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- ウイスキー基礎知識
ウイスキーについてある程度は知っていても、詳しくは知らない。という人もいるでしょう。
しかし、ウイスキーの知識を身につけておけば、自分好みのウイスキーが分かり、一層楽しめるようになりますよ。
そこで今回は、ウイスキーの中でも、シングルモルトを代表する銘柄と言っても過言ではないグレンフィディックについて紹介していきたいと思います。
この記事のポイント
グレンフィディックウイスキーのグレンフィディックというのは、ゲール語で鹿の谷という意味です。
そのため、グレンフィディックのウイスキーボトルには、鹿のイラストが描かれている物が多くなっています。
飲み口が爽やかなのが特徴で、日本でも高い人気を誇ります。
ウイスキーというと、比較的高価なお酒というイメージを持っている人もいるでしょうが、グレンフィディックウイスキーはそれほど高価ではないのも人気の理由でしょう。
グレンフィディックウイスキーは、1887年にスコットランドの北部にスペイ川流域にある鹿の谷という地域で誕生しました。これが最初に記載した名前やラベルにあるイラストの由来となっています。製造したのはウィリアム・グラントという人です。
種類はシングルモルトとなっていますが、シングルモルトには2つの意味が存在しています。シングルというのは1つの蒸溜所でしか作られていないという意味で、モルトというのは大麦の麦芽だけで作られているという意味となっています。
グレンフィディックウイスキーが有名になったのは、1963年のことです。シングルモルトウイスキーのパイオニアとして先陣を切って発売し、世界的にも有名になりました。1963年に、グレンフィディックウイスキーを本格的に売り出す前は、ブレンデッドウイスキーが主流となっていました。
そこで比較的癖が少なくて飲みやすいと言われていたグレーンウイスキーとブレンドして、グレンフィディックウイスキーを作り出したのです。これによって癖の少ないウイスキーが登場し、人気も高まっていきました。
最初は批判的な意見もあったグレンフィディックウイスキーですが、だんだんと世の中の人に認められていき、創業して間もない1964年には、僅か4,000ケースほどだった売上げも、10年後には120,000ケースを出荷するほど、人々に支持されるようになりました。
現在では生産量もかなり多く、世界で初めて誕生したシングルモルトを代表するブランドにまで成長を遂げています。もちろん日本でも親しまれているので、簡単に購入することができます。
お酒を販売している店に行けば売られていることもありますが、全ての店で売られているわけではありません。そこでおすすめできる購入方法が、ネットショップで買う方法です。
ネットショップなら遠くまで足を運ぶこともありませんし、売り切れや取り扱いのない店のサイトを閲覧したとしても、またすぐ別のサイトに移動ができます。ただし、手元に届くまでに多少時間がかかるので、早めに注文しておくとよいでしょう。
ウイスキーはビールと同じく、大麦を原料として使用しています。種類によっては大麦の他にも小麦やトウモロコシ、ライムギなども使用されている種類があるのですが、グレンフィディックウイスキーはシングルモルトとなっているので、大麦麦芽しか使用されていません。
最初の過程では大麦を厳選し、選別された大麦を粉砕する作業を行います。上質な湧水を使用して発酵させることで、おいしいお酒になります。発酵や蒸留はウォッシュバックという木の発酵樽を使用するのですが、深さが5メートル前後ある大きな物となっています。
そのウォッシュバックで約80時間寝かせることによって、どんどん発酵が進んでいくのです。次に蒸溜器ですが、使用されているのは銅製の物で、創業当時から同じ物を使用して作られています。原酒を取り出す作業は人の手で行っているのですが、見極めがとても大切になるので、ベテランの職人でなければ難しいでしょう。
1番よい取り出しのポイントを、ハイカットポイントと言います。最後に、オークの素材を使用した樽で9ヶ月以上かけて原酒をなじませる作業を行います。これが大まかなグレンフィディックウイスキーの製造工程になります。
グレンフィディックウイスキーとは言っても、1種類しか存在していないわけではありません。複数の種類が存在しているのですが、同じ銘柄であっても、寝かせている年数が異なるため、別の名前で販売している種類もあります。
ちなみにウイスキーにはグレンフィディックウイスキーのようなシングルモルトだけではなく、他の種類も存在しているので、こちらを最初に見ていきましょう。
シングルモルトはすでに紹介しているので省きますが、他にはグレーンウイスキーやブレンデッドウイスキーなどが存在しており、お酒が好きであれば知っている人もたくさんいます。
グレーンウイスキーの特徴は、トウモロコシや小麦を原料として使用していることと、連続式蒸溜器で作られている点です。ブレンデッドウイスキーの特徴は、複数の原酒をブレンドしていることです。
ウイスキーが好きな人にとってはなじみ深くなっています。たくさんの種類が存在しているウイスキーですが、グレンフィディックウイスキーにはどのような種類があるのかを見ていきましょう。
グレンフィディック12年は、名前の通りに12年間熟成させているのが特徴です。グレンフィディックウイスキーの定番と言っても過言ではなく、フルーツのような爽やかな香りと、上品な甘みを感じることができることで知られています。
吸い込まれるような飲み口なので、あまりウイスキーが得意ではないという人でも飲みやすいでしょう。ウイスキーの入門種としてもおすすめです。
こちらは3種類の樽で15年以上熟成させている上に、ソレラバットという大樽でさらに半年ほど熟成させて作られたウイスキーになります。
