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- ウイスキー基礎知識
ウイスキーを適切な状態で保存するには家庭用に購入できるワインセラーがおすすめです。
ワインセラーはワインを保管する用途でしか使用できないと考えているかもしれませんが、デリケートなお酒であるワインを適切な状態で保存できるならウイスキーの保存にも適しています。
ただし、縦置きができるかどうかなども含めて、ウイスキーの保存に適したワインセラーを選ぶことが重要です。
この記事ではウイスキーの保存にワインセラーがおすすめの理由と保存に適した選び方に加えて、具体的なワインセラーメーカーについても紹介します。
この記事のポイント
ウイスキーの保存にも家庭用のワインセラーが適している理由は3つあります。
それぞれ詳しく解説します。
ウイスキーの保存は冷暗所が基本であり、日光の当たる場所は厳禁です。
ウイスキーに限らずお酒は光によって成分が分解してしまう性質を持つため、日光に限らず電気の光でも劣化の原因になります。
特に太陽光の紫外線エネルギーは非常に強力であり、少しでも太陽光が当たる場所で保存してしまうとボトル内の成分は大きく変質してしまうことでしょう。
また、日光の影響で高温になりやすいことから、保存に適した適切な温度を保ちにくいことも挙げられます。
自宅に年中通して冷暗所を保てる保管場所がない方はワインセラーを購入することでウイスキーを日光や高温から守れます。
開封前のウイスキーは蒸留酒であるため腐ることがないので、適切な保存状態であれば長期的な保管が可能です。
しかし、開封後のボトルも適切な状態で保存すれば半年程度であれば大きく味を損ねることがありません。
一度開封したウイスキーは時間と共に劣化するので、保存の難易度が高いのは開封後のウイスキーですが、ワインセラーがあれば適切な状態で保管できるため1本のボトルをより長く楽しむことができます。
ワインセラーによる保管でも開封後の劣化は避けられないので、できれば数ヶ月、長くても半年以内には1本のボトルを飲み終えるようにしたほうがよいでしょう。
開封前のウイスキーを適切な状態で長期保存をしつつ、開封後のウイスキーの寿命を延ばすことが期待されます。
なぜワインの適切な保存状態とウイスキーの適切な保存状態はほとんど一致するため、ワインセラーはウイスキーの保管に適します。
なぜなら、ワインというお酒は非常にデリケートであり、ウイスキーと同様に冷暗所かつ適切な温度を保つ必要があることはもちろん、振動すら発生させてはいけない保管に非常に気を配らなければならないお酒だからです。
一方で、ウイスキーはワインほどデリケートなお酒ではありません。
保管の条件が冷暗所かつ適切な温度も一致しているので、ウイスキーよりもデリケートなワインを保管できるワインセラーであればウイスキーの保管にも適するということです。
もちろん、ウイスキーはワインセラー以外でも適切な保存状態を守れば保管可能ですが、ウイスキーの状態をより万全なものにするならデリケートなワインも保管できるワインセラーがおすすめになります。
ウイスキーの保管に対する基礎知識について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキーは保管の仕方で味わいが変わる!注意したいポイントは?
