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- ウイスキー基礎知識
現在では世界でも大人気のウイスキーであるジャパニーズウイスキーですが、さまざまな銘柄が存在する中で代表的な銘柄を挙げるとするなら山崎12年と答える人が多いでしょう。
山崎12年はノンエイジを除いて最も入手しやすい山崎でありながら、その人気は非常に高く、常に品薄で酒店やデパートで購入するのが難しい商品です。
値上げを繰り返していますが、基本的には定価が最安値であり、オークションなどでは定価の倍以上で取引されることもあります。
この記事では国内最高級の銘柄山崎の12年物の概要と特徴を紹介し、値上がりの現状についても解説します。
この記事のポイント
画像出典:https://products.suntory.co.jp/d/4901777188914/
項目 | 概要 |
価格 | 8,500円 |
容量 | 700ml |
原料 | モルト |
アルコール度数 | 43% |
純アルコール量(100ml) | 34.4g |
参考:サントリー
山崎は日本で初めて作られたシングルモルトウイスキーであり、サントリー(寿屋)の山崎蒸留所で製造されました。
山崎には、18年、25年が一般販売されており、12年はかつての山崎のスタンダードボトルでしたが、ノンエイジの登場により、最も入手しやすい山崎はノンエイジとなっています。
オークションなどで話題になる50年、55年は限定生産品であるため、一般販売はされていません。
山崎12年は一般販売されているとはいえ、常に品薄で酒店やデパートに行っても必ずしも購入できるとは限らない希少価値の高いウイスキーです。
確実に入手するならオンラインショップやオークションなどで、購入する必要がありますが、ほとんどの場合、定価よりも割高になります。
一番入手しやすいノンエイジ物であっても店では品薄で、インターネットでは定価以上の価格で取引されているので、山崎という銘柄自体が需要の増加により気軽に味わうのが難しい状況にあるといえます。
ウイスキー投資における山崎の価値について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
画像出典:https://products.suntory.co.jp/d/4901777188914/
項目 | 概要 |
価格 | 730円 |
容量 | 50ml |
原料 | モルト |
アルコール度数 | 43% |
純アルコール量(30ml) | 10.3g |
参考:サントリー
山崎12年を気軽に楽しみたいという方には、サントリーが発売しているミニチュア瓶がおすすめです。
50mlほどのボトルですが、定価も非常に安いため、インターネットで定価以上で購入する場合であっても十分に手が届く範囲になります。
山崎を楽しむには、取り扱っているバーに来店して飲む方法もありますが、ボトルを購入して自宅で飲みたい方はこちらのボトルを探してみましょう。
それでは、山崎12年の特徴について解説します。
山崎12年の香りは熟した柿や桃のフルーティーさに、バニラの香味が感じられます。
奥行きのある甘みと厚みのある味わいに、バニラと熟成樽由来の木の風味が感じられ、心地よく長い余韻を堪能できることでしょう。
品薄で人気である理由が分かる12年物とは思えない完成度の高いウイスキーです。
山崎の味わいについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ウイスキー山崎の種類ごとの特徴は?熟成年数によって変わる味わい
山崎12年は主に3つの樽の原酒が適切な比率でブレンドされています。
1つめは日本特有の熟成樽であるミズナラ樽であり、2つめはウイスキーの伝統的な熟成樽であるシェリー樽、3つめは甘いバニラ香が特徴のホワイトオーク樽です。
それぞれの特徴が混ざり合い、ウイスキーの完成度を高めています。
シェリー樽とホワイトオーク樽はスコッチウイスキーをはじめとする他のウイスキーの熟成にも使用されますが、ミズナラ樽は日本でのみ採れる木材を使用して作られる熟成樽です。
ミズナラ樽は他の国では使用されることがほとんどないので、この樽で熟成された日本特有の原酒がジャパニーズウイスキーの評価を高めるきっかけとなりました。
ウイスキーの熟成樽について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
山崎12年はこれまでウイスキーに関する多くの賞を上昇しています。
年度 | 概要 |
2003年 | ISC 金賞 |
2010年 | SWSC ダブルゴールド(最優秀金賞) |
2013年 | ISC 金賞 |
2014年 | SWSC 金賞 |
2018年 | ISC 金賞 |
※参考:サントリー
受賞歴に関しては山崎18年のほうが多くの賞を受賞してきましたが、山崎12年も過去に6度も金賞以上の賞を受賞しています。
SWSC(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション)はアメリカが開催しており、ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)はイギリスが開催していますが、どちらも世界的に権威があるウイスキーのコンペティションです。
山崎は12年物も含めてさまざまな銘柄が品評会による受賞という形で世界に評価されています。
山崎12年の値上げや定価の事情など、現状について見ていきましょう。
現在は定価8,500円で販売されている山崎12年ですが、2022年4月以降から10,000円に値上げされる予定です。
サントリーは山崎を中心にウイスキーの最大28%の値上がりの実施を予定していますが、山崎12年の値上がり幅は18%であり、山崎25年は125,000円から160,000円の28%の値上げが実施されます。
また、山崎12年 ミニチュア瓶に関しても、730円から880円に値上げされるようなので、定価で山崎を飲んで楽しむハードルが高くなることが予想されます。
このまま山崎の品薄が続けば、さらなる値上げも予測できる状態にあるといえるでしょう。
価格が改訂される予定の山崎について12年物を含めてまとめました。
商品 | 改定前 | 改定後(値上げ率) |
山崎(ノンエイジ) | 4,200円 | 4,500円(7%) |
山崎12年 | 8,500円 | 10,000円(18%) |
山崎12年 ミニチュア瓶 | 730円 | 880円(21%) |
山崎18年 | 25,000円 | 32,000円(28%) |
山崎25年 | 125,000円 | 160,000円(28%) |
※参考:サントリー
サントリーが値上げに踏み切る予定もある山崎ですが、現状の相場を考えると定価が最安値であることは変わりません。
なぜなら、山崎12年はオンラインショップやインターネットオークションでは、定価の倍近い価格で取引されることもあるからです。
サントリーが値上げをした理由も需要の増加に対して供給が間に合わないことが原因であるため、定価よりも安く購入する手段は基本的にありません。
仮に値上げが実施されたとしても、酒店・デパートなどで入荷の際にはすぐに品切れになる状況が変わることはないでしょう。
近年は国産ウイスキーブームにより、山崎を含む人気のジャパニーズウイスキーは品薄状態にありますが、その需要は衰えることを知りません。
2020年8月に香港ボナムズで開催されたオークションでは、限定の長期熟成銘柄である山崎55年が約8515万円という1億円近い価格で落札されました。
8515万円という価格は、日本のウイスキーボトルの落札事例としては最高価値を記録しています。
この事例から山崎という銘柄自体が注目を集めており、山崎50年の落札価格にも影響を与えました。
山崎55年の落札事例について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。
ジャパニーズウイスキーの山崎55年とは? オークションで最高価値を記録
山崎12年の概要と特徴、事例について詳しく解説しました。
需要の増加に供給が間に合わず、供給を増やすことも難しいため、山崎12年の価値は今後も高まっていくことが予想されます。
投資目的でボトルを保有するなら700mlのボトルを探し、飲んでみたいのであればミニチュア瓶を探すことをおすすめします。