香りと甘みがさらに際立っており、シェリーの香りとドライフルーツのような甘みが感じられると言われています。
より味に深みが出ているので、リッチな味わいを楽しみたい人はぜひ試してみるべきでしょう。
こちらも熟成させた年数が商品名になっており、ボトルに18と記載されているのが特徴です。もちろん18年間以上熟成をさせているのですが、それだけではなくスモールバッチと呼ばれている比較的小さめの樽で、さらに3ヶ月間熟成させています。
甘酸っぱくて複雑な味になっていると言われていますが、スイーツのような感覚で飲めることから高い評価を得ています。ウイスキーの余韻を楽しみたいという人におすすめしたい種類だと言えるでしょう。
21年以上熟成させていることはもちろんなのですが、カリビアンラム樽を使用して、さらに4ヶ月間熟成させているウイスキーになります。
ジンジャーやライムのような香りや風味がするのが特徴で、複雑な味とまろやかなコクがプラスされています。スパイシーさと甘みを同時に楽しみたい人向けのウイスキーだと言えるでしょう。
モルトマスターと呼ばれている20名が選び抜いたウイスキーがグレンフィディックプロジェクトXXになります。
青リンゴやバニラの香りがするだけではなく、綿あめのようなまろやかな甘さも出ていますし、アーモンドを焦がしたような香ばしさも感じることができるのです。
次々に異なる味を感じることができるので、1度にたくさんの味を楽しみたい人に、おすすめしたい逸品です。
グレンフィディックIPAエクスペリメントは、スペイサイドクラフトブリュワリーというクラフトビールの会社とコラボして作られたボトルになっています。
グレンフィディックの熟成に使用した樽を使ってインディアペールエールを1ヶ月熟成、その樽でさらにグレンフィディックを3ヶ月熟成させてようやく完成となるウイスキーです。香りはグレープフルーツやシトラス、甘みは黒糖と青りんご、さらにオレンジピールの酸味を感じる味となっています。
グレンフィディックウイスキーを飲む場合には、いろいろな方法があります。もちろんその人の好みによって最適な飲み方は変わってきますし、種類によっても変わってくるでしょう。
そこでグレンフィディックウイスキーにはどのような飲み方があるのか、どういった飲み方がおすすめなのかを紹介していきます。
ウイスキーも種類によって味が異なっています。しかし、水割りのように他の飲み物を加えてしまうことによって、本来持っているウイスキーの味が変わってしまうのです。
もしウイスキーの味をしっかりと感じる飲み方がしたいというのであれば、そのままストレートで飲むのがよいでしょう。ストレートほどウイスキーの本来の味を感じられる飲み方は存在していません。
ちなみに定番のグレンフィディックウイスキーであるグレンフィディック12年をストレートで飲んだ場合、完熟した果実のような香りを感じることができます。最初に甘みがしっかりと広がり、その後で若干苦みを感じるのですが、甘さの余韻が残ってくれるので、最後まですっきりと飲むことができるでしょう。
ウイスキーの苦みがどうしても苦手な人や、アルコール度数が高いと感じる人は、水割りにして飲んでみるのがおすすめです。問題なのはどれぐらい水を入れるのかという点ですが、もっと甘さを増したいと考えているのであれば、水を数滴入れるだけでよいでしょう。
たった数滴で味が変わるのかと思う人もいるでしょうが、フワッとした香りから勢いよく香りを感じられるように変わっているのです。滑らかさもストレートで飲んだときとは変わっているので、試してみてはいかがでしょうか。
また、ウイスキーはアルコール度数が比較的高いので、もう少しアルコール度数を抑えたいのであれば、1対1の割合で水を入れてみるのがおすすめです。カラメルのような甘みを感じられるようになりますし、苦みも殆ど感じなくなります。
当然アルコール度数も下がって飲みやすくなっていますが、ウイスキー本来の味を楽しみたい人からすると、少し薄いと感じるでしょう。
ウイスキーの香りを抑えたいと考えている人や、暑い季節におすすめなのが氷を入れてロックで飲む方法です。冷たくすることで香りが抑えられるだけではなく、甘みよりも若干苦みが強く感じられるようになります。ウイスキーの苦みが好きな人にもおすすめです。
ただし、氷が溶けてくるにつれて、甘みの方が徐々に強くなっていく傾向にあるので、苦みを主体で楽しみたい場合には、氷が溶けてきたらまた新しい氷を追加するとよいでしょう。アルコール度数を抑えたい場合には、水で割ってから氷を入れればよいのです。
もちろん、冷やすことで甘みよりも苦みを強く感じやすくなるという点は変わりありません。水で割ってから氷を入れることによって、フルーティーな香りよりも、熟成させた木の香りの方が感じやすくなります。
お酒はいつもビールやサワーが多いという人は、炭酸が好きな傾向にあります。炭酸が好きな人がよりウイスキーを楽しむ方法が、炭酸を追加する方法です。要するにハイボールにして楽しむ方法になるのですが、暑い時期にはよりおすすめできる飲み方です。
苦みと甘みのバランスがとてもよいですし、炭酸によって爽快感が出てくるのも特徴です。炭酸で割って飲むだけではなく、最初にウイスキーと水で割り、その後炭酸で割るという方法にすれば、多少お酒が苦手という人でも飲みやすくなるでしょう。
ウイスキーの飲み方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーのおすすめの飲み方はこちら!さらにウイスキーを楽しもう!
グレンフィディックウイスキーの歴史や種類、おすすめの飲み方について紹介しましたが、いかがでしたか。グレンフィディックウイスキーが好きだという方も、歴史や背景を詳しく知ることで、さらにお酒を楽しめるでしょう。
これまであまり興味がなかったという方は、ぜひこの機会に、世界で最も有名なシングルモルト・グレンフィディックウイスキーに挑戦してみてはいかがでしょうか。