザ・マッカラン 12年は同種のボトルで比較すればスタンダードで入手しやすいですが、初心者が飲むウイスキーとしては価格が高い銘柄となっています。
予算に限りがあるなら候補から外れますが、予算に制限を設けず最高級のウイスキーを求めるならザ・マッカランはおすすめです。
グレンモーレンジィ オリジナルは完璧すぎるウイスキーとも呼ばれ、スコットランドのハイランド地区を代表するウイスキーになります。
ウイスキーの横についている数字はウイスキーの熟成期間を表しますが、グレンモーレンジィの中でもスタンダードであるオリジナルは熟成期間10年以上の原酒を使用しています。
フローラルな香りに、パッションフルーツの様に爽やかな味わいが楽しめます。
その完成度の高さから贈り物にも選ばれることが多く、人を選ばず楽しめるウイスキーといえるでしょう。
ボウモア 12年はスコッチウイスキー特有のスモーキーな香りが特徴のアイラ島で製造されたアイラウイスキーの一つです。
アイラウイスキーは特有の燻製のような香りが強いため、好き嫌いが分かれやすく、一般的には初心者には向かないと言われています。
しかし、ボウモアは他のアイラウイスキーと比較すると薫香が抑えられており、バランスが良く完成度の高いウイスキーであると評価されています。
ピーティーで刺激がありますが、ハチミツのような甘みが口に広がり、ビターチョコレートのようなな後味が特徴です。
ボウモアはアイラの女王と呼ばれており、初心者向けでありながらも本場のスコッチウイスキーの特徴を味わえるウイスキーとなっています。
山崎は日本の山崎蒸留所で製造されたジャパニーズウイスキーです。
ジャパニーズウイスキー特有のミズナラ樽で熟成された原酒をブレンドしたこの商品は日本で製造された代表的なウイスキーの一つになります。
フルーティーな香りと濃厚な甘みが広がり、バニラのような後味が残ります。
山崎を含むジャパニーズウイスキーは世界から高い評価を受けているため高騰中です。
スタンダートな山崎かつ容量180mlであれば、初心者も買いやすい価格で購入できますが、銘柄によっては数万円以上の銘柄も存在するので気をつけましょう。
初心者がウイスキー選びで注意するべきポイントは3つあります。
それぞれ詳しく解説します。
ウイスキーは蒸留酒であるため、アルコール度数が強いお酒です。
平均的なアルコール度数は40程度といわれており、極端に度数が高い場合はアルコールによる刺激が強い可能性があります。
特に熟成期間が若いウイスキーであるほど、アルコールによる刺激は強くなりやすいです。
特にアルコールに弱い人は必ず度数を確認してから購入するようにしましょう。
スコッチウイスキー特有のスモーキーな香りは愛好家からは愛されていますが、万人受けする香りではなく好き嫌いが分かれる匂いです。
このスモーキーな香りはピート(泥炭)を製造工程に使用することから発生しており、ピート香とも呼ばれます。
ピート香が強いウイスキーで代表的な銘柄は、ボウモアが属するアイラウイスキーのラフロイグです。
ラフロイグも含めたアイラウイスキーはピート香が強い代表的なウイスキーであるため、他のウイスキーと比較してクセがあることを知らない場合は苦手意識を作る原因になってしまうかもしれません。
本場のスコッチウイスキーの中でも個性の強いものを飲みたい人以外は、ピート香の強いウイスキーは選ばないほうがよいでしょう。
ウイスキーのピートについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーのピートとは? ピート香の強いウイスキーの飲み方も解説!
ウイスキーは同種であっても熟成期間が長いほど価格が上昇しやすい特徴があります。
なぜなら、長期であるほど熟成に対してコストがかかり、希少性も増すので、プレミア価値がつくこともあるからです。
初心者の方は熟成期間の長いものを選ぶのではなく、スタンダードなものを選択するようにしましょう。
長期熟成のボトルはさまざまな種類のウイスキーを飲み、特徴を理解してからのほうが楽しみやすくなります。
ウイスキー初心者に向けておすすめのウイスキーを6つ紹介しましたが、興味のある銘柄を見つけられたでしょうか。
見つけられなかった方は基礎知識や選び方の注意点も参考にしながら、最初に飲むウイスキーを決めましょう。
ウイスキーは飲み続けるほど、個性の強いウイスキーの良さも理解できるようになるので、まずは飲みやすいウイスキーから飲み始めることをおすすめします。