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- ウイスキー基礎知識
日本ではウイスキーを含むお酒に酒税が課される仕組みであり、現在の酒税法においてはウイスキーの度数によって税金が変化する仕組みであることはご存知でしょうか?
酒税はウイスキーの値段にも影響してくるので、ウイスキー好きであれば理解しておきたいところです。
また、酒税法は数年に一度のペースで改訂されているため、今後ウイスキーにかかる税金が増減する可能性もあります。
この記事では、酒税法の基礎知識を解説した上で、ウイスキーの税率について度数による計算方法を紹介します。
この記事のポイント
ウイスキーを含むお酒は酒税法において以下のように分類されます。
分類 | 酒類の例 |
発砲性酒類 | ビール |
醸造酒類 | 清酒、果実酒 |
蒸留酒類 | 焼酎、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ |
混成酒類 | みりん、甘味果実酒、リキュール、粉末酒、雑酒 |
参考:国税庁
日本において商品を購入するのにかかる税金には酒税の他に消費税がありますが、物品によって8~10%の税率が一律でかかる仕組みです。
酒税は酒の分類やその種類によって、個別具体的に課税の条件が定められています。
また、酒税は原価に対して占める割合が高いことが多く、ビールは小売価格の半分が税金といわれることもあります。
お酒好きでも意識せずに支払い続けてきた方も多いと思いますが、好きなお酒だからこそ具体的に支払っている税金を把握していきましょう。
ウイスキーを使ったお菓子にはウイスキーボンボンがあり、ウイスキーをチョコで包んで作ったお菓子ですが、アルコール度数は3%以上ある場合もあります。
このようにある程度のアルコール度数を持ったお菓子も酒税の対象になるのか疑問に思った方もいるかもしれません。
しかし、酒税法はあくまで飲料にのみ対象を限定しているため、食品であるお酒の入った菓子は酒税の対象外です。
ウイスキーボンボンの値段に酒税は含まれていませんが、アルコールが含まれていることには変わりはないので食べ過ぎで酔ってしまったり、飲酒運転に該当しないよう注意が必要になります。
それでは、具体的なウイスキーの税率について解説します。
酒税法は数年に一度改定されますが、令和2年10月1日に施行された法律をもとに解説します。
酒税法における酒類への課税は1キロリットルあたりの課税となり、37度以上37度未満の1キロのウイスキーにかかる税金は37万円になります。
mlで換算すると100万mlとなり、ウイスキーボトルは700mlが基本的なサイズです。
つまり、700mlあたりのボトルウイスキーで換算すると含まれる酒税は約260円になります。
これを高いと考えるか安いと考えるかは人によって異なると思いますが、ボトルあたりの酒税に換算することによってイメージが掴みやすくなります。
ウイスキーの税率は度数によって、税金が上がる計算方式です。
ウイスキーの度数が37度以上の場合は、37度を1度超えるごとに1万円が加算されます。
スコッチウイスキーはアルコール度数が40度を超えることが一般的であるため、40度の場合の1キロあたりの酒税は40万円です。
カスクストレングスなどアルコール度数の高いウイスキーの場合は、50万円を超えることもあります。
ボトルウイスキーに換算すれば、40度で約280円、45度で約315円、50度で約350円と値上がりします。
とはいえボトル換算ではアルコール度数が高くても数十円の差しかつかないため、酒税を気にしてカスクストレングスのボトルが購入しにくいということにはなりにくいです。
ウイスキーはアルコール度数によって、酒税の税率が変わるお酒であることは覚えておきましょう。
アルコール度数の高いウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
アルコール度数の高いおすすめのウイスキーは?飲み方もご紹介!
酒税法は近年では2~3年に一度のペースで酒税率が改正されていますが、ウイスキーの税率変更はありません。
しかし、酒税法によってウイスキーの税率が変化する可能性があります。
酒税の改定は消費の伸びているお酒に対しては税率が上がる傾向にあり、一方で消費が伸び悩んでいるお酒は減税される傾向にあります。
つまり、ウイスキーが人気になり国内での消費が伸びるほど増税される可能性が高くなるということです。
好きなお酒が人気になるほど税率が上がるというのは複雑なところですが、国内でのウイスキー消費が高まるほど増税のリスクは上がるでしょう。
ウイスキーの税率とその計算方法について解説しました。
普段はウイスキーを購入するときに意識しない酒税について理解を深めておくと世界が広がります。
また、ウイスキーにかかる酒税は銘柄の値段では変化しないので、高いウイスキーであるほど価格に対して酒税が占める割合は減少するためお得に感じるかもしれません。