ワインセラーでウイスキーを適切に保管するためには、3つの選び方のポイントを抑える必要があります。
それぞれ詳しく解説します。
ウイスキーとワインの保管方法における違いはワインが横置きであることが主流であるのに対して、ウイスキーは縦置きが基本であるということです。横置きをしてはいけない理由は主に3つあります。
ウイスキーを横置きしてはいけない理由
主に横置きのデメリットが大きいのはコルク栓のウイスキーボトルになります。
ワインセラーはあくまでワインの保管用に作られているので、横置きにしか対応していないワインセラーも多いです。
よって、なにも考えずに購入すると縦置きに対応していないワインセラーを購入する可能性があるので、ウイスキー用のワインセラーを買うなら必ず縦置きに対応しているかどうかを確認するようにしましょう。
ウイスキーは年間を通して20度程度の場所で保管するのが望ましいと言われています。
ウイスキーは高温には弱いですが低温にはある程度強いので、多少寒い地域であれば加温機能は必要ないかもしれません。
極端に寒い地域に住んでおり、ウイスキーを適温で保管するのが困難である場合は加温機能の有無を確認するとよいでしょう。
また、加温機能があるとウイスキーだけでなく、米やチョコレートも適切な状態で保管しやすくなるので、幅広い用途で使用しやすくなります。
ウイスキーの保存状態には直接関係ありませんが、ワインセラーを使って保管するボトルは1本の価値で数万円や、数十万円、場合によっては数百万円以上のウイスキーを保管したいと考えている方もいることでしょう。
それだけの価値を持つウイスキーを保管するのであれば、盗難に対する対策は整えておきたいところです。
ワインもウイスキーと同様に投資対象になるほど価値が上昇するお酒として有名です。
よって、家庭用のワインセラーであっても施錠ができるものもあるので、盗難防止を考えるなら鍵付きのワインセラーを購入するとよいでしょう。
ワインセラーには主に3つのタイプがあるので、それぞれ詳しく解説します。
種類 | 冷却効果 | 低価格 | 消費電力 |
コンプレッサー式 | 〇 | × | 〇 |
ペルチェ式 | × | 〇 | × |
熱吸収式(アンモニア式) | △ | △ | △ |
冷蔵庫やエアコンにも使用されている冷却方式であり、冷却能力が高く消費電力量が少ないので特に理由がなければこのタイプのワインセラーを購入すれば間違いありません。
外気に左右されず、維持コストも低い状態で適切にウイスキーボトルを保存可能です。
ただし、他のタイプのワインセラーと比較すると価格が高く、運転に発生する音が大きいデメリットがあります。
ペルチェ式はコンプレッサー式と比較して価格が安く、騒音も少ないタイプになります。
半導体ペルチェ素子を利用しており、電気を通すことで吸熱・発熱ができるのが特徴です。
しかし、冷却効果が低いため、気温の変化が激しい地域や、極端に暑い地域に住んでいる方は保管に向いていません。
気温の変動が激しい日本において適切な冷却をするならエアコンが必要になるので、電気代が高くなる可能性もあります。
熱吸収型はアンモニアの気化熱を利用した冷却方法を用いるワインセラーです。
ペルチェ式よりも冷却効果が強く、コンプレッサー式よりも冷却効果が弱い中間の性能を持ちます。
ただし、他のタイプと比べると加温機能などの機能面で劣るところがあり、温度調節が難しいので気温の変化が大きい地域での使用は難しいでしょう。
最後にウイスキーの保存に使用できるワインセラーを製造している代表的なメーカーを3つ紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
さくら製作所はワインセラー内の温度ではなく、ボトルの中の液体の温度を制御する特許技術を持ったメーカーです。
東京に本拠地を構えており、日本の気候に対応した家庭でも使用できる大きさのワインセラーを製造しています。
縦置き可能、加温機能搭載、施錠可能なウイスキーの保管に適したワインセラーも販売しているのも特徴です。
ルフィエールは10年で10万台のワインセラーを販売した実績を持つ人気メーカーです。
業務用と家庭用共にワインセラーを製造しており、さまざまな種類の商品を取り扱っています。
プロも使用する基準で人気のワインセラーを探すならおすすめのメーカーです。
1976年に世界で初めてワインセラーを販売したメーカーがユーロカーブです。
業務用、家庭用を問わず高級なワインセラーを販売していることから世界的な支持も厚いメーカーになります。
価格は非常に高いですが、保存に一切の妥協をしたくない方におすすめです。
ワインセラーはワインの保存だけでなく、ウイスキーを含むお酒や食品の保管もできる汎用性のある商品です。
ウイスキーの保管に使用する場合は、縦置きができるかどうかは必ず確認してから購入するようにしましょう。
ウイスキー用のワインセラーの選び方を知れば、最適な保存環境を整えることが可能です。